【今回見た映画】

あ・うん(1989日)

クライム101(2026英・米)

イルカはフラダンスを踊るらしい(2023日)

キリエのうた(2023日)

こんにちわ、20才(1964日)


小説吉田学校(1983日)

ガキ帝国(1981日)

刑事エデン/追跡者(1992米)

真白き富士の嶺(1963日)

ドライブ・イン・マンハッタン(2023米)





あ・うん ★★★★☆

1989日。114分。降旗康男監督。向田邦子原作。高倉健。富司純子。板東英二。富田靖子。大滝秀治。三木のり平。宮本信子。


昭和初期の東京・山の手。


実業家の門倉とサラリーマンの水田は性格も境遇も対照的ながら友情で結ばれた“戦友”。


しかし、門倉は水田の妻たみのことを密かに思い続けていた。



途中ちょっとダレるけど、いい映画だった。


人を選ぶかもしれない。


でも、見る度に新しい発見がありそう。



富司純子(旧芸名・藤純子)は17年振りの映画復帰。大きな話題になったそうだ。


高倉健、板東英二とこの人の主要人物3人はとても良かった。





クライム101  ★★★☆☆

2026英・米。140分。バート・レイトン監督・脚本。クリス・ヘムズワース主演・製作(共同)。マーク・ラファロ。バリー・コーガン。モニカ・バルバロ。ハル・ベリー。


宝石強盗のマイク・デーヴィスは独自のルールを持ち、犯行は必ずアメリカ西海岸を走るハイウェイ101号線で行う。


4年間、完璧な犯行を繰り返して目標金額が見えてきたマイクだったが、次の計画で綻びが見え始める。



話は面白かったけど、地味で淡々としていた。


もう少し引きつけるものがあれば。





イルカはフラダンスを踊るらしい  ★★★☆☆

2023日。63分。森田亜紀監督。片田陽依。三原羽衣。酒井唯菜。夏川さつき。福井裕子。


高校生の井川サトは、認知症の祖母・シズの介護をヘルパーの清美と交代でしている。


演劇部に入っているが、いつも途中で切り上げて帰宅する。

シズはハワイ旅行が夢だった。サトは、演劇で「擬似ハワイ旅行」を作ってシズの想いを叶えようとする。


ヤングケアラーについて描かれた映画。

サトは日々介護をしながら、進路について悩んでいる。

周りの助けもあって前に進んでいくけど、現実にはなかなかこうも行かないだろう。考えさせられる。


映画は63分と短かった。予備知識なく見たので、少し驚いた。短くてもこれだけ描けるんだと思った。




キリエのうた  ★★★☆☆

2023日。178分。岩井俊二監督・原作・脚本。アイナ・ジ・エンド。松村北斗。黒木華。広瀬すず。村上虹郎。粗品。ロバート・キャンベル。大塚愛。鈴木慶一。江口洋介。吉瀬美智子。樋口真嗣。奥菜恵。浅田美代子。石井竜也。松本まりか。北村有起哉。


