【今回見た映画】
国宝(2025日)
ウォーフェア 戦地最前線(2025英・米)
城取り(1965日)
ゴーン・ベイビー・ゴーン(2017米)
人間魚雷出撃す(1956日)
ガラスの中の少女(1960日)
力道山物語 怒涛の男(1955日)
ノスフェラトゥ(2024米・チェコ)
劇場版 おいしい給食 Final Battle(2020日)
劇場版 おいしい給食 卒業(2022日)
国宝 ★★★★☆
2025日。174分。李相日監督。吉田修一原作。吉沢亮。横浜流星。高畑充希。寺島しのぶ。森七菜。三浦貴大。見上愛。黒川想矢。越山敬達。永瀬正敏。嶋田久作。宮澤エマ。中村鴈治郎。田中泯。渡辺謙。
1964年の長崎。任侠一家「立花組」の喜久雄は、抗争で父・権五郎を失い天涯孤独の身となる。
その才能を見抜いた上方歌舞伎の名門当主・花井半二郎に引き取られた喜久雄は、半二郎の実子・俊介と出会う。
歌舞伎の世界へ飛び込んだ喜久雄は、親友でありライバルとなった俊介と切磋琢磨しながら、芸の道に人生を捧げる。
実写邦画の興行収入で歴代1位(これまでの1位は「踊る大捜査線 THE MOVIE 2」2003年。本広克行監督。織田裕二)。
第98回アカデミー賞では国際長編映画賞を受賞した。
李相日監督・吉田修一原作のコンビは「悪人(2010年。妻夫木聡。深津絵里)」「怒り(2016年。渡辺謙)」に続いて3回目。
偶然ながら、どちらも見ていた。
「悪人」はとても印象に残る映画だった。
「怒り」は見たことを忘れていたけど、ブログを読み返して思い出した。話が凝っていて、とても面白い映画だった。
本作も面白かった。
長いだけに中だるみがあるかな、と予想してたけど、良い意味で裏切られた。
興行収入が200億円を突破したのは、さすがに話題性が大きいと思うけど、話題になるだけの面白さはちゃんとあるんだと実際に見て分かった。
大筋はシンプルで分かりやすい。
(ざっくり書くと、血のつながらない喜久雄が才能を見出され、実子の俊介を差し置いて跡を継ぐ。2人は終生のライバルとして、挫折を味わいながらも芸に打ち込む。)
お陰で、細かい点を見過ごすことはあっても、ストーリーを見失うことはない。
これは結構ありがたい。
いくら傑作でも、3時間もあると集中力が途切れる時はあるから。
休憩してもいいんだけど、出来るだけ一気に見たいし。
ディテールはとても良かった。
歌舞伎のシーンは見応えがあったし、人間関係はこんなにかけ離れた世界だけどリアルに感じた。
喜久雄が娘の綾乃と対峙するシーンは良かった。涙が出た。
吉沢亮、横浜流星とも美しい女形だった。
クライマックスの「曽根崎心中」、「鷺娘」は素晴らしく、ひょっとして吹き替えなのかと思った。
詳しい人が見たら色々あるのかもしれないけど、お見事だった。
ウォーフェア 戦地最前線 ★★★☆☆
2025英・米。95分。アレックス・ガーランド、レイ・メンドーサ監督・脚本。ディファラオ・ウン=ア=タイ。ウィル・ポールター。ジョセフ・クイン。コスモ・ジャーヴィス。キット・コナー。チャールズ・メルトン。
2006年、イラク戦争。
アメリカ軍特殊部隊の8人の小隊がアルカイダ幹部の監視と狙撃任務に就いていたところ、事態を察知した敵に包囲され、市街地での全面衝突となる。
レイ・メンドーサ自身の体験を元にしている。
臨場感と迫力で、ドキドキする。
城取り ★★★☆☆
1965日。136分。舛田利雄監督・脚本(共同)。司馬遼太郎原作「城をとる話」。石原裕次郎主演・製作(共同)。千秋実。近衛十四郎。
戦国時代末期。
世の大名が徳川家康へと走る中、ただ一人戦い続ける上杉景勝に惚れ込んだ車藤三は、上杉方に加勢する。
