知らないと恥をかく世界の大問題15 池上彰

普段、新聞やテレビで見ているニュースをうまく整理したり、背景を説明してくれる。

とても重宝していて、新刊が出る度に読んでいる。




親日派のための弁明 金完燮(きん かんしょう、キム・ワンソプ)

日本が朝鮮半島を統治していた時代を中心に、日韓の近現代について書かれた本。

書名を時々目にするので、読んでおいた方が良いかと思って手に取った。

韓国の人が書いたとは思えないぐらい、日本に
ついて冷静、客観的な記述がなされている。

これまで知らなかった日本の功績も書かれていた。

親日派、というよりも日本については公正で中立な分析を試みた本だと思える。

むしろ、韓国に対してこのままではいけない、歴史を正しく捉えることが韓国をより発展させることにつながると批判、忠告している。むしろこちらの方が中心を占めている。

日本で売れたそうだけど、内容的に日本人でなく韓国人に向けた本だ。

極論を言えば、相手が日本でなくても韓国の姿勢は変わらない。それではいけないと自国に対して忠告している。

台湾を始めとするアジア諸国、プエルトリコなど中南米、ハワイといった他国の具体例がとても分かりやすい。


しかし、本書により著者は韓国で弾圧を受けているそうだ。

改めてwikiを見てみた。

2002年3月29日(韓国で出版した約1ヶ月後)に、歴史的事実の歪曲などを理由に青少年有害図書に指定された。

2003年2月14日 - 「日帝の韓国支配と明成皇后暗殺を美化する本を書き、インターネットに関連の文章を掲載した」容疑でソウル高等裁判所から700万ウォンの罰金刑を命じられる。

2003年11月 - 過去史真相究明のための国会公聴会に参加するが傍聴人から暴行される。

等々。

例えば、逆の立場で日本のことを書いても、日本ではこんな弾圧は受けないだろう。

(尤も、相手にされないかもしれないが)

韓国ではこの程度のことが自由に書けないなんて、残念なことだ。



負けん気 立浪和義

嫌いだったそろばん塾の代わりに茨木ナニワボーイズの五厘刈りを選ぶところや、かじかんだ手の話なんかがリアル。

引退が近くなってからの苦労は涙が出る。

立浪選手は代打になってからもよくやってくれたし、存在感は抜群だった。

中日ファンは皆、応援していた。

今は監督として苦労しているけど、批判している人も含めて、立浪監督はこれで終わらない、きっとやってくれると信じている。
と、思う。


本作とは直接関係ないけど、後継者と見込んでいた井端を球団はあんな風に追い出してしまった。

あの頃から既にドラゴンズの歯車は狂っていたのかと思う。




がばいばあちゃん 佐賀から広島へ めざせ甲子園 島田洋七

インパクトは前作の方が大きかったけど、本作も面白い。

ばあちゃんは大した人だ。

本作ではご本人の話が多めになっている。

大変な苦労だけど、これは話の種が尽きないだろうと思う。




夜間飛行 サン=テグジュペリ

新潮文庫で読んだ。

表題作と、処女作「南方郵便機」が収録されている。

どちらも、昔の航空便に携わるパイロットの話。

有名な「星の王子さま」とは全然違うけど、どこか通じるものも感じる。




人間の土地 サン=テグジュペリ

小説かと思ったら、エッセイだった。

飛行機乗りとして数々の劇的な経験や感じたことが、小説よりもう少し自由に書かれている感じ。

「夜間飛行」等、小説の理解を助けてくれる。

こちらの方が、有名な「星の王子さま」につながるものを感じる。

解説がアニメの宮崎駿監督だった。面白い人選だと思った。