歌うことでしか声を出せない路上ミュージシャンのキリエ。


マネジャーとなったイッコ、行方不明の婚約者を探し続ける夏彦、小学校の教師・フミなど様々な人との出会いと別れ。



雰囲気のある映画だった。


歌のシーンがミュージックビデオみたい。ただ、さすがにもう少し少なくてもいいと思うけど。水増し感がして、長い。


主役の子がすごい名前だと思った。この映画で初めて見た。BiSHというグループは知らなかった。





こんにちわ、20才  ★★★☆☆

1964日。87分。森永健次郎監督。石坂洋次郎原作。吉永小百合。轟夕起子。田代みどり。高橋英樹。笠森礼子。


石坂美保子は夫に先立たれた後、下宿屋を営んで5人の娘たちを育ててきた。


上の3人は下宿した学生に嫁ぎ、今ではカナ子とタマ子が一緒に暮らしている。


ある時、医学部に通う川崎が下宿してきた。



昔の青春映画。


なかなか恋愛が進まないもどかしさ、若い俳優の瑞々しい魅力。


少しだけ、性を匂わせるところ。


そういった点は今も同じだと思う。


映画館や、街の風景が懐かしい。


私が小さい頃はまだこんな雰囲気が少し残っていた。





小説吉田学校 ★★★★☆

1983日。132分。森繁久彌。芦田伸介。リック・ジェイソン。夏目雅子。池部良。若山富三郎。


占領下の日本を舞台に、吉田茂や“保守本流”の政治家の立場から政界の権力闘争を描く。


前半はモノクロ、日本が独立した後半はカラーになっている。


日本の近現代史を政治の世界から割りとコンパクトに描いている。


見応えのある映画だった。


アクションも美女も出てこないけど、テンポが良くて最後まで退屈しない。


やたらとタバコを吸うのが昭和らしい。


出演者は豪華。


森繁久彌、若山富三郎はその中でも重みがあって良かった。


「バカヤロー」と言う有名なシーンは、学校でも習った。懐かしい。





ガキ帝国 ★★★☆☆

1981日。115分。井筒和幸監督・原案。島田紳助。松本竜介。趙方豪。升毅。北野誠。大杉漣。夢路いとし。上岡龍太郎。木下ほうか。徳井優。


昭和42年。大阪万博を3年後に控えた大阪。


少年院から帰ってきた不良少年のリュウとそこで知り合った高がシャバに出てきた。


大阪の不良グループはキタの北神同盟、ミナミのホープ会に分かれていた。


高は北神同盟に入って瞬く間に出世してホープ会を倒してしまう。


リュウ達はミナミを守るためにピース会を結成する。



井筒和幸監督の出世作(wikiより)。


確かに、これまでに見た2本の作品(「岸和田少年愚連隊」「パッチギ!」)を彷彿とさせる内容だった。


島田紳助をはじめ、みんな若い。上岡龍太郎は最初誰だか分からなかった。


紳助は今見ても魅力的。たくさん笑わせてもらった。もう帰ってこないんだろうな。


高(通称“明日のジョー”)役の升毅は脇役でよく見かける。


最近で印象深いのはテレビドラマ「イチケイのカラス」。


こんなに若い頃は初めて見た。


最近も渋くて好きだけど、やっぱりイケメンは若い頃からイケメンだったんだと思った。当然と言えば当然だけど。笑





刑事エデン/追跡者 ★★★☆☆

1992米。110分。シドニー・ルメット監督。メラニー・グリフィス。ジョン・パンコウ。ミア・サラ。


ニューヨーク市警の女性刑事エミリー・エデンは、行方不明になったダイヤ研磨職人の青年・ヤコブを追って、彼の属するユダヤ教・ハシド派のコミュニティへ潜入する。


厳しい戒律と伝統に戸惑うエミリーだったが、指導者の息子・アリエルに助けられ、事件の真相に近づいていく。



「刑事ジョン・ブック 目撃者(1985米。ピーター・ウィアー監督。ハリソン・フォード)」を連想した。


wikiにも“『刑事ジョン・ブック 目撃者』の女性版的な作品”と書いてあった。


確かに、誰が見ても思うレベル。


邦題も寄せている。「刑事ジョン・ブック 目撃者」は良い映画で、世間の評価もかなり良かった。寄せるのは分からなくはない。



本作は、主演のメラニー・グリフィスが第13回ゴールデンラズベリー賞の最低主演女優賞を受賞している。


実際に見て、映画自体は悪くなかった。少なくとも、ラジー賞を取るほどではない。


むしろ良作と言っていい出来だと思う。


ただ、それはオリジナルだったらの話。


