キリストの足跡をたどるオリーブ山とダビデの墓 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2019年 1月 1日。

 

元旦のエルサレム。

ライオンズゲートから旧市街を出て、ゲッセマネからオリーブ山まで歩きます。

日本から持ってきたおかきの福袋でささやかなお正月ムード。

 

 


ただし、ユダヤ、イスラムの人たちが住むイスラエル的には西暦の新年なんて関係ないので、いたって普通の火曜日ですが。

 

まずは、門の外側に広がるゲッセマネを散策。

ゲッセマネはイエスが最後の晩餐のあとにお祈りをした場所であり、また、ユダに裏切られて捕えられたのもこの場所です。

 

処刑の前夜、イエスが苦悩のなかお祈りをささげた場所に建てられているのが、「万国民の教会」。

 

 

 

イエスが一晩中祈っていたというエピソードを反映して、天井は、夜空。

 

 

ファサードや内部の美しいモザイクには、苦悩するイエス、ユダの接吻、イエスの逮捕の様子が描かれていました。すごく綺麗な教会だったなぁ!


正教会では聖母マリアが埋葬された場所もゲッセマネとされているため、近くにはマリア永眠教会も建っています。


 

なお、このへん一帯はかつては広大なオリーブの園だったそうですが、いまは8本の老木が残っているだけ。万国民の教会の庭みたいになっていました。

 

 


 

さて、ここからは、オリーブ山の山頂へ。

 

ゲッセマネからはしばらくのぼり坂を歩いた後、長い階段をのぼります。これがかなりしんどかった… コート脱いでフリース脱いで、途中なんどか立ち止まりつつ、山頂まで。


たどりついたのは、キリストが復活の40日後に昇天したとされる場所にたてられた 「昇天教会」 です。

 



 

ちいさなほこらの中に岩盤がむき出しになっている部分があり、そこが、最後にキリストが立っていた場所だそう。

 

 

 

 

 

 

足跡が残っている、と言われてはいましたが、・・・まったく分かんなかった。


 

ここからは、さきほどの階段ではなく、ビューポイントのある公園を回って山を下りました。旧市街、神殿の丘が一望!

 

 


このあたりには古くからユダヤ教の墓地があるそうなのですが、超正統派の方々がお墓詣りに来ていました。

 

この、超正統派と呼ばれる方々、エルサレムで頻繁に目にしました。房飾りのついた白いシャツに黒いコートを着て、黒い帽子をかぶっています。長くもみあげをのばしているのも特徴。

 

ユダヤ教の教えを学ぶことだけに一生を費やし、通常の教育も受けず、仕事にもつかないんだって。(たしかにユダヤの教えを全部守ろうとすると制限が多いため、現代社会で普通に生きるのは難しいかもしれないけど)。

 

「産めよ、増えよ」 という神の言葉のもと、ユダヤの家族はたいへんな子だくさん(10人家族とか)。働かないでどうやって生きていくのかと言うと、わずかながらの国の補助金と、「奥さんの収入」 だそうな。「女は難しい研究には向いていないので、仕事に出て働いて旦那と家族を支える」 ってことになってるんだって。なんだそりゃ。

 

世界って、ほんとうに、多様な価値観でできてる。



…さて、ゲッセマネのちかくのバス停からバスに乗って、「ダビデの塔」 のあるヤッファ門のあたりまで戻ってきました。

 

 

ここから歩いて、ダビデの墓を目指します。

ダビデは古代イスラエルの王様で、旧約聖書のスーパーヒーロー。


 

ダビデの墓はシオンの丘に位置し、ダビデの墓が安置されているとされている場所です。(歴史的な根拠はないそうなので、「そういうことになっている」 ということ)。

 

中に入ると、男女別にそれぞれにダビデの墓(祭壇?)の安置された部屋に入れます。(部屋は真ん中で仕切られています)。

 

 


信心深いおばあちゃんなどが、祭壇に手を置いて号泣していました。

わたしのような者がその部屋にいることが申し訳ない気持ちになったり。


 

そして、このダビデの墓、2階の部屋が 「イエスが最後に弟子とともに食事をした場所」 だと言われています。・・・いわゆる、最後の晩餐

 

えー?本当にここが?  っていうのを言い出してしまうともうすべてがそうなので、「そういうことになっている」 部屋として見てきました。(諸説あるそうです)。

 

 

 

屋上からは、隣にある聖母被昇天修道院の美しい建物が見えました。

 

 

さて、この夜のわれらの晩餐は、前日から相談をして 「アルメニア料理を食べに行こう」 と決めていて、お店の目星もつけています。

 

エルサレム旧市街は神殿の丘をのぞくと4つの地区に分かれているのですが、ユダヤ地区のとなりにあるのが 「アルメニア人地区」 。(アルメニアはキリスト教ですが、古くからエルサレム内に独立した地区を強く主張していて、旧市街だけでも 500人ものアルメニア人が暮らしているんだそう)。

 

 

 


ネットの評価も高かったこのお店、来てみたら超人気店らしく満席!

 

20分くらい待って入りましたが、店員さんもテキパキしてとても気持ち良かった。

キリスト教地区に来ると、装飾に年末年始感があってちょっと嬉しい。

ちなみにアルメニア正教のクリスマスは1月16日だそうです。

 

 


「お酒が普通に飲める」 というのも、キリスト教地区だけ。

人生初の、アルメニアビール。


 

食事は、チキンもりもりのサラダと、前菜のいろいろプレートみたいなのを。

それにフライドポテトを追加して、パンがついてきて、お酒飲んで、2人で 7,000円ちょっと。

 

 

 

お料理、とても、とても美味しかったです。

エルサレムに行かれる方、「Armenian Tavern」 は超おすすめ!


 

早起きして、よく歩いた1日。

ホテルに戻ったら疲れて早々に寝てしまいました。
 

明日はパレスチナに向かいます。