平成29年(2017年)2月27日、カッパドキアの雄大な大奇石地帯を熱気球で上空から眺望しました。熱気球で宿泊していた洞窟のホテルの近くまで降りてもくれました。熱気球のオーナーとホテルのオーナーが親戚同士だったようです。
地上からニョキニョキと塔のように天に向って林立しているキノコ状の岩石の内部をくり抜いた岩窟を数千年も前から住居やキリスト教の修道院、教会として使われていたそうです。現在ではホテルとしても使われているのです。
カッパドキアは1985年に世界遺産になっています。その景観の異様さと見事さはもちろんですが、宗教の面でもカッパドキアは世界に大きな影響を及ぼしました。岩窟内教会の天井や壁に残された見事なフレスコ画には信仰の力をひしひしと感じました。しかし、それだけではないのです。
4世紀にキリスト教の根本教義である三位一体論(父なる神・子なる神・聖霊の神の三位格が三神ではなく―なる神であると説く教義。三一論ともいいます)が確立されるときに、「カッパドキアの三つの星」といわれた3人の教父たちがとても大きな役割を果たしました。3人の教父たちはこのカッパドキアで修道士生活を送っていたのです。
熱気球で上空から見る奇岩群はすばらしいものでしたが、富士山よりも高いエルジエス山(3916m)から昇る日の出は、それはそれは光々しく感動的なものでした。
その日は私の誕生日でした。