やっぱり、「刑事ジョン・ブック」に似すぎていると思う。


評判が悪いのはたぶん間違いなくそのせい。かなりマイナスになってる。


偶然でこんなに似ないだろうから確信犯だと思うけど、それならもう少しうまくやればいいのに。





真白き富士の嶺 ★★★☆☆

1963日。91分。森永健次郎監督。太宰治原作「葉桜と魔笛」。宮口精二。芦川いづみ。吉永小百合。浜田光夫。


白黒。


白血病の少女・磯村梓は退院して逗子で療養することに。


ある時、梓の姉・梢は本に挟まれた梓への手紙を見つける。


梢は、梓のために恋人と協力して差出人の男性を探し出そうとする。



原作は未読。


太宰の原作なんて「人間失格」くらいしか知らない。珍しい気がする。


吉永小百合が演じる病気の主人公がきれいだった。


白黒の映像も味があって良かった。


ただ、申し訳ないけどとても大根だと思った。主役はどうしてもそう見えがちな気がする。





ドライブ・イン・マンハッタン ★★★☆☆

2023米。100分。クリスティ・ホール監督。ダコタ・ジョンソン。ショーン・ペン。


深夜のニューヨーク。


ベテラン運転手のタクシーにジョン・F・ケネディ空港から1人の女性客が乗り込む。


ベテラン運転手は、他愛ない会話をする内に恋人が既婚者であることを見抜いてしまう。


もう2度と会うことのない関係だからこそ、お互いに本音がこぼれ、女性客は次第に自分の秘密を打ち明け始める。


タクシーの中で延々と会話している映画。とても地味。


二度と会わない相手だと言えてしまうことって、あるのかもしれない。


相手にもよる。この運転手は、良い人とは言えないけど女性客の話を理解してくれそうだった。


また、100分も他にすることがないのも大きいかも。


100分というのは、映画の時間がずっと2人の会話シーンだから。


普通の客ならスマホを見たり寝てたりするかもしれないけど、この女性客は不倫相手とのSNSが気になるので見たくない感じだった。それでも時々見てたけど。



原題は「daddio」。検索したら、


“主に1950年代の米国で使われた口語で、「おまえ」「あんた」「おやじ」「おじさん」といった、年上の男性に対する親しみや距離感が混ざった呼びかけ”


タクシー運転手を指していると思うけど、邦題を「おやじ」にするわけにもいかなかったんだろうな。


邦題は、内容とかけ離れてはいないけど、ピタリと合ってるとも言えない。


それは原題にも言えるかもしれない。


他に何か思い付けばいいけど、難しいな。笑



【今回見た映画】

真夜中のパリでヒャッハー!(2014仏)

キル・チーム(2019米)

ジャズ娘誕生(1957日)

名探偵コナン 隻眼の残像(2025日)

ヴェラクルス(1954米)


黒猫・白猫(1999仏・独・ユーゴスラビア)

東京暗黒街・竹の家(1955米)

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023米)

世の中にたえて桜のなかりせば(2022日)

ルノワール(2025日・仏 他)





真夜中のパリでヒャッハー! ★★★☆☆

2014仏。85分。ニコラ・ブナム、フィリップ・ラショー監督。フィリップ・ラショーは主演も。アリス・ダヴィ。ヴァンサン・ドゥサニア。


若手社員のフランクは突然、社長から息子・レミのベビーシッターを頼まれ社長の家に泊まり込む。


この日はフランクの誕生日だった。


パーティをしようと悪友たちが社長の家で大騒ぎを始める。


しかし、パーティの最中にレミが行方不明になってしまう。



コメディ。


原題は「Babysitting」。すごい邦題を付けたものだ。


本作は、フランスで社会現象を巻き起こすほどの記録的なヒットを収めたそうだ。


他のフランス映画でも書いたことがあるけど、外国の笑いって本当に分からない。


マリオカートのパロディとか、夜の遊園地とか、楽しい映画ではあった。


でも、社会現象になるほどとはとても思えなかった。


検索してみたら、


“ホラー映画(『パラノーマル・アクティビティ』など)で主流だった「落ちているビデオカメラの映像を回収して再生する」という手法(ファウンド・フッテージ)をコメディに持ち込んだことが非常に斬新”


