2019年 12月。
スリランカの旅、8日目です。
スリランカの南端に位置するマタラという町の、中心部から少し離れた海辺の小さなリゾートに滞在しています。
隣町のミリッサはサーフィンやホエールウォッチングで有名な観光地ですが、マタラはどちらかというと地元の人の住んでいる小さな町。
町の中心からトゥクトゥクで10分くらい離れたビーチ沿いのこじんまりとしたリゾートホテル「カルチャーリゾート」に2泊しました。
静かな住宅地の端にあって、周りには何もない。
ホテルがあるから観光客もゼロではないけど、のんびりしたものです。
でも、昨日チェックインのときにレセプションのおじさんが何気なく「このへんのビーチではウミガメが見られるんだよ」というのですよ。
「え!?ウミガメ!?」
しかも、わざわざダイビングをしなくても普通にビーチで泳げば見られるとのこと。
「すぐそこのビーチだよ」と普通に目の前の海を指さすので、半信半疑ながら…
翌朝、来てみました! 地元の人でにぎわうビーチ。外国人観光客なんて誰もいません。
レンタルの浮き輪、ビーチボール、シュノーケルセット。
簡易シュノーケルセットを買って、海へ。
慣れるまでは水がそこそこ冷たい海を、ザブザブ歩いていきます。
遠浅で、意外とだいぶ先まで歩いて行ける。
まだギリギリ足がつくあたりで、シュノーケルをかぶって海を覗いてみました。
おお、なにやら小さな黒い魚がいました。
きょろきょろしてみると、カラフルなきれいな魚がそこらじゅうにいる!
カメラは、数年前に登山のとき用に購入した Olympus の Tough TG-5 です。
水中撮影ができるのでこういうときにとても便利。
どこで潜っても何かしらがいるのが面白くて、顔をあげてはまたちょっと場所を移してカメラをもって水に潜る、を繰り返していました。
そんなとき、「そこにいるよ、ホラ、そこ!」っ言われてひょいと水中を覗いてみたら…
い、いたーーー!
ウミガメ、いましたーーー!
泳いでもいないし(足がつく範囲で歩いてきただけ)、ダイビングもしてないし、シュノーケルをつけて覗いただけの海に、ウミガメいました! 浅い海を泳いでた!
うわわ、しかも全然人を怖がらなくて、平然としている。
向こうから近づいてきてしまったり、波の動きでカメのほうに押されたりしてしまうので、野生のウミガメに触れないように必死でこちらが距離を取ります。
スイーっと泳ぎ去っていくカメもいれば、なぜかそこにじっとしているカメもいて。
よく見ると、どうやら、海底に生えている緑の海藻を食べているようです。
草を食べやすく露出させるためか、ときどき、両手(両ヒレ?)で土をガサーっと払うのでそのときは海水に砂が舞って水が濁る。
周りには泳ぎにきているスリランカの家族連れや子供たちがいて、なんの抵抗もなくときどきウミガメの甲羅に触ったりしていました。
なんとなく、マナーとして「野生生物に触らない」「こちらからは近寄ってもダメ」みたいな気持ちでいましたが、現地の人はわりと平気で触りに行くのだなぁ…
このあとしばらく潜ったり泳いだりしながらウミガメを追っていましたが、周囲には少なくとも3匹以上のカメがいて泳ぎ回っては草を食べているようでした。
ウミガメに合わせて一緒に泳いでみました。
カメ、至近距離。水面からの光を浴びて、めちゃくちゃ美しい。
ダイビングをしていたときに海中でウミガメを見たことはありましたが、こんなに近くまではとても近寄れなかったし、水面も遠いからこんなに明るくはっきりと細部が見れるわけでもありません。
立ち上がれば水面が胸あたりの、まだ足がついている遠浅の海で、こんな簡単にウミガメに囲まれる体験なんて、予想もしていませんでした。
…スリランカ、すごい!
むちゃくちゃ興奮して、時間を忘れてウミガメを追ってしまいました。
こんなに海が楽しかったのは久しぶりです。
いったんホテルに戻ったら、マタラの町に出て、そこから世界遺産の町 ゴール に向かいます。