徳川と上杉の合戦に紛れて、伊達政宗が上杉領を横奪しようと企んでいた。
白黒。
裕次郎主演の時代劇。公開時31歳で、すでに貫禄がある。
1963年に設立された石原プロモーションの製作。
時代劇の裕次郎もなかなか良くて、話も面白かった。
今見ると少し長いかも。
ゴーン・ベイビー・ゴーン ★★★☆☆
2017米。114分。ベン・アフレック監督・脚本(共同)。ケイシー・アフレック。ミシェル・モナハン。モーガン・フリーマン。エド・ハリス。
ボストンの私立探偵パトリックと、恋人で相棒のアンジーの元に、4歳の少女・アマンダの誘拐事件の依頼が舞い込む。
アマンダの母親・へリーンは酒とドラッグに溺れて自堕落な暮らし振りだった。
ボストン市警の刑事たちと組んで捜査を進める中で、町の暗部が捜査線上に浮かび上がる。
ドラッグ中毒者、売人、暴力…
見る前はそれほど期待してなかったけど、徐々に引き込まれた。
話が面白くて、キャラやテンポも良かった。
最後の選択は考えさせられる。
子供にとって幸せなのは、育児放棄していても実の母親といることか、血がつながってないけど愛情を注いでくれる他人の元で暮らすことか。
個人的にはアンジーの意見に賛成かな…?
男女の私立探偵コンビということで、シリーズものの第1作なのかと思って見ていた。
ラストを見て、こんなヘビーなラストではこの2人はもう終わりか、シリーズはどうやって続けるんだろうと思ったら、続編は無いみたいだった。
その方がいいと個人的に思う。
複雑な余韻が残る映画だった。
人間魚雷出撃す ★★★☆☆
1956日。85分。古川卓巳監督・脚本。石原裕次郎。葉山良二。杉幸彦。長門裕之。津川雅彦。
浜村純。芦川いづみ。
太平洋戦争末期。
大日本帝国海軍が開発した人間魚雷「回天」を載せた潜水艦(伊号)で出撃する若き兵士たち。
白黒。
戦争の悲劇を描いた映画だと思ったら、そういった面を強調したものではなかった。
美化もしてない。
過酷な環境下で生きる若者を、バイアスが掛からないようにありのまま描いている。
そんな印象を持った。
タイトルといい、内容といい、今では作れない映画だと思う。技術的な意味で はなく。
ガラスの中の少女 ★★★☆☆
1960日。64分。若杉光夫監督。有馬頼義原作。吉永小百合。浜田光夫。轟夕起子。佐野浅夫。
高校生の靖代は、中学時代の同級生で町工場で働く陽一と再会し、お互いに惹かれていく。
靖代の義父で大学教授の杉太郎は、靖代に厳しい門限を設定し、靖代に結婚まで純血であることを求めていた。
陽一の父親は酒浸りでいつも家で暴れていて、母親は働きに出て留守がちだった。
靖代と陽一はお互いの家庭から逃げ出し、遂には心中してしまう。
白黒。
吉永小百合の初主演作。本作で人気が爆発したそうだ。
とてもきれいだった。
映画は、話の展開に無理があるように見えて、心中に至る経緯が今ひとつピンと来なかった。
結末ありきで強引に持っていったような。
力道山物語 怒涛の男 ★★★☆☆
1955日。84分。森永健次郎監督。武藤章生。力道山。飯田蝶子。河津清三郎。
九州の大村市で生まれた百田光浩少年は相撲界に入門する。
精進を続けて関脇まで登りつめるが、大村親方の冷たい仕打ちに角界を退きプロレスの道に転向する。
似てるなあ、と思ったら本人が演じていた。笑
意外と演技がちゃんとしていてびっくり。
貴重だと思うので一見の価値があるかも。
予備知識なしで見たので、暴力団員に刺されて亡くなるところまで描かれていると思っていた。
ちょっとドキドキしながら見てたんだけど、本作はプロレスで成功するところまでだった。
知られざる真実、みたいなところは無くて、ちょっと肩透かしだった。
