全世界が驚いた大谷選手の通訳が巨額のお金を大谷選手の口座から盗んだ窃盗事件。
皆さんもさぞや驚かれた事でしょう。
私も一報を聞いた時は驚きましたが、後にギャンブル依存症だった事を聞いて「あぁ~なるほど…」と腑に落ちました。
と、言うのも何がしかの「依存症」を持つ人がする行動としては十分に考えられるというか…当然というか…当たり前というか…
「まぁ…やるよね…」という行動だからです。
人間には三大欲求があるというお話しは以前こちらでもしました。
その中で「人間の三大欲求とは 「食欲」 「睡眠欲」 「性欲」 の事。
食欲と睡眠欲は人間の生命維持と安定した精神維持に必要で性欲は 「子孫を残さなければ」 という私達のDNAに刻み込まれた動物的本能です。」とご紹介しました。
依存症と言うのは、この三大欲求を超える快感を脳が覚えた結果、倫理観や道徳観では制御出来ない「我慢できない暴走する脳」というものになっているという事です。
依存症には様々な種類があり、言い方も「~依存症」と言ったり「~中毒」といったりする事があるので違うものと思われがちですがどれも根本的には同じで「快感を得るために『何か』に依存し、快感を得るためなら倫理観や道徳観を無視し、飛び越えて暴走するため、周りが気づいた時には今回のように、にっちもさっちもいかない状態になっている事が多いんです。
つまり「何が何でも手に入れたい」という究極の状況なのですから人の事など考えたりしません。
当然、嘘もつきますし、誤魔化しもします。
ギャンブル依存症や買い物依存症の人はお金に困ると安易に借金をしますし、突拍子もない嘘を付いて家族は勿論、保育園や幼稚園、学校関係、会社関係者にお金を借りようと(貸したら最後帰っては来ません)したり、家族に借金があるとバレると「借金を返すので」と言って渡されたお金をまたギャンブルや買い物に充ててしまう事などが知られています。
日本のアルコール依存症では、お酒の代わりに「みりん」を薄めて飲む人がいたり、アメリカではマウスウォッシュを飲む人も珍しくはないんです。
(アメリカのマウスウォッシュは日本よりアルコール含有量が高いためアメリカのアルコール依存症患者はこれをやりがちなのだそうです。)
依存症の人にとっては快感を得る事が最優先事項なので「快感を得る」という目的のためならその他の犠牲は「しかたのない事」として、一般的には考えられない割り切り方をします。
快感を得るために多くの事を「仕方のない事」としてしまっていると直面するのは「人間関係」と「金銭問題」です。
それは「依存」という形でタガが外れた状態なので際限なく求めてしまうからです。
皆さんも「お金の事を考えずに好きに使ってもいいよ」という状況になったら「あれ買って、これ買ってタワマンに住んで…あ、お城もいいね~、プライベートジェットで世界中飛び回りながら気に入ったら住むのもいいねぇ~」なんて考えますよね、ただ、分別のある人なら「自分が払えるお金、仕事で得られる金額、会社や家族に迷惑をかけるだろう現実」などを考えて実行はしませんが、依存症の人はこれらを実行してしまうんです。
これらの依存症という病気を踏まえた上で今回の事を考えると「まぁ…やるよね…」という事になるのです。
水原氏の収入が6000万~7000万円とも言われ、これには「そんなに貰えない」という意見もあるようですが、仮に5000万の収入としても通訳&サポートとして働いていれば十分な収入だったはずです。
報道では21年ごろからギャンブルをはじめたと言われているので、約3年ほどで7億円を溶かした事になり、これを月割り単純計算すると、毎月2000万円近くになります。
勿論、はじめからこの金額ではなく、徐々に上がって行ったのでしょうが、3年で7億にまで膨らむという事は急激に依存が進んだと考えられます。
一部では、昔ギャンブル学校に通っていたけれどセンスが無く中退したという報道もあるようなので、ギャンブルセンスがあったか、無かったかと言われれば無かった可能性が高いのでしょう。
また、これは依存症の人に限らず「自分の出来る事とやりたい事が全く違う」という事はよくある事で、それを受け入れられず「出来ないけどやりたい事」に挑戦し過ぎてお金や時間を無駄にするという事はよくある事です。
自分でも「何とかしなければ…」と思っていたとは思いますが依存症と言うのは1人でどうこう出来る事はまずありませんので「負けた分を取り返そう次は勝つかもしれないきっと次こそチャンスきっとそうだ多分そうだ次は勝つはず」という思いで続けていたのではないでしょうか
少し話は逸れますが…
「負けた分を取り返そう次は勝つかもしれないきっと次こそチャンスきっとそうだ多分そうだ次は勝つはず」という意気込みで何か思い出しませんか
以前、こちらの回で紹介した「~はず、~べき、~だろう」という憶測や勘違い、決めつけ思考の人と同じ思考なんですよ。
「~はず、~べき、~だろう」という思考は全てが悪いわけではないのですが、余裕がなくなる(自分を客観視出来なくなる)ほどに人はこの思考を都合よく使い思考の罠にはまって行く傾向にあるので本当に注意が必要な言葉です。
結局、ギャンブルの胴元から「メジャーリーガー大谷の通訳だから」と足元を見られギャンブルの沼に引きずり込まれたのでしょうが、韓国戦後の告白でも何も知らず言葉も分からない大谷選手の前で「大谷が助けてくれた」と、さも大谷選手が知っていたかのような言い方で外堀を埋めようとしていたり、自分を介する事でやり取りがされるので直ぐにバレる嘘で情報をコントロールしようとしていたりと、往生際の悪さが分かりますが、この往生際の悪さが「依存している」事をよく表しているものでもあります。
水原さんはこれから大きな後悔と闘わなくてはならないでしょう。
ギャンブルというものは、必ず負けるように出来ているものです。
「勝ち続ける事はない」事を理解した上で楽しむならいいのですが「自分だけは違うのかもしれない」という「自分は特別な人間」という考えをどこかに持っているとあっという間にギャンブルの沼に嵌ってしまいます。
後悔する人が失ったものは大概大きなものの事が多いものです。
時には、途中でやめたり、諦めたりする事がチャンスだったりします。
大切なものをなくさないために時には手放す事も大切です。
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
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