と出てきた。分からなくはないけど。



一方、日本では一部の「カルト的な人気」に落ち着いたそうだ。


こちらの方が妥当な評価に思える。日本人なんだから当然か。笑



本作はアメリカの「ハングオーバー! 」シリーズ(消えた花ムコと史上最悪の二日酔い など)とよく比較されるそうだ。


確かに似てる。



以前に見た「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」は同じチームによって製作されたそうだ。


こちらは結構面白かった。原作があると違うのかもしれない。





キル・チーム ★★★☆☆

2019米。88分。ダン・クラウス監督・脚本。ナット・ウルフ主演・製作(共同)。アレクサンダー・スカルスガルド。アダム・ロング。ジョナサン・ホワイトセル。


正義と愛国心を胸にアフガニスタンへ渡った若きアンドリュー・ブリグマン二等兵であったが、現地では治安維持の為に無実の住民を殺害し続ける上官のデュークス軍曹に対して、尊敬の念と良心の呵責との板挟みになり苦しんでいた。


実話ベース。


戦争犯罪と、小隊内部の同調圧力。


加わらない者、告発した者への虐め。制裁。


戦場がそうさせたのか。



戦場での心理は想像するだけで、本当のところは分からない。


デュークス軍曹と、その小隊の中にいたら自分も染まってしまうかもしれない。


ぞっとする話だ。





ジャズ娘誕生 ★★★☆☆

1957日。77分。春原政久監督。辻真先脚本。江利チエミ。石原裕次郎。小杉勇。二本柳寛。殿山泰司。青山恭二。


大島の椿油売り娘、河井みどりは唄が得意だった。


妹のヒデ子と弟のデブチンと椿油を売っていた時に高校生の加藤義彦に写真を撮ってもらったのをきっかけに歌手になる。


花形歌手の南条春夫と反目しながらもお互いに惹かれ合っていく。



ミュージカル。


普通の子がスターになっていく話は今でもよくあるけど、その原形みたいな映画だった。


親のいないみどりたちの生活には時代を感じる。



江利チエミの映画はほとんど見ていない。


先日見た実写の「サザエさん」くらい。


古い邦画は結構見たので、もしかしたら脇役で出ていで気付いてないのはあるかもしれない。


達者な人だと思った。歌手で女優だったそうだ。


「雨に唄えば」のパロディ?オマージュ?のシーンは惚れ惚れするほど歌が上手かった。


「雨に唄えば」は大好きな映画だ。本作を見て、また見たくなってきた。



「第2の美空ひばり」みたいな売り方だったのかな、と思ったらこの2人はほぼ同い年。


1学年しか違わなかった(江利チエミは早生まれなので生まれ年は同じ)。


ただ、デビューは美空ひばりが9歳、江利チエミは15歳と美空ひばりが数年早い。


たぶん、9歳で世に出た美空ひばりの方が世間の衝撃は何倍も大きかっただろう。


美空ひばりの方が名前が残った理由(のひとつ)かな、と想像した。


単に私が知らないだけかもしれない。



更に雪村いづみ(歌手・女優)を加え、「三人娘」として人気を博した。


ということだけど、雪村いづみは全然知らない。


検索したら、この人はまだ存命だった。さすがにもう活動してないみたいだ。



江利チエミは45歳で急逝。


デビューの早さ、亡くなった年齢など「オズの魔法使」のジュディ・ガーランドを思わせるような人だ。


女優で歌手だったこと、プライベートで問題を抱えていたところなど連想させる部分がある。


当時の日本では「和製○○」という呼び方が流行していて、江利チエミはジュディ・ガーランドや「知りすぎていた男」「カラミティ・ジェーン」のドリス・デイに例えられることがあったそうだ。


