2018年 12月。
ヨルダン北西の街、ジェラシュでローマ時代の遺跡を歩いて、北西のアジュルンの町に移動してきました。町はずれの城を見るのが目的ですが、町をぶらぶら歩いて買い食いでランチを済ませてしまうことにしました。
まずは、市場の立っていた広場に面したお店の店先で揚げていたファラフェルを。ひよこ豆のコロッケのようなファストフードです。
そして、別のお店でフライドチキンのサンドイッチを購入。
お肉をあまり食べないヨルダンでは、ファストフード店で見かけるお肉といえばだいたいチキンでした。もっと羊を食べているかと思ってた。
ヨルダンのファストフード(ケバブ屋さんみたいな)店では英語が通じないことも多くて、いつもだいたい指さしとカタコトで、そんなやりとりも楽しかったな。
…というか、ヨルダンの人たちはみんなちょっとシャイで優しくて、英語ができる人もできない人も、いつも普通に良くしてくれた。お土産屋さんでも、ちゃんと定価が表示されていてボラれなくて安心だし、中東の優等生、って感じ。
中東というと、モロッコでの経験から最初のうちは 「だまされないぞ」 と身構えていたところがあったのだけど、それをすぐに恥ずかしく思うようになりました。
さて、再度 車に乗り込んで、アジュルン城へ。
ダマスカス(シリア)とエジプトを結ぶ道を十字軍から守るために 12世紀に建てられた軍事拠点だそう。霧のなか、丘の上に浮かび上がるように現れました。
キリスト教に対抗するための、中世のイスラムの古城。
ここのおかげで、「西洋(キリスト教世界)」 はヨルダン川から東には勢力を伸ばせなかったんだそう。イスラム世界の強固な壁だったわけだ。
かつてはお城の周りにはお堀が掘られていたそうです。
その名残を残す橋を渡って、お城へ。
お城の中はいくつもの部屋が連なり、狭い出入り口でつながっています。
大勢がいっぺんに攻め込んでこられない工夫で、階段もとても狭かった。
カタパルト(投石器)の展示。石の大きさにびっくり。一人で持ち上げられないくらいの重い石。こんなの飛んできたらひとたまりもない。
窓はどこも縦に細長くつくってあり、ここから弓を放ったんだろうなと想像しました。まさに、軍事に特化したお城。
とはいえ、お城自体の規模はそこまでものすごく大きいわけではなくて、わりとさっくり、歩いて回れてしまう程度。詰めていた兵士の数もそれほど多くはなかったんじゃないのかな。
それでも、このお城が十字軍の侵攻を食い止めていたんですね。
なんだか想像もつかないけれど。
てっぺんまで登ってきました。天気が良ければ遠くまで見えたんだろうな、残念ながら景色は真っ白。
だけど、このお城はきっぱりと機能的で無駄な装飾もなく(タイルの一部が展示してあったりしたのでかつては装飾もあったんだと思いますが)、構造も面白くて、好きだったな。
再び車に乗って、いよいよ、首都アンマンに向かいます。
いままでは地方都市ばかり見てきましたが、果たしてアンマンは都会なのかな?
アンマンに入ると、車で走っているだけでもまったく風景が変わってきました。
とにかく、大渋滞だし。
宿泊したのは新市街で、ホテルの目の前に巨大なモールが何軒も立ち並ぶような場所でした。モールの中に入ってしまえば、ヨーロッパやアメリカと変わらない。
うっかりしていて、アンマンに着いたあたりでカメラのSDカードの容量がいっぱいになってしまったのですが、ホテルの目の前のモール内で買うことができました。
ちょうどアンマンでよかった!
ぶらぶらしていて見つけた可愛いアイス屋さん。西海岸とか日本でみかけるようなちょっとかわいいアイス屋さん。こういうのは、いままでの町では見なかったな。首都はやっぱ都会ですね。
「アラブ」 みたいな名前のアイスを食べてみました。ナッツがたくさん入っていて美味しい!
その足でタクシーを止め、旧市街の中心部へ。もう夜なのでライトアップされた外観だけだけど、グランド・フセイニ・モスクを目指してみました。
町の中心のランドマーク的な存在だそう。
そこから小雨のなかを歩いて、「JAFRA」 というお店へ。
食事をしに来ましたが、まずはアペリティフ代わりにシーシャ(水タバコ)を。ベリーの香りのする、少し甘めのフレーバーを選びました。
シーシャは吸えるんだけど、アルコールは一切置いていないので、とりあえずノンアルコールビールで乾杯!
料理はいろいろ迷ったけれど、まずはレンズ豆(レンティル)のスープを。アラビア語では 「アダス」 と呼ぶようです。
その後、グリルドベジタブルと、陶器の鍋に肉や野菜を詰めてパン生地で包んで焼いた鍋料理を。グリルドベジと鍋料理の中身が若干かぶったけど、そもそも野菜好きなので全然問題なく、めちゃくちゃ美味しくいただきました!
この日はヨルダン最後の夜だったこともあり、さらに 「ラム肉のミートボール、ヨーグルトソース」 みたいなものも食べてみた。(こっちはちょっと独特のお料理で、それほど好みではなかった…)。
それにしても、このお店、雰囲気もよくてとても美味しかったです。
わたしたちはちょっと早めに行ったのですが、その後どんどん混んできて最終的には満席だった。地元の人も多いけどディープすぎず、こぎれいなので観光客も入りやすい。値段もぜんぜんカジュアルで、バランスが良い感じでした。
この日はなかったのだけど、夜にはウードの生演奏があったりするようですよ。
食事後、タクシーでホテルに戻り、ホテルの裏手にあったブリティッシュパブでビールを一杯だけ。もう満腹だし眠いしで、ホテルでシャワーを浴びたらあっという間に寝てしまいました。
明日は、いよいよ国境を越える日。