100均の実力というか、製品には驚かされることが多いのだが、今回は「マジックライトペン」。このペンで書いた文字は、このペンで照らさないと読めないという商品である。かなり以前から販売されていたようだが、最近になって見つけた逸品だ。
暗いところで光を当てて何かを見るという遊びは、子供でなくても楽しいもので、夜になると懐中電灯を持って探検ごっこをした経験は男女を問わず誰しもあると思う。そういう遊びで使われる通常の懐中電灯やLEDランプは、今やそれこそ種類も豊富に売られているが、ブラックライトペンはそれらとは異なって先端にUV-LEDが装着されたペンで、紫外線を当てて蛍光物質を光らせる紫外線LED(UV-LED)が搭載されたペンのことだ。
蛍光とは、即ち紫外線照射によるエネルギーで電子が励起されて発光するという原理のことであるが、通常の可視光線では励起されないことに特長がある。このことにより、このペンで書いた文字は、紫外線を当てないと読めないという事が、本製品が「マジックライト」と命名した所以である。ただし、本来のブラックライトの意味としては紫外線のみ発光し可視光が出ないものなので、光として眼には見えない。だからブラックライトと呼ばれる。
このペンで何かを書いた後、
ライトを当てると、字が読める ライトを消すと、字は判別できない
こんな、ヒミツめいた遊びが可能だ。
この100均のペンに用いられているUV-LEDの波長の記載はないが、拙宅にある紫外線測定器(美容用のヤスモノだが)で測ってみたところでは、近紫外線であるUVA(波長400-315nm)の放射照度は12W/m^2で、UVB(波長315-280nm)の計測値は0だった。つまり、可視光線に近い領域の紫外線を照射するLEDが搭載されているということになる。
因みに、パスポートの偽造チェックには有効だった。
パスポートには身分証明のページがあり、そこに貼られている写真と同じ写真が実は反対側のページに印刷されているのだが、その写真はこのブラックライトを照射しなければ見えない仕組みとなっている。海外の空港のセキュリティで係官はパスポートにブラックライトを当ててパスポートが偽造かどうかを確認しているが、これがそれである。
この蛍光物質は塗料や染料にも含まれているものが多数あるが、ビタミンB2も蛍光物質だという。これが含まれる飲料なども光るということだろう。
では、偽札判別はどうか。
波長や出力によっては有効かもしれないが、残念ながら手元に偽札がないので何とも言えないものの、不運にして海外などで掴まされたら実験してみようと思う。



