ニュクスを利用する、ベオとシャクサ。
ベオは、ニュクスに新たな力…タロットカードを渡した。
ベオ『このタロットカードは支配者(マスター)にのみ使える全能(オール)のアルカナとなる…つまり、全てのアルカナを使うことが出来る』
ニュクス『アルカナだと…?』
ベオ『そう。これは言ってしまえばこっちの宇宙で司るアルカナの力だよ』
ベオ『本来であればタロットカードのマスターになる器は僕のような最強の傍観者と…タロットカードの製作者であるゲームマスターって奴だけなんだけどね』
ベオ『でも…ニュクス君、君は別次元の宇宙のアルカナを司っていた人物。
君になら…全能のタロットを使うことが出来ると思ってね』
ベオ『最も…全能のタロットの所有者は他でもない僕だから、ニュクス君にはレプリカ…つまり分身を渡そうと思った訳』
ニュクス『分身…』
ゴゴゴッ!!!
ニュクス『こ…この力は…!』
タロットカードの力に驚くニュクス。
ベオ『タロットカードの力、君も気付いたようだね』
ベオ『それを使いこなすことが出来た時、君は更なる力を得て、新たな存在へと生まれ変わる!』
シャクサ『ニュクス。君は既に…私の力によってこの宇宙の住民として認めた』
ニュクス『私が…この宇宙の住民に?』
シャクサ『さよう。因みに拒否権は無い。
既に君のかつての世界へは帰還不可能にしている』
ベオ『まっ、君は君でそんなに素晴らしい力が手に入ったんだから僕らに感謝しても良いかもだね♪』
ニュクス『…。一体、何が目的で私にこのような力を?』
ベオ『そりゃ、勿論…楽しいからだよ』
ベオ『君を利用するというのも一種の暇潰しに当たるんだよ。
僕らにとってはね』
ニュクス『暇潰し…ですか?』
ベオ『そっ。それとも…何か不満でも有るのかな?』
ニュクス『…い、いえ…』
ベオ『じゃあ、決まりだね!
ニュクス君。君はタロットカードの全能(オール)・仮(レプリカ)を使う、準支配者(サブマスター)となった!』
ニュクス『サブマスター…?』
ベオ『マスターである僕の代わりとして…色々と働いて貰うとするよ』
ベオ『あとは…君個人が、その力を得て、何をしたいか…だね?』
ニュクス『…ハペランテ』
ニュクス『あいつに…生まれ変わったという私の力を見せ付けてやりたい』
ベオ『うんうん。良いんじゃない?』
ベオ『力は与えた。あとはその力をどのように使っていくかは君次第だよ』
ベオ『あと…勿論だけど、僕への忠誠は誓ってよね?
でないと…直ちにタロットを返して貰って、シャクサ様の力で君の存在その物を消すんで(笑)』
ニュクス『は、はい…(汗)』
シャクサ『…さて。私はそろそろ元の世界に戻るとする』
シャクサ『ニュクス。私も、君のこれからに少し期待をしておくとしよう』
ジューン…。
ニュクス『…!!』
気が付いたら、元の場所に戻ってきており
ニュクスの前からベオとシャクサは消えていた。
ニュクス『この宇宙のアルカナの力…タロットカードか』
ニュクス『…この力なら、今度こそ私が全ての宇宙を統べることも可能かもしれない!』
ニュクス『ハペランテよ!
私の今の力を見せつけてやるぞ!』
ニュクス『ハッハッハ!!』
生まれ変わり、新たな存在へと進化したニュクス。
強大な力を得た代償に、再び彼に野望が芽生える。
次回へ続く!
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