梅の黄信号 | 群衆コラム

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耳目を惹きつけて止まない話題の数々。
僭越ながらお届けいたします。

一見、どうやるのか想像もつかないが、

やってみると、

なあんだそれだけのことだったかと思う。

最近では、梅シロップがそれだった。



職場の人に、梅をいただいた。

漬けられる? と聞かれて、はいと答えたが、

漬けたことはない。

もらえるものはなんでももらおうという根性が働いたのも

否定できない。



いただいた梅は、黄色かった。

梅のことはよく知らないが、青いイメージがある。

梅酒のパックについているのは

たいがい青い梅だ。

黄色かったら、ちょっと買う気がしない。



でもあまり気にせず、黄色い梅をもちかえって、

台所に置いておいた。

忙しかったというのもあるけれど、

どうすればいいのかわからなかったので、

なんとなくそのままになっていた。

すぐにやろうという気分ではなかった。



じつは梅が黄色いというのは、熟した証拠である。

だから早く処理しないと、ダメになってしまう。

そうとも知らず、3日くらい放っておいたら、

梅のフルーティーな匂いが

わが家の台所に充満していた。

いい匂いだなくらいにしか思っていなかったが、

これが危険信号だったのである。