ノスフェラトゥ ★★★☆☆
2024米・チェコ。133分。ロバート・エガース監督・脚本・製作(共同)。ビル・スカルスガルド。ニコラス・ホルト。リリー=ローズ・デップ。アーロン・テイラー=ジョンソン。エマ・コリン。ラルフ・アイネソン。ウィレム・デフォー。
不動産業者のトーマス・ハッターはオルロック伯爵が所有する城の売却について商談に赴く。
トーマスの帰りを待つ妻・エレンはある時から悪夢に悩まされるようになる。
同時に、トーマス自身やエレンが滞在する街にも様々な災いが降りかかる。
ホラー。
映像がきれいで、怖いというより気持ち悪くて良かった。
「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922独。F・W・ムルナウ監督)を元にしている。話は大体同じ。
エレン役のリリー=ローズ・デップはジョニー・デップの娘。熱演だった。
劇場版 おいしい給食 Final Battle ★★★☆☆
2020日。101分。綾部真弥監督・脚本(共同)。市原隼人。武田玲奈。佐藤大志。豊嶋花。辻本達規(BOYS AND MEN)。ドロンズ石本。いとうまい子。
1984年。日本の、とある中学校。
給食を愛する教師・甘利田幸男は、学校から給食がなくなるという報せに衝撃を受け、給食を守るために立ち上がる。
一方、こちらも給食をこよなく愛し、甘利田のライバルである生徒の神野ゴウは、「給食革命」を標榜して生徒会選挙に出馬する。
映画第1作。
テレビドラマはtvkで放送していたので何度か見た。
テレ東のドラマみたいな雰囲気。
(以前に見た「Road to イカメシ」でも同じことを書いていた。)
市原隼人の怪演振りがいい。
最後に神野とカップ麺を食べながら、ここに生卵を落としたらどうだろう、と話しているのはほのぼのとする。
教師と生徒ってだけではなく、給食を愛するライバルであり同志でもある、素敵な関係だ。
御園ひとみ(武田玲奈)先生がテストで出題した、三島由紀夫「潮騒」の問題が印象に残った。
題材は、初江と新治が雨宿りをして たき火に当たっている有名なシーン。
初江はどんな思いで新治に“その火を飛び越えて来い”と言ったのか、なんて中学生にはませた問題かもしれないけど、
「読んだ人の数だけ答えがある」って解釈はいいと思った。
得点、順位をつけるテストには適さないかもしれないけど。
劇場版 おいしい給食 卒業 ★★★☆☆
2022日。104分。綾部真弥監督。市原隼人。土村芳。佐藤大志。勇翔。山崎玲奈。登坂淳一。いとうまい子。
1986年、秋。黍名子(きびなご)中学3年生の担任教師・甘利田幸男は受験シーズン前にもかかわらず毎日給食の献立ばかり気にしていた。
ここでも、ライバルで生徒の神野ゴウと、密かな給食バトルを繰り広げる。
学年主任の宗方早苗は、そんな甘利田に時に呆れつつも暖かく見守っている。
そんなある日、給食メニュー改悪の報せが入った。不穏な企みを感じた甘利田は、給食を守るために立ち上がる。
映画第2作。全部で4作あるそうだ。
第3作は先日見た「Road to イカメシ」、第4作「炎の修学旅行」。
前作に続いて本作でも、給食を愛する甘利田幸男先生とライバルで生徒の神野ゴウを中心に物語が展開する。
今回も市原隼人は怪演で、テーマはぶっ飛んでるんだけど、微笑ましくてほのぼのとする映画。
(ドラマも)
自分の学生時代を思い出す。
ラストで流れる、給食センター・四方田主任(登坂淳一(麻呂))の
「給食とは、子どもたちが大人抜きで味わう初めての外食だ」
というモノローグが、仕事に込める気持ちや子どもたちへの思いが現れているようで、こちらも暖かい気持ちになった。