ジュディ・ガーランドは江利チエミのことをろくに知らない私が思い浮かべるくらいだから、当時の人が言うのはよく分かる。


ドリス・デイは「知りすぎていた男」(アルフレッド・ヒッチコック監督)の劇中歌「ケ・セラ・セラ」で日本でも有名。



なんだか、近現代史の参考書を調べてるような気分になってきた。


初めて知ることなので面白くて、つい色々と書いてしまった。



本作の石原裕次郎は添えもの。


主人公の相手役だったけど、いつも存在感抜群の裕次郎にしてはあまり目立たなかった。


ミュージカルなので技量が見劣りしてしまったのもある。


よくこんな、苦手と思われるジャンルに出演したと思う。今となっては貴重だ。


とは言え、若くてスタイルは抜群だった頃。格好良かった。





名探偵コナン 隻眼の残像 ★★★☆☆

2025日。110分。重原克也監督。青山剛昌原作。高山みなみ。小山力也。山崎和佳奈。山口勝平。高田裕司。小清水亜美。速水奨。緑川光。緒方賢一。林原めぐみ。岩居由希子。高木渉。大谷育江羽多野渉。福圓美里。武内駿輔。平田広明。関智一。松本保典。仲野裕。草尾毅。飛田展男。山下美月。山田孝之。


長野県・八ヶ岳連峰の未宝岳。


長野県警の大和敢助警部は銃砲店強盗傷害事件の被疑者・御厨貞邦を追跡中に謎の男にライフルで撃たれ、直後に起こった雪崩で遭難。


命は助かったものの、この時の記憶を失ってしまう。


10カ月後。天文台の施設研究員が襲撃される事件が起き、敢助は現場へ駆けつける。


その頃、毛利探偵事務所には、小五郎の警視庁時代の同僚だった「ワニ」刑事から大和敢助の遭難事件について連絡が入る。


コナンと蘭もこっそり小五郎の後を追うのだった。



テレビ放送があるとよく見ている。


大人が見ても楽しい。



新しいコナンを見るたびに、CGの進化を感じる。


絵柄は変わらないので、取り巻く技術だけ進化していくのが何となく面白い。





ヴェラクルス ★★★★☆

1954米。94分。ロバート・アルドリッチ監督。ゲーリー・クーパー。バート・ランカスター。シーザー・ロメロ。アーネスト・ボーグナイン。


南北戦争後、メキシコでは内戦が起こっていた。


アメリカから流れ着いた南軍のベン・トレーン少佐は無法者のジョー・エリンと知り合う。


2人は高給を提示したラボルデール侯爵に応じてメキシコ皇帝に付き、伯爵夫人の馬車を港町・ヴェラクルスに送り届けることになる。


実は、その馬車には300万ドルの金貨が隠されていたのだった。



西部劇。


最初に字幕がダーッと出てくるのが「スターウォーズ」シリーズに似ていた。


よくある手法なのか、影響を与えた結果なのか分からないけど。



冒頭の、馬の売買から引き付けられた。


自分の身は自分で守るしかない、不法者が闊歩する西部の緊迫感が漂う。


煮ても焼いても食えない悪党・エリンを演じたバート・ランカスターがいい。



ラストの対決シーンは白眉だった。


見守るマリー・デュバル伯爵夫人の前で敗れるジョー。


ニナの元へ駆けつけるベン。


色んなものが凝縮された名シーンだったと思う。





黒猫・白猫 ★★★☆☆

1999仏・独・ユーゴスラビア。130分。エミール・クストリッツァ監督・脚本(共同)。バイラム・セベルジャン。フロリアン・アイディーニ。ザビット・メフメドフスキー。


