エキスパンダーをどこまで拡張するか(下垂のない方) | Life can be beautiful. (みかこクリニック院長 高木美香子のブログ)

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「生食の注入は何回の予定ですか?」

「何CCぐらい入れる予定ですか?」

これも患者さんから多くいただく質問ですが、前もってはわかりません。

もっと言うと、私の場合は注入の量は目安にしていません。

 

何を目安にエキスパンダーを拡張しているかと言えば、その方の『健側の皮膚の長さ』を一番の参考にしています。下垂乳房を再建する白石先生の再建方法(記事はコチラ)を学んでから、この方法に変えました。あくまで、私のやり方ですが、参考までにご紹介したいと思います。

 

まずは、下垂のない方の場合です。

 

 【写真】 (こちらを参照してください。 ⇒コチラ )

 

拡張の目安にしていること図解してみます。

 

 【写真】 (こちらを参照ください。 ⇒コチラ 

 

まずは再健側の皮膚の長さが健側と同じだけ伸びていることを最重要視しています。

 

上の写真で示すと、 A=A’

 

さらに細かいことを言えば、

 

☆A'=A(健側の長さ)+切除予定の瘢痕の幅+α(0.5~1.5cm)

 

写真の患者さんでの実測値は以下の通りです。

A=24cm

A’=26cm (健側の長さ24cm + 瘢痕切除予定幅5mm + αの1.5cm)

 

下垂のない方で、もう一つ重視しているのが突出度です。再健側の突出度が健側を少し超えるところまで拡張しています。最終的には、3D画像撮影=ベクトラでも確認しますが、外来では患者さんに座ってもらい、上から確認するようにしています。写真は診察台に上って頭上から撮影したものです。

 

【写真】 (こちらを参照ください。⇒コチラ 

 

前述の☆を満たした上で、突出度が健側以上になっているところまで拡張するのが理想と考えています。

 

今回も、患者さんからは写真使用に多大なご理解とご協力を頂きました。

心よりお礼を申し上げます。