2018年 12月 31日。大晦日。
ヨルダンから陸路でイスラエルに入り、エルサレムにやってきました。
言わずと知れた、世界的に有名な、三大宗教の聖地。
ずっと来てみたかった場所。
実際にいるのがウソみたいで、なんだかすごく、ソワソワする・・・ そわそわ。
旧市街の北、ダマスカスゲートから城壁の中に入ります。
まずは、南端に位置する本日のホテルまで、旧市街を突っ切っていく。
石畳の旧市街をガタガタとキャリーを引っ張って歩くのはわりと大変。
モロッコのフェズのメディナではかなり迷いましたが、エルサレムはわかりやすい大通りが縦に走っていてまだわかりやすい。
とはいえ、予想外に行き止まりに出てしまったりして荷物をかかえて階段を登る羽目になったりしましたが。
到着したのは、The Sephardic House Hotel。ユダヤ人地区の南端に位置するホテルで、旧市街の観光として立地は最高でした。
ロビーフロアにはスープが温めてあって、いつでも飲めるようになってました。
下の写真はホテルのウェブサイトからお借りしたもの。19世紀に建てられた建物だそうです。
荷物を置いて顔を洗ったら、出発!
ホテルを出たらすぐに城壁沿いの道が東側に伸びていて、道に沿って歩くと、遠くに見えるのは、オリーブ山。
そして、・・・・
あ!!! 見えた!!!!
エルサレムのシンボル的な金色のドーム。神殿の丘の、岩のドームです。
太陽を浴びて輝く金色の屋根、それを囲む茶色の岩壁。
テレビや映画、本や雑誌やインターネット、あらゆるものを通していままで見てきたエルサレムの景色が、目の前にあった… なんか、口があいてしまうね。
神殿の丘の西側の壁は、ユダヤ教の人びとが集まる 「嘆きの壁」。
…いつまででもボーっと見ていられるけれど、しばらく高台から眺めたあと、見学は明日にして、旧市街を歩きます。
ユダヤ地区から北西に向かうと、ムスリムの人たちの暮らす地区に出ます。モロッコやヨルダンで親しんだ感じの、スーク感。
思えば今日はお菓子を食べただけでお昼を食べていなかったんだった。
小腹が減ったのでパンを買ってみました。卵とトマトソースのパンをもぐもぐしながら歩く。みたまんまの味で美味しい。
細い通り沿いのお店で売っているのが見えた、アラブのお菓子カナーフェ。
プリンみたいなお菓子かと思ったら、チーズたっぷりの焼き菓子にヒタヒタにシロップがかかったような食べ物でした。
こういう甘いお菓子を出すお店、アラブ文化圏では男性同士とか、男性1人が食べているのがおもしろい。お酒を飲まないイスラムの人たちはコーヒーや甘いお菓子が大好きなんですよね。
町はずれまで歩いていって、ダマスカス門の北に出てきました。
ダマスカス門の北側(門の外)にも、アラブ人街がそのまま続いています。
ヨルダンのマダバでも食べたコーンの屋台を見つけて、1カップ買ってみた。
その後、通り沿いをぶらぶらして、ヨルダンでよくお世話になったアラブのファーストフード、シュワルマ屋さんを発見。
シュワルマは、トルコでいうケバブみたいなファーストフード。大きな串に巻きつけてぐるぐる焼いたお肉を削ぎ切りにして、そのお肉と野菜などをピタのような薄いパンで巻いたり、サンドイッチにしたりする料理です。
土地勘もないので、ここで夕飯をすませてしまいました。相変わらず、すんごいボリューミーなので、2人で1つにしておいてよかった。
少し遠回りしてニューゲート(新門)から旧市街の中に戻ってみたら、キリスト教地区のここだけはクリスマス&ニューイヤー感。
…というのも、ユダヤ教でもイスラム教でもクリスマスやニューイヤーを祝わないので、イスラエル的には今日は別に年末年始でもなんでもない日なのです。
聖地エルサレムでも、少しウキウキとお祭ムードなのはキリスト教地区だけ。
いったんホテルに戻って、日付が変わる前に戻ってみました。
ここには少なからず人が集まっていて、カウントダウンも行われ、ささやかながら花火もあがりました。 ハッピーニューイヤー!
実は、ネットで調べまくってみたときは 「イスラエルでは西暦の新年を祝わないのでエルサレムでは花火もあがらないし、お祝いもしない」 っていう情報しかなかったので、思いがけず花火が見れて良かった!
…のですが。
場所が場所(中東、イスラエル)だけに、なんかね、空爆に見えてくるんですよ。
恐怖感があるとかではないのですが、すごくストレートに、パレスチナのガザ地区とイスラエルの間で今現在も起こっていることを想起してしまう。
近くではいまも爆弾が飛び交ってる。
旅行中に危険な目にはあいませんでしたが、
ここから数日の間に、その衝突をもっとリアルに感じることになりました。
伝説の舞台を歩く気持ちでキリストの痕跡をもとめてやってきたイスラエルだったけれど、キリストの影響がものすごく小さい(というか忌み嫌われている)国であることも、これから目の当たりにすることになります。
…とはいえ、旅日記ではまだエルサレムに着いたばかり。
まずは、2019年、今年もよろしくお願いいたします!