自称・騙しの天才であるロマのマトゥコは、ロシアの密輸船から石油を買うが見事に騙されて大金を失ってしまう。


金に困ったマトゥコだったが、父ザーリェには見限られていて頼れない。


そこで、起死回生の策として列車強盗を画策。


息子のザーレと共に新興ヤクザのダダンに協力を持ちかける。



コメディ。ドタバタでシュール。


独特な明るいノリ。南国のような雰囲気だった。


物語と合ってない気もする。


むしろ、物語よりこうしたディテールが描きたかったのかもしれない。


話の進みはとても遅い。



製作は「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッツァ監督。


こちらも、物語はシリアスなんだけどノリが明るくて、ブラックユーモア漂うドタバタコメディだった。


本作と似たところがある。特に、後半になるほど感じる。


どちらも、邦画では味わえない珍味だと思う。



ドナウ川沿岸を舞台に、ロマの暮らしが描かれている。


明るく、どこか達観したような雰囲気で、したたかに生きている。


興味深い暮らし振りだった。





東京暗黒街・竹の家 ★★★☆☆

1955米。102分。サミュエル・フラー監督・脚本(共同)。ロバート・ライアン。ロバート・スタック。山口淑子。早川雪洲。


ウィリアム・ケイリー監督の『情無用の街』(The Street With No Name, 1948年)の舞台を戦後の東京に置き換えたリメイク作品である。


戦後最初に日本でロケが行われたメジャー映画とされる。(wikiより)


富士山の山麓で米軍の武器輸送列車が襲われ、大量の兵器が奪われた。


米軍警察のエディは来日して友人ウェッバーの妻マリコを訪ねるが、ウェッバーはサンディー一味に殺されていた。


エディはサンディー一味への潜入捜査を開始する。



古ながらの?欧米人が描く、変なニッポン。


今見ると、これはこれで面白い。


フジヤマ、ゲイシャ。シンカンセンは出てこないけど、代わりにパチンコ、ヤクザ。色々登場する。


変なだけじゃなく、銀座や上野、佃島など昔のニッポンが見られて楽しかった。


山口淑子、早川雪洲の出演作はそれぞれ1本ずつしか見たことがなかった。


白夫人の妖恋(1956日・英領香港。豊田四郎監督)、戦場にかける橋(1957英・米。デヴィッド・リーン監督)





トランスフォーマー/ビースト覚醒 ★★★☆☆

2023米。127分。スティーヴン・ケイプル・ジュニア監督。アンソニー・ラモス。ドミニク・フィッシュバック。ルナ・ローレン・ヴェレス。ディーン・スコット・バスケス。


1994年。オプティマスプライム率いるトランスフォーマーたちが地球に来た頃。


最強の敵「ユニクロン」が地球を襲った。


プライムはノアとエレーナ、ビースト戦士たちとともに立ち向かう。



子供向けのように思うけど、それならもっと展開を早くした方が受けそう。


話の進め方が、大人も取り込みたいように見える。


このシリーズを見るたびに思うことだけど。


デザインも。


アメリカでは子供の好みも違うのかもしれない。



メカが飛び回るアクションはやはり楽しい。





世の中にたえて桜のなかりせば  ★★★☆☆

2022日。80分。三浦伸行監督・脚本(共同)。宝田明製作総指揮・出演。岩本蓮加(乃木坂46)。土居志央梨。徳井優。吉行和子。


不登校の女子高生・咲は終活アドバイザーの敬三を手助けしている。


そんな中、咲は敬三が病気の妻と一緒に見たという桜の話を聞き、思い出の桜探しを始める。



宝田明の遺作。


静かな映画。地味だけど良い話だった。





ルノワール  ★★★☆☆

2025日・仏・シンガポール・フィリピン。122分。早川千絵監督・脚本。鈴木唯。石田ひかり。中島歩。河合優実。坂東龍汰。リリー・フランキー。


1987年・夏。


11歳の少女・フキは闘病中の父と仕事に追われて忙しい母と3人で東京郊外の家に暮らしている。


感受性豊かなフキは、大人とのやり取りから除き見る社会が刺激的だった。



以前に見た「PLAN75」の監督さんだった。


倍賞千恵子主演。75歳以上になると生死を自分で選べる社会の話だった。


本作は、「PLAN75」と違ってどこにでもある日常が舞台。


フキの行動にハラハラしたり、自分の子供時代を思い出したり。


途中でYMO「ライディーン」が流れて、懐かしかった。


1987年ってそんな頃か。高橋幸宏さんももう亡くなってしまった。




【今回読んだ本】

「イン・ザ・メガチャーチ」  朝井リョウ

「作家の遊び方」 伊集院静

「2026年版 プロ野球問題だらけの12球団」小関順二





「イン・ザ・メガチャーチ」  朝井リョウ

第23回(2026年)本屋大賞受賞作。

それぞれの“推し”を巡る、3人の登場人物の話。

タイトル回収としては、メインキャラの一人である武藤澄香の同級生が、留学先での研究対象としてアメリカの大きな教会(メガチャーチ)が信者を獲得するノウハウについて語るシーンがある。


