バンコクの中華街であるヤワラートにやって来た。
以前は行くのに少々難儀な場所だったらしいが、今はMRTブルーラインのワット・マンコン駅から楽にアクセス出来るようになったとの事。ありがたい。
*前回のバンコク滞在記はこちらからどうぞ!
地下鉄駅から地上に出ると、賑やかな演奏が聴こえてきた。
中華街と聞いてイメージするような音楽ではなく、バンドが演奏するポップミュージック的なものである。
ちょうどその時、夫から電話がかかって来た。
バンドの演奏は日本にいる夫にも電波を通して聴こえたようで、「今どこにいるん?」と訊かれた。
「今中華街に着いたとこやねん。誰か歌ってはるわ」と返す。
「誰が歌ってはんねんな」とさらに問われたので「それは知らんわ。若い人や」と笑いながら答えた。
他愛もない会話を少しして、電話は切れる。
先ほどは「知らん」と答えたが、確かに誰がどこで歌ってるんだろう…と思って進むとバンドの正体がようやく判明した。
何と、制服姿の高校生だったのである!
↑タイの男子高校生の制服は半ズボン。
暑いから…かな?
高校生とは思えぬパフォーマンスで、サックス担当までいるフル装備のバンドだった。
ボーカルの男の子の歌も上手で(時々歌詞を忘れてハミングしていたのはご愛嬌)、しばらく聴き入ってしまった。
しかし、観客を見て「?」となる。
彼らと同世代である10代の少年少女ではなく、私と同世代、つまりは彼らの親世代の人たちが観客だったのだ。
いや、って言うか普通に保護者が見に来ていたのだろう。
そりゃ、こんな時間(ってまだ19時過ぎだけど)に子供だけで街中で演奏させるのは心配だろう。
機材を運んだりする手伝いもしないといけないだろうし。
何はともあれ素敵な演奏であった。
ありがとうね!
さて、いよいよチャイナタウン散策である。
私は昔から大の中華街好きだ。来るだけで訳もなく元気になれる。
ワット・マンコン駅があるラマ4世通りから、最も賑やかであると思われるヤワラート通りを目指して歩く…が、またまたやらかす。
賑やかな通りとは反対方向に歩いていた。最早お約束と言って良い。
…が、反対方向に進んでも中華街である事には変わりなく、そちらにも屋台があったり、チャイナテイストのお洒落カフェがあったりした。
何となく台北の西門町の端っこのような街並みに似ているような気もして、台北が恋しくなる。
いつでも、どんな場所にいても台湾にはいつだって行きたいし、大好きなのである。
↑またまたセルフでお散歩中のわんこ発見(本日2度目。滞在記②)。
方向を修正し、人で賑わってるエリアに出る事に成功(大げさ?でも方向音痴な私にとってはそんな感じ)。
どうやらここはPlean Nam通りという脇道であるようだが通りには屋台が並び、さながら夜市のようだった。
屋台ではテーブルが用意されている店もあり、そこでシーフードなどを楽しんでいる人々の姿が見えた。
今思えば私もテーブルに座って美味しい料理を食べれば良かったのだが、ここに来られた事やこの光景を見ているという事で胸がいっぱいになり、何かを食べようという考えには至らなかったのである(実はこの旅の間ずっとそんな感じだった)。
歴史を感じる商店も建ち並んでいる。
仏具のお店もあったが、燕の巣やフカヒレなど乾物や茶葉を扱っている店が多く、これまた台北の迪化街を思い出させた。
そして、この通りを突き当たるといよいよヤワラート通りである。
この通りで目立っているのは何と言っても「金行」の存在だった。
「銀行」ならぬ「金行」は金の売り買いが出来る場所で、金のアクセサリーや金貨、インゴット(いわゆる金の延べ棒ってやつである)を買ったり、また手持ちの金(GOLD)を現金(MONEY)に替える事も出来るのだそうだ。
それら金行が建ち並んでいるのがヤワラート通りの大きな特徴なのである。
もちろん、金行の他にも中華レストランや屋台、ホテルなどがあり、歩道は屋台で食事をする人や歩く人でいっぱいな上、その隙間を観光客を乗せたトゥクトゥクが走り抜けて行く、というカオスぶりだった。
…そんな時、私はとある一軒の店を発見。
吸い込まれるように入ってしまったその店は、中華街にはあまりそぐわない「Boots」である。
Bootsはイギリス発祥のドラッグストアだ。
タイではBootsとWatson'sがドラッグストアの二大巨頭であるらしいが、これまでの道中どちらの店舗にも出会えなかった。
周りの喧騒どこ吹く風、のBoots店内で早速物色を始める。
空いている(そりゃ晩ごはん時だもんな)事を良い事に、店員さんにあれこれ質問したり、おすすめを訊いたりして買いものに励んでしまった。
なぜなら、やたら「1+1」(1個買ったらもう1個プレゼント)セールをやっていたからである。
持ち歩くにはちょっと重そうなものまで1+1だったから、店員さんには「1個だけ欲しいんだけどな」とこぼしてしまう始末であったが…(でももちろんしっかり2個ゲットした)。
もしかしたらイギリス本国からいらっしゃった?欧米人の店長さんにまでいろいろ質問し、「日本にはBootsが無い(一時期あったがあっという間に撤退)のが悲しいです」と告げて店を後にした。
*この旅での購入品は後日別記事にてご紹介します。
「あぁ、買った買った」とこの旅で初めてがっつり買い物をした私は、最後に行ってみたいと思っていたカフェに立ち寄る事にした。
ヤワラート通りからワット・マンコン駅へと向かう、先ほどとはまた別の側道(Padundao通り/通称ソイ・テキサス)にある、「八號甜蜜(バーハオティアンミー)」だ。
↑カウンター手前に立っているキュートな店員くんにいろいろとお世話になる。ありがとね!
