100均巡りをしていると、エレクトロニクスの分野でも、「こんなものが出た!」を見つけられて楽しい。テレビ番組などでも、様々なグッズが紹介されているが、エレキ系の紹介は少ないが、実は衝撃的な商品も多く、定点観測していると驚く様な商品が開発されているのが分かる。
これらの商品は、新しい技術というより、既に確立されている技術を巧く組み合わせて新たなグッズを作り上げ、しかもコストダウンさせていることが特徴だ。
今回、見つけたのは「チェンジカラーボール」と言う商品。
これは、マルチカラータイプのLEDが内包されているEVA樹脂のボールで、発色を「赤、橙、黄色、緑、水色、青、紫、白)の8色から選ぶか、自動的に発色を変更することが出来るボールなのだが、ボタン電池などでの駆動ではなく、USB-Cコネクタ経由で内蔵するリチウムイオンバッテリーに充電可能なのだ。
仕様書によると、使用されている充電池は100mAhのリチウムポリマー電池。充電時間は約1時間で、満充電時の連続点灯時間は最大5時間とある。
しかも、防水性能はIPX4、即ち「あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない仕様(防沫形)」となっている。
つまりこの商品、スイッチで8色から好みの色を発色させたり色を連続変更させることが可能で充電式な防滴仕様のボールということになる。また、そもそもがボールなので、投げたりすることが前提となっており、衝撃にも強いということでもある。
さすがに100円ではないが、定価は300円(税抜き)。これだけの機能を入れて300円での提供は相当なものだ。
メーカーを見ると株式会社ルミカ。ライブコンサートなどでの必携品であるペンライトのメーカーだ。因みに、化学発光によるサイリウムの「サイリウム」の登録商標を保有している会社でもある。
さて、これはもう、どんな部品をどの様に使っているのか興味津々。そこで分解してみた。
ボール本体はEVA樹脂(エチレンと酢酸ビニルの共重合による合成樹脂)で、柔軟性、弾力性、耐衝撃性に優れているのが特徴だ。また経年劣化が少なく耐久性も高い樹脂素材である。
色の連続変化設定時はデフォルト(赤→橙→黄色→緑→水色→青→紫→白)の順番からの変更はできないが、EVA樹脂の裏側表面がうまく導光して光が拡散しており、光ムラは少ない。
EVA樹脂のボールを切り裂くと、中には電子部品が集積された樹脂ユニットがあり、LEDや充電池、制御基板などが封入されている。それをもう少し詳しく見てみる。
まず充電池。角型のリチウムポリマー電池で、型名は401520。表面の記載を見ると3.7V、100mAh。消費電力は0.37Wh となっているが、これは計算値だろう。またデートコードは2025年2月だった。
充電池の電池容量を計測すると、環境や測定諸条件などの違いもあるが、測定では86mAh。充電時間は仕様書によると約1時間となっているが、18分44秒だった。また、連続点灯時間は、仕様では約5時間とあるが、色を次々と変化させるパターンにて計測したところでは4時間40分。これも測定条件に依存するので、概ね問題ない範囲だろう。
次に、LEDを見る。
これはSMD型8ピンのマルチカラーLEDで、RGB+W、及びRGBの混色で発光するLEDである。型名は不明なのでWebで検索してみると、形状が同等なLEDの幾つかが見付かった。
どれがオリジナルなのかは不明だが、台湾のEpistarと中国深圳のHome Run Tech、東莞のメーカーなどが製造している様だ。仕様は同等で、RGB及びWが独立していて、単色及び混色制御可能なLEDである。
このLEDの隣には、8ピンSOPパッケージのICが見えるが型名は不明。恐らくLEDドライバーだろう。
これらの小モジュールが折りたたまれて樹脂ユニットに封印されており、EVA樹脂のボールにネジ留めされていた。
原価的には300円で十分お釣りがくる部品コストであるが、商品化は手抜きがなく、対象年齢は12歳以上とあるが、充電プロセスを除けば、遊ぶ上での危険性はなさそうなので、子供でも十分使えると思う。
スゴイ商品が現れたものだと、今回も驚きだった。