久保田慶彦

レコード会社勤務。50歳手前。

離婚しており、1ヶ月に1度大学生の娘とリモート通話するのが楽しみ。

話は弾まず、疎ましがられている気配を感じる。

長らく経理畑で勤務していたが、同期の橋本から声を掛けられアイドルの売出しに参加する。

この人は仕掛け側。

情報を出しすぎず、ファンに解釈させ物語を作らせるというのが面白かった。

道哉との会話に説得力を感じた。確かに男性は、雑談が下手だ。

最後に突進するのは小説ならでは。拒否されるのは当然で、他人事ながらハラハラした。笑


武藤澄香

久保田の娘。大学生。勉強、プライベートとも行き詰まっている。

アイドルグループ「Bloom」の道哉にはまる。


集団に馴染めない悩みはよく分かる。

推しへのはまり方にはバカだな、と思いつつも目が離せない。

「同じ花道でも、心にブルームマイセルフが育っていない人はいる。」

という部分には笑ってしまった。

コミュニティとストーリー。


隅川絢子

30代独身の派遣社員。

自殺した若手俳優・藤見倫太郎を推していた。“りんファミ”

“りんファミ”はやがて、陰謀論にはまっていく。


声が高くなると隣の住民を気にするところは昔住んでたコーポを思い出した。


極端だけどリアリティを感じる話だった。




「作家の遊び方」 伊集院静
エッセイ。

タイトルの通り、プライベートで遊んだ話が中心。

ギャンブルのエピソードが多い。昔の豪快な作家という感じ。

お洒落で上品なイメージを勝手に持っていたので、意外だった。


語尾が「~ナ」と書かれているのが、何というか年代や時代を感じる。

例:「悪かったナ」「頑張ってるナ」


※37年振りに会った友人Sの話。

(前略)Sが私に逢いに来たのは何かのふんぎりをつけるためではないかと考えはじめた。

それがなんなのかはわからぬが、私をそのことの踏み台やら彼をうつす鏡に使ってくれたのなら嬉しい気がした。

やはり男の方が生き死にに対して礼節があるのだろう。


※後輩夫婦とカジノに行った話。

「あいつかなりやられてるな。少し回してやろうか」

「何を言うてんですか。そんなもん今、ツキのないあの人にタマを回したら、こっちのツキまでおかしゅうなりますよ」

「(中略)ここは博打場ですよ」


(当ブログ作者)・・って言う後輩の奥さんもすごいが、その後の


私は彼女の顔を見返した。

-この子感心な子やな・・

(中略)

何十年もギャンブルをやってきて、歳下の女の子から肝心なことを教わるものだと妙に感心したのを覚えている。


(当ブログ作者)っていう感想が、ギャンブラーらしくて可笑しかった。


※親の死について。

(前略)親の死というものは、子に最後の示唆を与えるというから追い追い、あの時の死はこういうことだったのか、とわかるのだろう。


(当ブログ作者)自分の経験を思い出して、何度か読み返してしまった。


やわらかいエッセイを書いていても、時々ふっとこうした含蓄のある言葉が出てくるのはさすが作家だと思う。



※女性が惚れてしまうもの。

相撲取りに惚れる女の子は昔から大勢いる。

一に役者、二に相撲取り、三がヤクザなんて言葉があったくらいだ。




「2026年版 プロ野球問題だらけの12球団」小関順二

今年も読んだ。

阪神の充実振り、中日が冴えないのがよく分かった。

昔は高校卒のレギュラーがたくさんいたと記憶しているけど、今では指名自体が少なくて育成ノウハウもないらしい。悲しい。