3月に本編が終了した「オールラウンダー廻」、3月9日のブログでも取り上げましたね。
この作品の魅力はいろいろありますが、僕が面白さを感じていたのは、一種の格闘技系マンガでありながら、主人公高柳廻には必殺技や突出した技の強さがないのです。しかし、にも拘らず、打(打撃)・投(投げ技)・極(関節技・絞め技)の組み合わせやその展開で相手を凌駕するという、文字通り「オールラウンド」で捉えた強さを廻が磨いていくところが面白くて読み進んでいました。これは修斗という総合格闘技だからこそ描けるのでしょう。
よく成功するために、一点で抜きんでよ、一点で尖がれ、魚鱗の陣をとれという、何か一つのことを極める方法を指南する助言に出会うことがあります。それは、ある意味に当たっていると思います。
と同時に廻のような、組み合わせや展開など、総合的な運用で勝つというのも、実際のスポーツの試合やビジネス、事業、ひいては国の興亡を賭けた戦争でもあることは確かです。
一つを極める以外にも成功する方策はある、そんな気付きを感じされてくれるマンガ、それが「オールラウンダー廻」かもしれません。
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