新型コロナウイルスの感染者は、
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると
4月21日現時点で
世界全体で247万8634人となっています。
国別では、
・アメリカが78万7901人と最も多く、
・次いでスペインで20万210人、
・イタリアで18万1228人、
・フランスで15万6493人、
・ドイツで14万7065人などとなっています。
また死亡した人は17万389人で、国別では
・アメリカが４万2364人と最も多くなっていて、
・次いでイタリアが２万4114人、
・スペインが２万852人、
・フランスが２万265人、
・イギリスが１万6509人
などとなっています。
「世界全体で約248万人」
というのは相当な数ですが、
実際は、この28倍から最大で55倍の人が
すでに感染した可能性があることが分かりました。
これはアメリカ・カリフォルニア州で、
住民のうちどれくらいの人が
新型コロナウイルスにすでに感染したか
推計するためサンプル調査を行い、
それを元に大学などが分析をした結果です。
新型コロナの感染者数 実際は数十倍か 米の大学など調査
アメリカ・カリフォルニア州で、住民のうちどれくらいの人が新型コロナウイルスにすでに感染したか推計するためサンプル調査を行ったところ、これまで医療機関などで確認されていた感染者の28倍から最大で55倍の人がすでに感染した可能性があることが大学などが行った分析で分かりました。
カリフォルニア州のロサンゼルス郡と南カリフォルニア大学の研究チームは、今月10日から２日間、無作為に選んだ成人863人を対象に、ウイルスへの免疫反応で作られる「抗体」が血液の中にあるか調べる抗体検査を行い、最初の分析結果を20日、公表しました。
それによりますと、ロサンゼルス郡の住民のおよそ2.8％から5.6％、22万人から44万人がすでに新型コロナウイルスに感染し、抗体を持っているとみられるという結果が出たということです。
ロサンゼルス郡では、医療機関で患者などに行ってきたＰＣＲ検査の結果、感染者はおよそ8000人とされていますが、研究チームは、これまで確認されてきた数の28倍から55倍の住民がすでに感染した可能性があるとしています。
研究チームの代表は、今回は最初の分析結果であり、調査を進める必要があるとしたうえで、抗体のある人が数％にとどまっていることから「感染拡大はまだ初期だということが分かった」としています。
また、実際の感染者は公表されている数よりも大幅に多いとみられることから「新型コロナウイルスによる致死率は、確認されている感染者で計算する数値よりもさらに低い可能性がある」と指摘しています。
一方、ロサンゼルス郡の保健当局の責任者は「抗体があるからといって再び感染しないかどうかはまだ分かっていない」と述べたうえで、人と人が一定の距離を置く「ソーシャル・ディスタンシング」を続けることが重要だと強調しています。
この調査は、数か月にわたり定期的に行われるということで、今後、感染者の推計がどのように推移するか注目されます。
これと同様の調査は、
ドイツのゲッチンゲン大学でも行われており、
その結果が医学誌『ランセット』に掲載されています。
それによると、
「世界の感染者全体の 6％ほどしか示していない」
ことがわかったとしています。
アメリカのカリフォルニアでの調査よりも
さらにきびしい数字です。
もうひとつ、
アメリカのサンタクララ群で
スタンフォード大学の研究者たちによって
ボランティア被験者3300人を対象に行われた
検査によると、
全人口の2.5％～4.1％がすでに感染していた
ことが推定されるという結果が出ています。
これは
公表されている感染者数956人の
50倍～85倍に相当するとか。
数字にバラつきはありますが、
要は、
実際に発表された感染者よりも
はるかに多くの人がすでに感染している
ことがわかります。
日本は「PCR検査数が少ない」
ことが批判されていますが、
これだけの人が感染していたら、
すべてを対象に検査するのは
実際のところ、難しいでしょうね。
PCR検査は、結果が出るまでに
最短でも４時間かかるそうで、
そのことも検査実施の難しさを
増しています。
あと、
実際の感染者数に検査が追いつかない
もうひとつの理由は
「発症しないか、症状の軽い人たちが本当に多い」
こともあると思います。
先日、アメリカの原子力空母「セオドア・ルーズベルト」号で
乗員の大量感染が発生しました。
「乗組員 4800人のうち、新型コロナウイルスの感染者数は 600人を超えた」と報じられていますが、
感染確認者のうちの「 60％が無症状」なのだそうです。
アメリカ CDC は、
新型コロナウイルスに感染して症状の出ない率を
「 25％程度」と推定していました。
しかし、実際には、
感染して無症状の人たちの数は、
それよりもかなり多いようです。
そして、
致死率ですが、
上記のサンタクララ郡の場合、
4月1日までに、
4万8000人～8万1000人が感染していたことになり、
そうすると、
実際の致死率は0.2％未満となります。
これを東京に当てはめてみると、
東京都の人口は
およそ927万3000人なので、
全人口の2.5％～4.1％を掛け合わせると、
推定感染者数は、
23万1825人～38万193人になります。
東京都の死亡者数は
71人なので、
致死率は約0.018%になります。
う〜〜〜〜ん
ちなみに
１シーズン中の
インフルエンザの累積推計受診者数は、
約1,200万人です。
「病状が突然悪化する」とか「路上で突然死する」
など怖いイメージが流布している
新型コロナウイルスですが、
数字で見ると、
”それってどうよ?!”
と思うのはわたしだけでしょうか。
むしろ、
外出自粛や休業要請による
個人事業主や中小企業の経営者の
自殺の方が新型コロナによる死よりも
将来的に多くなるのではないかと
危惧します。
あとから振り返った時に
”あのときのアレはなんだったの？”
ということのないような施策をお願いしたいです。
わたしたちも情報に振り回されたり、
自らの恐怖や不安に突き動かされたりすることなく
「理性的な行動」を取っていきたいですね。
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