ニュージーランド ミルフォードトラック Day3 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2023年 12月。

 

ニュージーランドの旅 8日目、ミルフォードトラック 3日目の朝。

今日は、ミルフォードトラックのクライマックス、マッキノン峠(マッキノンパス)を歩きます!

 

4日にわたって長く歩くこのトラックですが、実はほとんどの行程はほぼアップダウンがない山道歩き。3日目だけ、唐突に峠を登ってその日のうちに下るのです。

 

 

壮大な風景が期待できる唯一のポイントなので晴れて欲しい。

参加者みんなの気持ちは一緒です。

 

昨日のブリーフィングでは「明日は Heavy Rain」という予報だったのですが…

 

 

晴れた!!

 

 

雲は出ているとはいえ、雨は降っていないし青空も見える!

 

もともとの予想は「Heavy Rain(激しい雨)」なので、ガイドさんの「いま晴れているのはすごくラッキーだけど、雨が降ることも想定したほうが良い」というアドバイスを聞いて、レインウェアをすぐに出せるようにして出かけます。

 

 

日が高くなるにつれて、青空の色もくっきりとしてきました。

まさかこんな天気で登れると思ってなかった…!

 

 

今日の標高差は 750m。序盤から着々と高度を上げていきます。

 

 

いままでは峡谷の谷間を歩いてきて、つねに山肌を眺めながら歩いてきたわけですが、今日はついにその山を越えていく。

 

 

いままでと打って変わってダイナミックに風景が変わっていくので、この日は歩くのがとにかく楽しかった。何度立ち止まって写真を撮ったかわかりません。

 

 

もうすぐ峠に出ます。 いよいよ クライマックス!

 

 

 

そして…

 

 

快晴のマッキノンパスに到着!!

 

 

予報を裏切って、晴天のままここまで来れた。とにかく気持ちが良い!

 

 

マッキノンパスのモニュメント。

 

 

「マッキノン・パス(マッキノン峠)」というのは、このミルフォードトラックを切り拓き、登山ガイドとして多くの登山客を案内したスコットランド人の探検家クインティン・マッキノンの名前に由来するもので、このモニュメントも彼の功績を記念して建てられました。

 

 

ここで待っていたガイドさんに記念写真を撮ってもらった後、少しの間ここでお茶を飲んだり景色を眺めたり。

 

 

水が豊富なミルフォードらしく、美しい池塘もありました。

 

 

 

そして実は、このマッキノンパスは、ニュージーランド固有の鳥キアと出会うチャンスがあるポイント。キアは山岳地帯に生息するオウムのような鳥で、「キア!キア!」と鳴きます。

 

わたしたちは道中なんども鳴き声は聞いたのだけど、目にすることはできなかった。

 

この日ここを通った人の多くは遭遇した(なんならモニュメントの上の十字架の上にとまっていた)らしいのに!

 

 

峠から見下ろした明日のルート。こうしてみると本当に谷底だ。

 

 

 

さてと、ここからもう少しだけ歩いて、ランチを食べる小屋に向かいます。

 

 

 

小屋の外の茂みにいたウェカの親子。

 

 

キアには会えなかったけど、このトレイルではウェカに何度も遭遇しました。

オーストラリアのカップルが「キウイがいる!」と大興奮していて、「いやこれウェカやで…」と思ったけど言えなかったりとか。

 

 

ランチ小屋では、ミルフォードトラック唯一の登りを無事終えて、安堵した様子の人、疲れていそうな人、足が痛むとガイドさんにテーピングをされる人…。ミルフォードは普段山を歩かないような人も参加しているのでこの登りがキツかった人も結構いたのではないかな。

 

この小屋には日本人スタッフの方もいて、毎日クインティンロッジと上の小屋を往復しているとのこと。下山するとき途中でサクサクと抜かされていきました。

 

 

ランチを終えたら、登ってきた分、今度は下り。

 

 

 

ここからは峠を下って、再び谷底まで下りていきます。

 

 

 

降りていくのは、見事なカールのど真ん中!

 

カールというのは氷河が長い間をかけて山を削ってできた半円状の地形のこと。日本アルプスにもいくつも美しいカールがありますが、本当にきれいな絵にかいたようなカール。

 

 

カールの底に降りると三方を岸壁に囲まれるのですが、なんかもう、写真にはぜんぜん、そのすごさが映り込まなかったです。岸壁の迫力とか、周囲の自然のスケール感とか。比喩じゃなくて本当にあたまがクラクラする気持ちだったのに…

 

 

ここからは、カールを背にして、再び山々に囲まれた谷に向かってきます。

 

 

 

森に入ったら、階段を歩いて高度を下げて、ちょうどマッキノンパスから下を見下ろしたあたりにあるのが今夜の山小屋、クインティンロッジ Quintin Lodge。

 

 

15時18分、ロッジに到着です。

 

 

この日はほかの日より出発時間の設定が少しはやく、私たちは 8時に小屋を出たので、だいたい 7時間で到着したことになります。

 

 

入口にはウェルカムドリンクと甘いお菓子。

ここで食べたオレンジ美味しかったーー!

 

 

 

ああ、一番楽しい日を歩き終えてしまった。

小屋にチェックインして部屋にザックを置き、少し休憩したら… 

 

 

再び出発!! 今日はもうひと歩きして、ニュージーランド最大の滝、サザーランド・フォールズを見に行きます。

 

 

 

ロッジからすぐの橋の上から見える、あの滝まで。岩や階段などそれなりにアップダウンのある道を歩いて、だいたい往復1時間半くらい。

 

 

 

途中ですれ違った興奮気味の登山客に「滝、すごかった!」「レインウェア着てきてないの?持ってないとやばいよ!」などとヤイヤイ言われました。

 

レインウェアかー。たしかに、今日は「Heavy Rain(大雨)になるよ」と言われていたのが日中はなんとか耐えてくれていたのです。うす暗くなってきているし、そろそろ天気予報に追い付かれるかもしれない。

 

 

滝が近づいてくると遠くから水の音。と、ともに、ババーっと雨が降ってきました。あー、滝までもう少しだったのに、とうとう雨に降られ… 

 

 

 

たかと思ったら、いや違うんですよ、滝なんですよ!

滝の水しぶきがかなり遠くまで降っているんですよ!!

 

 

 

滝に近づいていこうとするともう水がすごくてあっというまにびしょ濡れ!

写真もまともに撮れないくらい!

 

 

「うわー!!」「滑るから足元気を付けて!」

とか言いながらも、なぜかげらげら笑ってしまいました。

 

レインウェアが必要って、雨じゃなくて滝のこと言ってたんですね。

 

 

ミルフォードから戻ってきただけで満足で滝までは足を伸ばさない人も結構いましたが、これから参加される方がいたら、ぜひレインウェアを携帯して行ってみてほしいです。

 

 

この食事はみんな疲れもありつつかなり興奮気味でもあり、いつも以上に話がはずみました。

 

 

 

 

わたしが選んだのは牛肉のステーキで、Utaoが選んだのは白身魚のフライ。

この日はほとんどの人がステーキを選んでました。

 

 

気づけばもう 3日目を歩き終え、早くも明日は最終日。

ミルフォードトラックを歩く最終日でもあるのですが、同時に、2023年の最終日でもあります。

 

そう、明日は大晦日。

今年はミルフォードサウンドで年越しです!