2019年 12月。
スリランカ旅の3日目です。
午前中はシギリヤの世界遺産、シギリヤロックに登ってきました。
巨大な岩の上に広がる宮殿跡はまさにアジアのマチュピチュで素晴らしかった。
午後は、車で移動して、お隣のピドゥランガラロックの登山口へ。
シギリヤロックの上からこんな風にちょこんと見えていた、隣の小山です。
シギリヤからこんな風に見えるということは、向こうからもシギリヤが見えるということなんですよね。シギリヤに登ってしまうとシギリヤは見えないので、向こうからシギリヤを見てみたかったのです。
迷っている方には断言しますが、行く価値あります!
さて。シギリヤロックからはジャングルのなかの道を 2、30分くらいで歩いて行けるようですが、わたしたちは車で移動することに。
登山口の近辺にはちいさな駐車場があり、わたしたちはそこに車を止めて登りました。
でも、近辺に路上駐車も多く、とくに取り締まりもしていなかった様子。
こちらの入場券は約 300円。手入れの行き届いた観光地と単純に比べる意味はないですが、シギリヤロックの入場券は 3,300円なので、10分の1!
こちらはまだまだ観光客もすくなく、渋滞もなくスイスイ登れます。
ずっと階段や歩道が整備してあったシギリヤロックとは違って、こちらは本当に普通の山なので舗装もされない山道。
驚いたのは、こんな道をスリランカの人たちが平気で裸足で歩いていくこと。
ただの道にも小さな石もあるし、ゴツゴツとした岩を超えていく場所もあるのに、みんな最初から最後まで裸足なんですよ。
実は、山の入り口にお寺があり、そこを通り抜ける際に靴を脱ぐ必要があるんです。
(スリランカでは聖地で必ず靴を脱ぐ必要がある)。
わたしたちは通り抜けてすぐ靴をはきましたが、現地の人は脱いだまま歩いている人も多かったのかな…?
山道の途中にあった、巨大な涅槃像。漆喰が半分剥げていました。
この涅槃像を過ぎたあたりでやや道が険しくなってきます。
実はピドゥランガラ、途中1、2か所ほど、そこそこの難所があります。
普段山に登らない人は「ムリ!」って感じるかも。
人がいれば手を貸してくれたりすると思いますが、どうしても難しい場合に無理をしないよう気を付けてください。
さて、最後の難所(わたしも一瞬途方にくれましたが、向かって左側の空間から登ると安全です!)を超えてたどりついた、山頂! 意外と広い!
周囲は延々と、ジャングルです。
そして… やっぱりこっちにもいるんですよ、犬が!
あの険しい箇所をどうやって登ったの? って不思議でしょうがないのだけど。
こっちに上がってきたから食べ物があるわけではないだろうに、どうして登ってくるのかな。
ほどよい風の流れる山頂で、木陰でのお昼寝は気持ちよさそうでしたが。
そして… そう、これが見たかったのです。
シギリヤロック。
目の前に。こんもりとしたジャングルのなかに、唐突に。
実は周囲には庭園などの街の痕跡も残っているのですが、こちら側から見ると本当に、ジャングルのなかにひとつだけ、急に突き出した岩にみえる。
圧倒的な、存在感。
もともとは「早朝暗いうちにピドゥランガラに登り、ここで朝日を見たい」って思っていました。でも、朝は雨が降っていたのでシギリヤロックのあとに来ることに予定変更したのですが、全然、午後でも美しかったです。
雲間からさす光を浴びて、神々しいまでのたたずまい。
ものすごく美しくて、なんだかいつまでもここで眺めていました。
シギリヤの喧騒がウソのような人の少ない静かな山頂は、シギリヤロックの眺めをまるで独り占めしているかのようです。
シギリヤロックに登った後なので、こちら側からあの山頂の宮殿跡の風景も思い浮かべながら見れて、感動がさらに膨らんだ気がしました。
まだまだ見ていられるけれど、そろそろ移動もしないといけないので、後ろ髪をひかれながら後にしました。