レンタカー再び!ヨルダン川西岸地区をガリラヤ湖に向かう旅 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2019年 1月。

 

検問所を通過して、パレスチナからイスラエルに戻ってきました。

エルサレムでレンタカーを借りて、ここからイスラエルの北、ガラリヤ湖へ向かいます。

 

 

 


今回、レンタカーで移動するにあたって、事前に何度も何度も確認したのが「外務省 海外安全ホームページ 」 の情報。新しい情報が入ったらメールで届くような設定もしていました。

 

それによると、イスラエルの危険状況は全体的に黄色(レベル1:十分注意してください)。

 

真ん中へんのヨルダン川西岸地区(ラマッラ、ジェリコ、ベツレヘム、そして国道1号と90号を除く)が全体的にオレンジ(レベル2:不要不急の渡航は止めてください)。

 

そして、左下のガザ地区と、北のレバノンとの国境地域が濃いオレンジ(レベル3:渡航は止めてください)。

 

 

今回通過する国道1号と国道90号は「レベル2」の地域を突っ切っているのですが、「国道1号と90号を除く」の記述があるのでこの地域は安全だ、ということになります。

 

とはいえ何があるかはわからないし(それは今の時代、場所がどこだったとしても同じだとは思うけれど)、多少の緊張感は持った状態でドライブを開始しました。

 

 

イスラエル特有の真っ白な建物がひしめき合う町を出て、まずは、国道1号線を東へ。

 

 

 

 

エルサレムを離れると、風景はすぐに、こんな感じになりました。

周囲には何もありません。

 

 


国道は完全な高速道路で、きちんと整備されていて走っている車のマナーも良く、ヨルダンとは全然違うイメージ。

 

 

ジェリコから西に広がるこの場所は、かつてキリストが修行をした 「荒野」 とされている場所。悪魔に誘惑されたりしていたのはこのあたりだったのですね。

 

 

たしかに、死の世界というか、何もない白い岩山が続く風景です。

 

 

死海に近づき標高が海抜ゼロ以下に下がると、気圧の変化で車内の水のボトルがベッコベコに。この旅で 3度目の死海遭遇。

 

 

 

 

その後、ジェリコの町の近くを迂回して 90号線へ入ったら、ヨルダン川沿いにまっすぐに北へ向かいます。

 

ジェリコは世界最古の町とも言われるほど歴史の古い町。

本当は立ち寄りたかったのですが、イスラエルで借りたレンタカーはパレスチナ自治区が保険カバー区域から外れてしまうので、今回は入ることができません。

 

 


国道90号線はパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地域を南北に突っ切っているので保険から外れてしまうのかと思って確認しましたが、国道を走っている限りは保険が適用されるようでした。

 

 

国道90号線自体は、車の交通量もそれほど多くなくて快適なドライブで、景色もくるくると変化するので楽しかったです。危険な目にも合わなかったし。

 

 

 

だけど、(いま思えばここが 「パレスチナ自治区内」 という理由から)休憩に立ち寄れる場所がとても少なくて、やや難儀しました。

 

 

やっと見つけた、小さなスーパーマーケットと軽食のスタンドが集まったエリアに車を入れて、少し休憩。

 


ここでサンドイッチやコーヒーを買ったりしたのですが、お店のお兄ちゃんに 「え?日本人、マジで?初めてだよ。一緒に写真を撮ってよ」 って言われて写真を撮ったりしました。

 

 

Google Mapでは、地図上で 「パレスチナ自治区」 のエリアが表示されません。(イスラエルを支持しているアメリカの企業だから?)なので、Gooogle Mapをナビにしてドライブしていた私たちは、どこからどこまでがパレスチナなのかよく分からないまま走っていたのですが、このあとしばらくして、検問所を通ることになって「まだ自治区内だったんだ」と気づきます。

 

なのでいま思えば、もしかしたらここの駐車場で事故っていたら、保険適用外だったのかもしれません。

 

 

さて、検問所を過ぎてイスラエル側に入り、ほどなくガリラヤ湖に出ました。

 


 

キリストはガリラヤ湖付近で布教活動をしていたため、近くにはキリストの伝説がたくさん残っていて、立ち寄りたい場所がたくさん。

 

 

湖のちかくの教会には、祭壇に船を祀り、湖の上を歩いたキリストと溺れてしまった使徒ペトロのエピソードが描かれた小さな教会がありました。

 

 


溺れたペトロを助けたキリストは 「なぜ(神が水の上を歩かせてくれると)信じなかったのか」 とペトロを叱ります。

 

その後は、新約聖書の登場人物 「マグダラのマリア」 の出身地だという 「マグダラ村の遺跡」 に立ち寄りました。マグダラ村の場所は諸説あったようなのですが、ごく最近、町の遺跡が見つかったようなのです。

 

ここがマグダラ村だった、という確固たる証拠があるのかどうかは不明ですが、いままさに、遺跡の発掘調査の真っただ中でした。

 

 

 


新約聖書に登場するマグダラのマリアは、キリストの弟子として最後まで同行した女性。聖書にははっきりとは書かれていませんが、もともと娼婦だったと言われています。

 

彼女はその逸話から、西洋絵画では人気の題材。過去の罪を嘆き、悔い改める美しい女性として多くの絵が描かれました。わたしも、なぜかマグダラのマリアを勝手に想像し、惹かれてしまった1人。なので、多少なりともワクワクしてこの場所に行ったのですが…


 

遺跡はともかく、その近辺を 「マグダラセンター」 として開発し、世界からの参拝者が宿泊できる施設を作ろうとしていたりして、なんだかちょっとお金の匂いしかしなくてガッカリ…

 

 


もうすでに巨大なショッピングモール 「マグダラショッピングセンター」 が建っていて 「レストラン マグダラ」 なんてものも入っていて。

 

 

 

…なんとなくガッカリしつつも、マグダラショッピングセンターで買い物を。


今日は英語圏で生まれ育ってイスラエルに移住したユダヤ人の友人宅にお食事をお呼ばれしているので、お土産にワインを調達しようと思っています。ユダヤの方は厳しい戒律があり、ワインも土地のものしか飲まない方もいるらしいので、イスラエルワインを選びたくて。


 

ここのワイン売り場は、なかなかのものでした。

お店の人に聞いて土地のワインを赤と白の両方購入。

 

 

 

その後、ビール売り場のラベルに目を奪われて数本購入してしまいました。

 


もともと 「ユダヤ日本同祖説(古代日本にユダヤ人が来ていて、日本の一部にはユダヤのものが入っているという説)」 とかも知っていて、カタカナとヘブライ語の類似についても知っていたのですが、旅をしてみたら 「本当に似ている!」 んですよね。

 

このビールのラベルもそうで、パッと見 「カクケコ」 にしか見えない。

 

これらを手に、また日本から持参したお菓子など持って、友人宅にお呼ばれしてきました。