この店では豆乳、もしくはミルクティーをベースにしたプリンが人気らしいが、さて何を食べよう?
相変わらずお腹はまだ減っていなかった。
愛想が良くてキュートな店員くんに「どれが一番おすすめ?」と訊くと、何とこの時点ではすでに売り切れている「マンゴープリンがおすすめ!」とにこにこしながら返事してくれた。
…が、メニューにあるマンゴープリンの写真には無惨にも「本日売り切れ」の印が付けられている。
苦笑しながら「でも、これは今食べられないんだよね?他はどれが良いかな?ドリンクならどれがおすすめ?」と訊くと、「ドリンク?ドリンクならこれ!」と彼が指差したのは「香港レモンティー」だった。
あ、それ大好きなやつ!それにする!…と即決し、お会計をしてもらう。
香港のレモンティーは暑い時にぴったりな飲み物だ。
ぱっと見普通のアイスレモンティーなのだが、よくよく見るとあり得ないぐらいどっさりとレモンのスライスが入っているのである。
甘く冷たく、そして爽やかなレモンの香りと酸味が利いた香港レモンティーを美味しく飲み干し、店を後にした。
バーハオティアンミーから再びワット・マンコン駅があるラマ4世通りへと戻って来た。
本当はもっと隅から隅まで散策したいが、さすがに充電切れである。ホテルへと戻ろう。
駅へ戻る途中、ど派手な龍のオブジェがあるショッピングモールの前を通りかかった。
「I'm Chinatown」というまんまなネーミングのショッピングモールだったが、テナントは意外とワールドワイド。
いろんな国の飲食店がいろいろと入っているようで面白かった(わが日本の「やよい軒」や「ダイソー」なんかもあるらしい)。
ワット・マンコン駅からまたまたMRTブルーラインに乗り、BTSシーロム線と接続しているシーロム駅を目指した。
来た時と違い、ラッシュ時が過ぎたMRTの車内は座れる程度に空いている。
「やれやれ」と遠慮なく座席に腰を下ろした私は、車両ドアを見て目が釘付けになった。
何と、本日聖地巡礼したGMMTV所属、今大人気の若手俳優であるFourthくん&Geminiくん、そしてGMMTVのドラマ内でよく宣伝しているお茶ドリンクの「OISHI」、さらにポケモンたちとの共演CMラッピング車両だったのである!
↑Fourth&Gemini出演!
超おすすめ作品である「Moonlight Chicken」。
なお、2024年度に制作されるタイ版「消えた初恋」に主演する事が決定している。
☆タイ版「消えた初恋」こと「My Love Mix-Up!」ティザー映像(日本語字幕付き)
これは疲れも吹き飛ぶってもんである。
しばし怪しいおばさんとなってニヤつきまくりながら写真を撮ったり眺めたりしていた私だった…。
↑MRTを降りて改札に向かったら今度はBillkinくん。
バンコクの人たちが羨ましすぎる…。
↑これまた超名作!
Billkinくん主演の「I Told Sunset About You」。
さすがに帰りは乗り換えもスムーズに行き、1時間ほどでホテルに帰着した。
明日の朝はようやくのんびり過ごせる。
しかし、今夜はさすがに疲れてしまったのでコンビニで買ったチャーンビールをぐいっと飲って就寝。
こんな感じで長かったバンコク滞在2日目は幕を下ろした。
いろんな事があったけど、良い一日だったと思う。