思い出話 インド | 星の輪ネットワーク

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金 銀花の独学パン工房 .
山ぶどうから生まれた自家製天然酵母で焼くパンを楽しみ、緑に囲まれて暮らすワンダーフルな日々の出来事を綴ります。

インドを旅していた頃のお話です。

デリーの下町で偶然再会した旧知の友人は、その時郊外に家を借りてデリーで暮らしていました。

ラジャスタン人の男性と、アメリカ人の女性で結婚してデリーに住んでいるのです。

以前からある場所で知り合った中でしたので、私たちは招かれて彼らの家に遊びに行きました。

閑静な住宅地で、私たち観光客が普段足を向けない場所です。

私たちが訪ねて行った時、彼女はキッチンで皆でいただくお昼の支度をしているところでした。

玄関から直接キッチンへ通され、彼女にあいさつすると、スズメが窓から飛び込んできて床に枯れ草のくずを落していきました。

するとそれに気づいた友人は、「この国では、小鳥が家の中に巣を作るのを止めるなんて、出来ないの。
何しろ暑いから窓を閉めたままにはして置けないし、開ければ必ず鳥は入ってくるわ。
部屋は汚れるけど、仕方ないわね。掃除をまめにするしかないわ。」と笑いながら話すのです。

そんな彼女をニコニコ顔で眺めている男性は、「家の中に生き物が居て、子育てをするなんて、繁栄のシンボルそのものなんだよ。」

「春になれば、鳥も恋をし、子供のために巣が必要なのは、人間にもわかるよ。だから鳥たちがより安全なところに巣を作りたい気持ちを止めたくないね。」

そういっている間にもスズメは窓から出たり入ったりしています。

それを目にしながら、この人たちすごい発想だな、と思いました。

鳥が来たから追い出そうなんて思わないんだね。かの国の人は。

どっちがいいとかって話じゃなく、こういうものの捉え方も出来るのだなって発見です。

わたしは若い頃インドを旅してよく感心することがありました。

日常のごくありふれた生活の中に、なんと多くの動物が共存しているのかと。

それは私にとって、大きな驚きでした。

日本とまるで対極にあるかのようだったから。

私が子供の頃、まだ犬が自由に歩いていたときがありました。

飼い犬は繋がなければならないというルールはまだなかったので、野良犬というのもいた時代だと思います。

野良猫ならぬ、野良犬です。

私たちそんな時代があったことなんか忘れているんですね。・・・・・

ところで、野良犬って、野良猫より怖いって感じしませんか?

インドには野良犬いますね。いまでも。

狂犬病の犬もいます。

でもね、人々は上手く生きていますよ。犬やサルや、牛、ヤギ、ラクダだって町を歩いているんですから。

ロバもいます。

ロバはね、ものすごい声を発するんですよ。チョッとまねできないな・・・(*゚ー゚)ゞ

いろんな生き物がいて、いろんな声がして、いろんな匂いがするんです。

五感で自分以外の存在が生み出す波動をとらえると、生きている実感に心がかき立てられるのです。

それがインドの魅力の一つかな私にとって。(´0ノ`*)

あら、インドの話をしていたら、なんだか懐かしくて、また行きたくなっちゃうね。ニコニコ