「アメリカの高圧送電線と電磁波 -悪魔の照明」の訂正とお詫び | プロムナード

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今回のアメリカ出張にて、2012年4月22日付で書いたブログ「アメリカの高圧送電線と電磁波 -悪魔の照明」に大きな間違いがあることが分ったので、至急訂正します。


今回の米国出張で、この写真を撮影した場所(Los Gatos, CA)へ再度行ってみたのですが、鉄塔の結界の下に、当時は気付かなかった小さな建屋がありました。この建屋はAT&T Mobility社の携帯電話用中継基地であり、従って付近には電磁放射があるために、警告として「電磁波放射在り」という看板を掲示していたのです。即ち、くだんの警告看板は送電線からの電磁波について警告しているのではありませんでした。


勘違い、すいません。。。



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送電線鉄塔にある警告


この看板、書主が「PG&E」となっていたから、てっきり送電線に関連する警告だと思ったのだが、しかし、こういう看板をはっきり掲げるということは、

いずれにしても「アメリカは進んでいる」と思った。



先のブログでも述べたように、「疑わしきは罰する」というか、罰しないまでも「存在そのものについては肯定しておく」というスタンスを取っていること、これは極めて大切なことだと思う。


とにかく、無害であることを立証するためには「悪魔の証明」が必要だ。あらゆる可能性をつぶさに確認するということは、実質上不可能に近い。であるならば、存在自体は肯定しておき、隔離しておく。それが大切である。


更に驚くべきは、民間会社が積極的に表示を行っているということ。場合によっては会社に対してネガティブな印象を与えることによって、会社のイメージダウンを引き起こしかねないにも拘らずだ。しかし、敢えてそういうスタンスを取るということは「結果的に好印象を与える」という読みもあるかもしれないし、或いは将来的に問題が発生した時のことを鑑みて手を打っておくということかもしれないが、とにかく勇気ある行動だと思う。漏洩している電磁波が、本当に人体に対して影響がないかどうかはまだ解明されていないにも拘らず警告しているのだから、スゴイことだ。



下の写真は、更に別の場所(Sunnyale, CA)で見かけた送電線真下に設置された中継局の看板。ご覧の様に、木材による建て付けの良し悪しはともかく、建物は完全防備されており、各種の警告がたっぷりと貼られている。この看板を見ると、立ち入り禁止理由として、FCCが定める47CFRによる電磁放射の「一般曝露許容限界」を超えるからだと明確に書かれている。更に、すべてのアンテナから3フィート以上離れること、アンテナの前に立ち止まってはいけないなどの警告が書かれている。これ等は作業者に対する警告だと思われるが、いずれにせよ、小生等の様な一般人に対しても明確に表示されているのだ。

 


携帯電話中継基地の看板群


 FCCとは、Federal Communications Commission(連邦通信委員会)のことで、通信、電信及び電波を管理する米国の連邦政府機関であり、米国内の各州間の通信や国際通信を規制を行っている委員会のこと。



余談になるが、日本から輸出される電子機器は、このFCCの定める規制に合致しているかどうかの審議がされ、認証されないと輸出が出来ない。これは無線機器に限らず、すべての電子機器が対象となる。


電子機器は不要輻射(EMI: Electro Magnetic Interference)という、本来の目的以外に発生する不要な電磁波が他の電子機器へ影響を及ぼすために、ここから発生する電磁波のエネルギーは周波数帯域ごとに厳しく規制されている。例えば、ラジオをテレビの近くに近づけるとスピーカから大きなノイズが聞こえることはご存知だと思うが、あれがまさしく不要輻射。これを抑えることが規制となる。電子機器の技術者は、あの手この手を駆使してこの規制をクリアするために日夜努力をしているのだ。


一般家庭にある電子機器から漏洩する電磁波は微々たるものであるが、この施設のように無線中継局ともなればその量は大きなものとなる。だから立ち入り禁止としている。


翻って我国の対応はどうかというと、確かに立ち入り禁止処置はされているものの、電磁波に関する存在や、その理由については明示されていない。隠匿体質によるものなのか、或いは、知らなくても良いという対応方法なのかはわからないが、はからずも福島原発で露呈したような「安全神話が崩壊」した今、

危険はもとより、危険かもしれないということについても、はっきりと明示することが必要なのではないだろうか。