息子、虎太郎、11歳11ヶ月の出来事
「電話が鳴ったから出ようとしたら転んじゃった・・・。」
「何だか力が入らなくて、なかなかベッドから起き上がれない・・。」
「ご飯、食べたくない・・・。」
さすがの私もこれはヘンだ・・・と思わざるを得なかった。
既に始まっていた学校にも行けず、とにかく近くのかかりつけ医に連れて行ったが、そこまで歩いて行く時も、いつもの速さで歩いている私に、
「お母さん、ゆっくり歩いて! 足が思うように前に出せないんだよ!
」
おかしい! これはおかしい! 普通じゃない!
イヤな予感を胸に診察室に入った私に診察を終えたかかりつけ医は難しい顔をしてウチの地域では一番高度な専門医療を受けられるという都立の小児病院を紹介してくれた。
体は大きいけど16歳まで小児病院でいいのね
その日は土曜日だったけれど、電話をすると午後も診察してくれるというので息子を連れて行き、いろいろな検査を受け、結果は月曜日ということで家に帰ることに。
家に帰ってベッドに寝かせようとすると、今まで掛けていた掛け布団が重くて寝られないとも言い出し薄い布団に代えて寝かせたが、このまま月曜日まで家に置いておいていいものか・・・湧き上がる不安。
そして、その不安は翌朝、現実のものとなった。
「お母さん、トイレに行きたいんだけど動けない!! 」
息子は起き上がることさえ出来なくなっていた。
病院に連絡すると、「救急車を呼んでもいいから、とにかく急いで連れてきてください!」と言われ、改めて事の重大さに慌てた私たちは、救急車を呼ぶより速いと判断し、夫の運転する車で息子を小児病院に連れて行き、そこで最も疑わしいと思われる病名を告げられた。
ギランバレー症候群
「はっ ぎらん・・・
症候群
」
今まで聞いたことも無い病名。
しかも、1度や2度聞いただけじゃ絶対に覚えられないような妙な病名。
ギランバレー症候群、一体、どんな病気?
つづく