翌朝、息子の症状は更に酷くなっていて、朝から昨夜の脳神経外科に向かった。
この日の朝は後頭部から肩に痛みと、その痛みによる吐き気でフラフラしていたものの、自分の足でちゃんと歩いていた。
この時点で手足にしびれが出てきたらしく、息子はギランバレーの再発ではないかと言っていた。
ギランバレー症候群の再発・・・
実は私は息子の一回目のギランバレー発症から数年後、ネットで『再発は無いと言われていたギランバレーが再発した!』という方の日記を読んでいたので、息子のこの言葉にそれもあり得ると覚悟していた。
ただ、前回、目に見える後遺症もなく、ほぼ発病前の身体に戻ったこともあり、私も息子本人もギランバレーを甘く見ていた感は否めない。
人の溢れる待合室での長い待ち時間の後、診察室に入ると、昨夜の若い医師は私たちの顔を見てあきれたように言った。
「薬飲んだからって、そんなに早くは治らないよ~。」
座ってるのさえ辛い状態の息子が長い間待たされた挙句、診察もせずに言われた言葉がこれ・・・
少し前までは評判の良かった病院だったけど、患者が急増して診察室を増やし、医者が増えたら、良かった病院の濃度が薄まっちゃった感じ
でも、ここで私は引き下がれない。
もしギランバレーだったら、明日には息子は起き上がれなくなっているはずだから、動けなくなった息子を病院に連れてくるのは大変!無理!だって、息子はメッチャ重いんだもん
今だったら「何ふざけたこと言ってるの!!」と怒られるかもしれないけど、ギランバレーを甘く見てた私たち(息子を含む)は本当にそんなふうにしか思ってなかった。
しかし、「まぁ、すぐには治らないとはわかってますけど、何しろ、この人は以前にギランバレー症候群をやってて、今朝も手足がしびれてきたって言うものですから・・・」
私がそう言った途端、若い医師は顔色を変えた。
「えっ!? ギランバレーやってるの!?」
「昨夜の問診表にも書いたんですけど・・・」
「あっ、本当だ!」
問診表、見てなかったのか~い!?というツッコミは我慢しました、私。
やっぱり、規模が大きくなって薄まったな、この病院
「ギランバレーだったら神経内科で、今日、ちょうど神経内科の先生の診察がある日だから、少し待っててもらって、そっちの先生の診察受けてもらった方がいいな。」
また、待つんか~い!?というツッコミは「これ以上、座って待ってるのは無理です!」という言葉に替え、部屋を用意してもらって横になって待たせてもらうことになった。
ついでに、昨日から水分も摂れてないということで、水分補給の点滴もしてもらったけど、横になって待ってる間も本人の具合はどんどん悪くなっていった。