航空機の客室設備の品質 | プロムナード

プロムナード

古いこと、新しいこと
いつでも、どこでも
思いつくまま、気の向くまま

航空運賃の下落に伴って、乗客に対する快適性の品質が下落している。

価格を下げるためには、何かを切り落としていくしかない。それは分かっている。しかし、安全性に直接関連するハードウェアやソフトウェアの手抜きは問題外としたら、何を犠牲として運賃を下げていくかというと、まずは目に見えないところから犠牲にすることであり、すなわち客室設備のメインテナンス、サービス、外観と言った順番だろう。
外観上の問題は乗客の目に付きやすいから、一般的には重視される傾向にある。しかし、設備のメインテナンスといった地味な分野については、目に付かないからおろそかになっている気がしてならない。安全性に関わらない限り、提供する側からみれば、たとえ手抜きしても大きな問題とは捉えられ難いのかもしれないが、適切なメインテナンス体制が取られているということは、乗客にとっで非常に重要なアイテムなのだ。
何故この様なことを書いているかというと、搭乗した飛行機のオーディオに不具合があり、かなり不快適なフライトとなったためだ。じゃどんな不具合だったかというと、片側の音声が出ないということ。なんだ、そんな程度か、と思うなかれ。フライトといっても米国から日本までの11時間だから、その間片側だけしか聞こえないということは、健常者にとっては相当な苦痛だ。だから敢えてここに記している。

この手の不具合は、実は今回が初めてではない。航空機のメインテナンスについては、飛行に伴う安全性に関連することばかりではなく、乗客の快適性についてもきちんと整備すべきだ。オーディオ装置はちゃんと確認しているのだろうか。よしんばしているとしても、恐らくヘッドセットのプラグをジャックに指し込んで音が出ていればOK、という程度ではないだろうか。つまり、きちんと左右の音声が出ているかどうかなどは調べていないだろうと思う。

そういえば、全く音が出ていなかったこともあった。さすがにその時にはCAを呼んで苦情を訴えたものの、簡単に直せるわけじゃないし、ということで別の席を紹介されたが、その席は後席のど真ん中。謝る様子も無く、どちらかお好きな方へどうぞといった態度。そんな紹介の仕方をするんだったら、紹介しないほうが良い。器材の品質だけじゃなく、CAの態度も品質の一つだ。
料金を安くする様に努力しているということと、快適性を犠牲にするということは別だ。もしそれを犠牲にするならば、それを最初から明示すべきである。例えば、極端にいって「運賃を低減するために、オーディオについては期待しないで下さい」でもよい。

運賃と快適性のどちらを犠牲とするかは客が選ぶ。そこまで細かくはいえませんというのであれば、事前の点検項目に入れて欲しい。メインテナンスの手抜きを隠すことは、快適性を求める乗客に対する裏切りだ。
価格を下げながら、しかも品質を上げていくことが出来れば文句なしなのだが、そうは問屋が卸さないことは判っている。しかし、明らかに手抜きによって快適性が犠牲になっているとしたら、それにより乗客を失う、ということを航空会社は十分に理解すべきだ。
これまでと同様、今回の件も後でカストマサービスにクレームする。長いこと愛顧してきた米国系の航空会社だったが、ずさんなメインテナンスには辟易してきた。次回からは日系の航空会社へ変更しようかと思案中である。