今回は分解じゃなく、組み立て。
USB充電容量チェッカーなるものをアキバの三月兎で購入してきた。ビットトレードワンというメーカー製品で、完成品だと2,980円、組み立てキットだと1,980円。組み立てキットの方が、何と1000円も安い。
以前からUSB端子を用いてモバイル機器を充電することが多い小生としては、充電中にどれくらい電流が流れているのかとか、ハブ使って充電するとスペックオーバーになるんじゃないかとか色々と気になっていたので、ちょうどよかった次第。
組立は至って簡単。
写真の様に部品点数も少ないし、ICもDIPものだけなので、小一時間もあれば組み上がる。
説明書に書いてある通りの順序でハンダ付けしていけば造作なく完了する。説明書の中に、「背の低い部品から実装すると後が楽」と書いてあるのは親切。抵抗など背の低い部品は裏返してハンダ付けするときなど、浮き上がることが多いから、抑え込むためには周りに背の高い部品があると面倒なのだ。
組み上げたあと、USB端子に突っ込んで、7セグメントLEDの右端に「0」が表示されるのを確認し、充電したい側に機器をつなげばUSBケーブルを流れている電流値がmAとして表示される。桁は3ケタとなっており、1~999mAまで計れる(精度は望むべくもないが)。
電流値については電流補正用の半固定抵抗器が付いているので、これで調整をすることになる。調整に当たっては他の電流計を使って補正する必要があるのだが、どうせおもちゃ程度でしか使わないし、というか充電中なのか充電終わっているのかを知ることと大まかな電流値を目安として知るという程度での使用しか考えていないので、細かな調整は割愛。よって、単に何も接続されていないときの値が「0」と「1」との間を往来する場所当たりで固定しておいた。
これ、充電容量を計る場合にはタクトスイッチで電流表示と電流容量表示を表示変更する仕組みとなっているのだが、電流容量の表示は空っぽの状態から測定することになるため、あまり実用的ではないので小生は専ら電流計として使っているのだが、充電中は数100mAが流れ、充電が終了すると電流値が0となるので、充電状態がはっきりと目視確認できて意外と便利だ。
回路図がないので何とも言えないのだが、電圧をオペアンプでコンパレートし、Microchipのマイコンが内蔵のADコンバータでデジタル化したあとで電流値に変換し、表示している模様。メーカーのサイトでみると、「Version 5が最新」と書いてあったのでチェックしたところ、最新だった。チェック方法は、タクトスイッチを押したままケーブルをつなぐとLEDに005と表示されるのという方法でチェック可能。
普通、電圧であればテスターなりをつないで簡単に測定できるのだが、電流を測定するためには回路を寸断して電流計を入れなければならないので面倒。大電流であれば、クランプメータで測定可能なのだが、低電圧で小電流だとお手上げである。なので、こういう機器があればたちどころに電流値が測定できるので便利だ。
ところで、重要なことを一つ。
一般の人はUSB2.0の電流容量は500mAと規定されていることを知らないと思うのだが、モバイル機器によっては500mA以上流さないと充電できないものも多々ある。つまり、充電時に給電側、つまりPCなどから過剰電流を取り出している可能性があるということだ。これを知らないで長時間使用していると、給電側が異常な熱を持つ様になって、最悪破損することも考えられる。これを防ぐためにも電流値を把握しておくことは大切だろう。
特に、タブレットなどは充電のために相当の電流を必要とするので注意が必要だ。
尚、ケースはないから何等かのケースに入れる必要があるのだが、アクリルなどのケースに取り付ければよい。小生は100均のケースに入れた。また、7セグメントは明るい環境だと点灯していないセグメントまで見えてしまって視認性が良くないので、赤いアクリル板などを張り付けると良く見えるようになる。明るさは十分だ。
なんか良いものを見つけて、満足。
ただし、完成品で買った場合、2,980円というのは、部品コストを鑑みるとずいぶん高い気はするのだが。