墓じまい | 終活アドバイザーMのお気楽終活雑記帳

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自分のために断捨離&終活を始めました。
まずは、ぼちぼち実家の片づけから。

ずっと懸案だった墓じまいを先日済ませてきた。

 

昨秋、墓じまいと共同墓地への改葬(遺骨の移動)の申し込み時に聞いていたスケジュールの通り、クリスマスの頃に墓地の管理事務所から都知事名で発行された「合葬埋蔵施設使用許可証」というものが送られてきた。

 

「いざ、改葬だ!」と管理事務所に実施日を決めるため電話してみると、もう年内は無理、1月の半ばまでいっぱいだと言われた。申し込み時にも言われたことだが、このところ墓じまいが多く、込み合っているという。

 

それでは、と1月半ばであいている日にちを聞いて、今度は石材店に連絡。

 

墓じまいの費用がいくらかかるかが気にかかりネットで取り扱い業者を検索、見積りを取った。お墓を建てた時の石材店に作業をお願いするのが普通なのかもしれないが、そんなことは思いもつかず、縁もゆかりもない石材店への依頼を決めた。

 

管理事務所では、改葬許可申請書を記載、埋蔵する人の名簿(「死亡者内訳」というページが添付される)も事務所の管理台帳を見て転記。ウチは主人の母方の祖父と曾祖父・曾祖母、祖父、祖母、父、母、若くして亡くなった祖父の弟の計7人か。

 

許可申請書を持って、歩いて7~8分の役所の出先機関に行くと、市長の名前で出される「改葬許可証」が交付される。

 

これを持って再び霊園の管理事務所へ戻る。遠くはないものの、手続きは一か所ではすまないので面倒臭い。同じ手続きで来る人もいて「お宅もですか」みたいな目礼をしてすれ違う。

 

書類、手続きが整い、いざお墓に向かう。

 

主人は無類の方向音痴。道々、以前一人でお墓参りに来て、どこだかわからずそのまま帰ったという話を聞いた。

 

それは初耳!いつのことだったのだろう。お墓の区画の番号は覚えているはずだし、園内の地図もあるのに、なぜ行きつけないか。わからなければ事務所で訊けばいいのに。事務所の場所もわからなかったってか?

 

やや呆れながら、お墓までは私が速足で先導。

 

「あそこにトラックが止まっているからあっちだよ」と主人。

「いや、方向が違うし、あんな方まで行かないはず」

 

自分の記憶をたどって行くと、思っていた場所のそばに、作業を頼んだ石材店のトラックが止まっていた。お墓の前にはすでに骨壺が取り出されて並べられていた。

 

あれ、骨壺が8個ある?!

7人のはずなのに1つ多いガーン

小さいものが一つ混ざっている。

 

主人の従兄弟の骨壺が入っていたのは、以前、主人の伯母が出したはず。名簿からの削除が漏れていたので、墓じまいの申請手続きの時に名簿からも外し、7人としたのだが・・・。また数が合わないのはどうしたことだ。

 

小さな骨壺には先祖代々と書かれており、中の骨の量も著しく少ないので、主人の祖父が田舎から分骨したのではないかと思われる。当時は死亡者名簿の記載が徹底されていなかったので、先祖代々の分は抜けてしまったのだろう。よくはわからないが、そういうことにして自分を納得させる。

 

埋蔵される人数と骨壺の数は合わせるため、以前管理事務所の人から聞いた㊙テクニックを使う。誰かの骨壺に一緒に入れ、壺の数を合わせるのだ。小さい骨壺の骨は、一族で最も包容力のある主人の祖母の骨壺に「おばあちゃん、頼む!」と手を合わせ一緒に入れさせてもらった。

 

最後に主人が墓の中が空になっていることを確認し、立ち合いは終わり。骨壺は石材店で用意してくれた風呂敷に包まれ、トラックにのせて管理事務所前まで運ばれるので、お墓にも別れを告げ事務所に戻って骨壺を待つ。

 

一つ勘違いをしていたのは、墓石を壊して更地にするのは改葬当日でなく、別の日に行うということ。石材店と管理事務所で墓石等の撤去日の打ち合わせをしていたので、あとは石材店にお任せ。

 

事務所で遺骨の移し替えが終わったことを確認し、共同墓地に入った遺骨はもう出せないという承諾書などにサインして一切の手続きは完了した。

 

管理事務所の職員が骨壺をトラックから台車に移し替え、共同墓地まで移動。遺骨を骨壺から出して絹の袋に入れ納骨する。立ち入りは霊園職員しかできないというので、私たちは共同墓地の前でご先祖の骨とお別れだ。

 

月内には墓石の撤去が終わり、石材店から更地になった墓地の写真と請求書が来るだろう。支払いが済めば本当におしまいだ。

 

「まあ、色々あったけど、これですっきりしたね。」

「人生の一大イベントに近いよね。」

 

何かと文句の多い義妹は立ち合いに来なかったが、主人が墓じまい終了の報告をしたら、お礼のメールが来たそうだ。墓じまいの重任(?)を終え、主人は、すごーく気持ちが晴れやかになったという。

 

ニコニコほっとした。