当時の動画はVHSでの供給だった
今世紀初頭のころ、小生は2ちゃんねるの「モーニング娘。(羊)」という掲示板の中にあった議論系スレで、あるコテハンを用いて、同様のコテハン連中とたくさんの議論を行ったものだった。その内容は、「今後、モーニング娘。をどうプロデュースしていくべきか」という内容。いわゆる典型的な脳内妄想的なスレだったのだが、スレ立て人の了解の下に、小生がスレを先導する形で議論が進み、様々なアイデアが出てきた。
そのアイデアとして今でもよく覚えているのが、「ドキュメンタリ番組を作成せよ」とか、「地震が発生したら、チャリティコンサートを開け」、「海外進出を図れ、ただし欧米ではなく、東南アジアで」といった内容だった。
このアイデア、ある意味当たり前の展開かもしれないが、それでも「議論厨」達はお互いの意見を言いあって、提案書的な雛形まで出来上がったものだった。
今、それ等を紐解いてみると、今のAKB48の活動のそれに良く似ている事に気付く。
何しろ議論厨達の意見交換の場となっていたから、他のスレからは「驚愕の長文スレ」と揶揄されたものだったが、「議論したければxxのスレへ行け」と誘導されて議論に加わった人も多くいた様だ。
実際、1000スレまで行かなくても、容量オーバーとなってDat落ちしたことがあったほどの文字数だった。たしかスレはパート3~4ぐらいまで継続していたから、総てをあわせれば恐らく1冊の本になるほどの量だったと思う。
この手のスレは、相手の年令や性別、住居地、更に国籍だって全く不明なのだから、どの様に展開させたら良いかは全くの手探り状態での議論となるため、カキコ方法について随分と勉強になった。
当然、アンチ的な意見も多く出てくるし、逆に目からうろこな意見もたくさんあり、それらの意見をまとめるという作業は相当な体力を必要としたものだったが、アンチもまじめな意見として出ている意見については、きちんとした論理があるわけだから、それを尊重すべきという理論展開が必要となる。
そうやって意見をまとめるということは、ある種、自分自身のマネージメント能力の育成にもなったのではないかと思う。
たかがインターネットの掲示板ではあるが、議論したい輩もたくさんいる。ある意味、お互いになんの利害関係もないわけだから、そういう人たちを相手とし、忌憚のない意見を出しあって妥協点を見出すという手法は大変勉強になる。
実際のビジネスを展開させる上でも、雑多な意見調整の手段は、スキルアップの重要な手段の一つとなる。この手のスレをもっと活用して、意見を纏めるトレーニングに役立てることも、検討に値すると考える。