ヨルダンからいよいよイスラエルへ - キング・フセイン橋の国境を越える! | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2018年 12月 31日。

ヨルダン、5日目の朝をアンマンで迎えました。

 

今日でヨルダン最終日。

 

朝の間、少し時間があるので最後にホテル周辺を散歩してみます。

とはいえ、旧市街からは距離のある場所に泊まっていたので、あまり見るものもなくて、結局、マックに行ってみた!

 

日本とそう物価が変わらないヨルダン、朝マックも値段もだいたい400円弱。

 

 

 

マフィンの中身はヨルダンならではの、バジルの葉、バジルとゴマのペースト、トマト。コーヒーはカルダモンの入ったヨルダンコーヒーではなくて、普通のアメリカンコーヒーでした。

 


さて、今日はいよいよヨルダンをあとにして、陸路で国境を越えてエルサレムへ向かいます。越えるのは 「世界で一番厳しい」 とも言われる 「キング・フセイン橋」 。

 

 

わたしは日本人でパスポートもキレイ(※)なのであまり心配はしていないけど、果たしてどのくらい厳しいのか?

 

※ ここでいう 「パスポートがキレイ」 というのは、イスラエルと敵対しているイスラム諸国のビザやスタンプがない、ということ。レバノンやシリアなど周辺国を回っていると取り調べが厳しい可能性があります。

 

 

朝11時、タクシーのつもりでレセプションで車の予約をしていたのですが、運転手さんつきのホテルの専用車が待っていてくれました。

 

かなり大きめの黒塗りワンボックスで快適なうえに、固定料金で前払い。

カード払いもできました。

 

最後のタクシー代が不安で現金をいくら残すか相談したりしていたのですが、そんな心配なかった。やっぱり、ヨルダンって素敵だわー!

 

 


 

都心のアンマンを少し離れると、いっきに何もない風景に変わります。

 

 

 

 


 

国境付近には、たくさんの大型テントが張られ、洗濯物が干されたりしていました。近くの農場で働く人たちなのか・・・近隣国からの難民の方なのか。

 

 


中東の紛争地帯のなかにあって治安が安定しているヨルダンは、パレスチナ、シリア、イラクなどの難民を多数受け入れ、ヨルダン人と同じ公共サービスを提供しています。

 

そういった意味でも、本当に中東の優等生。

 

「石油が出るし裕福な国だから余裕があるのかな」 と思われる人もいると思いますが、・・・実はヨルダンは天然資源に まったく恵まれていない 国なのです。

 

水資源すらなくて、世界で一番水の無い国(そりゃあ、ホテルでお湯のシャワーが出なくなるはずですよ)のうえに、エネルギーの95%が輸入。

 

ISISの台頭などで観光客が激減してしまった昨今、外貨収入の大半を観光で賄っているヨルダンの経済はかなり苦しい状態なんですね。

 

次の旅行先を決めていない方、ぜひ、ヨルダンを候補にしてみてください。

本当に、ほんとうに、よい国でした。

 

 

…国境が近くなると唐突に車や人の往来が増え、道沿いにお店が並ぶように。

 

 

 

 

さて、車を降りて、いよいよ、国境に向かいます。

 

まずは出国! イミグレーションオフィスでパスポートナンバーと名前などを紙(手作り感あふれるコピー用紙・・・・)に書いて提出し、出国税 10DJ を支払います。

 

 

 

その後、オフィスの前に停まっているシャトルバスに乗車して国境まで移動。シャトルバスは乗車料金が 7JD。スーツケースなどの荷物は1つあたり 1.5 DJ追加になります。

 

 

出国前に、出国税とバス代を合わせて最低でも 18.5 DJが必要ということ。

カードは使えないので、最後までヨルダンディナールを残しておかないと、出国直前に無駄にATMでお金をおろす羽目になるので注意!

 

 

出国税を支払うと、領収書的に緑色の二枚つづりのチケットのようなものを受け取るのですが、裏面に出国のスタンプが押されるこの緑のチケット、バスのなかで半分もぎられて持って行かれてしまいます。なので、出国スタンプは完全な姿では残らない。(裏面のスタンプの写真を撮っておいてよかった!)

 

 

 

ヨルダンとイスラエルの間に国境は 3つありますが、この 「キング・フセインブリッジ」 の国境は、実はヨルダン側が正式には認めていない(ことになっている)国境。なので、ここではヨルダンを出国したスタンプはパスポートに残らないんです。

(イスラエル側からヨルダンに入国する際のビザもここでは発行されません。)

 

「正式に認めてない国境ってなんなの・・・?」 って、思うよね。

後になって、この国境の大きな意味に気づくのですが、その話は追って。

 

 

…さて、イスラエル側の国境に着いたら、世界一厳しいとも言われる入国検査!

「どんな感じなのか」 とむしろ少し楽しみにしていたのだけど、係の人がとにかく無愛想、ってこと以外、とくに面倒な質問もなかった。

なんかあっけないほど。

 

セキュリティチェックを受けて、出口へ。

もう、イスラエル側に出て来てしまいました。世界一厳しいと言われる国境、問題なく通過できました。

 

 

さて、ここからはバスに乗って街に出ますが、お金がない。

ATMを探してうろうろしてみたけど、なさそう。聞いてみたら、出口付近の有人の窓口でお金をおろすらしいので、窓口の女性にお願いして、カードを渡して、降ろしてもらいました。

なんだこのシステム…

 

エルサレムへ向かうバスに乗ります。47シェケル、1,500円くらい。

 


イスラエル側の売店でヨルダンディナールも使えたので、余ったお金でお菓子や飲み物を購入。Kinder bueno white、日本では買えないのでうれしい!

 

ちなみに、バックパッカーとか旅好きの間ではよく、「イスラエルのスタンプがあると中東諸国に入国できなくなるので、イスラエルの入国スタンプをパスポートに残さないように別紙にスタンプを押してもらう」 みたいな話があるのですが、わたしは現状のパスポートで中東諸国に行く予定がないので、逆にスタンプもらってもいいかなって思ってて。

 

なので何も言わずパスポートを出していたのですが、そもそもスタンプなんかどこにも押されなかったです。

 

代わりに、「入国証」 みたいな紙を受け取るので、出国までなくさずにこれをパスポートにはさんで持ち歩く感じ。

 

 

バスに乗って国境を離れます。

ヨルダン川の反対側、に、出ました。眺める死海の向こう岸はヨルダン。

 

 

 


バスで30分くらいかな、あっという間にエルサレムのダマスカス門に到着。

あっけなく、エルサレムに到着してしまった!

 

・・・いよいよ、城壁に囲まれた旧市街に入っていきます!