2012年 夏。 ローマを皮切りに、地中海沿岸を鉄道でまわる旅を始めました。 2日目の今日は、フィレンツェを散策します。 まずは、街のカフェで生ハムとトマトとチーズのパニーニを買って、むしゃむしゃしながら。
街の中心に出てきました。まずは見えてきたのが、ドゥオモのオレンジ色の屋根。前に、初めてこの街に訪れたときにも、この景色を見て胸が高鳴ったのを思い出します。
やっぱり、こういうアイコニックな建物を実際に目の前で見ると気分が上がりますよね。
そんなドゥオモの前を通って、目指すは、シニョリーア広場。 今回のフィレンツェの目的は、広場にあるヴェッキオ宮の塔にのぼること!
現在は市庁舎として使用されているヴェッキオ宮は、かつてのフィレンツェ共和国の政庁舎。
一時期はメディチ家の住居でもあったそうです。 にょきっと塔が突き出したような特徴的な建築ですが、非公開だったこの塔に、実は今年 (2012年) の 6月から上れるようになったのです! これは上らないと!!
というわけで、ヴェッキオ宮に到着。
宮殿の入り口まえの彫像はミケエランジェロ作のダビデ像。ここに置かれているのはレプリカで、本物はアカデミア美術館に移されています。
内部へ。前回来たときは、たしかここ、中には入らなかったんですよね。
かつて共和国の会議場だった 「500人大広間」 では、何やらセレモニーが行われていました。何かの文書を延々と読み上げている偉い人の後ろには、伝統衣装を来た人たちが。
ところで、この 「500人大広間」 の左右の壁には、かつてミケランジェロの 「カスチーナの戦い」、そしてダ・ヴィンチの 「アンギアーリの戦い」 の壁画が描かれていたんだそうです。
ただ、ミケランジェロの壁画は、その才能をねたんだ別の画家によって破損され、ダ・ヴィンチの壁画も、1555年から 20年かけて行われた大改修の際に失われてしまったと考えられていました。 ところが、2007年、ヴァザーリの壁画の裏にダ・ヴィンチの幻の壁画が隠されていることが発表されました。改修を行ったヴァザーリは、尊敬するダ・ヴィンチの絵を傷つけることなく、二重壁を作って隠していたんです。さらに、自分の描いた壁画に 「探せ、さすればみつかる」 というメッセージを描きこんでいました! それがヒントになって幻の壁画が発見されたわけなので、これはまさにリアル 「ダ・ヴィンチ・コード」! 2011年から外側の壁に穴をあけての作業が開始されていて、白いカバーがかけられています。
階段を上って、宮殿内の豪華な部屋をいくつも見学。まるで宝石箱のように綺麗。かつてメディチ家が住んでいた名残でしょうか?
美しいフィレンツェの風景を借景にしたテラスや窓も、効果的に使われていました。
さて、いよいよ塔に上るための階段を上ります。足元にはシニョーリア広場を見下ろせます。
4年前にジオットの塔から見たドゥオモの屋根も素晴らしかったけれど、聖堂が真横に見えるヴェッキオ宮からのアングルも良いですね~!
かつては牢獄としても使われていた塔。
内部は石造りでそっけないのですが、鉄格子の窓から見える景色は、あまりにも美しいです。
聖堂と反対側には、ポンテヴェッキオ (ヴェッキオ橋) のかかるアルノ川の風景。
一番てっぺんまで上る螺旋階段は開放されていませんが、一番上の展望台までは行けました。
途中の階段が狭いので、人数制限がされているみたい。
塔の高さは 94m。下まで再び降りた時には、ちょっとヒザががくがく。 実はヴェッキオ宮はガイドツアーのみの隠し通路ツアーなんていうのも行っています。 http://www.palazzovecchio-familymuseum.it/?p=239 (要予約) Secret Passage Tour と言って、普段は入れない隠し部屋や隠し通路などを見て回ることができるんだそう。絵画が壁ごとクルリと回って裏の通路へ、なーんていう体験ができるみたいですよ! すっごく参加したかったのですが、今回、どうしても時間が合わずに参加できませんでした。 フィレンツェに来ることがあれば、参加してみたい!
サンドイッチ € 2.7 (フィレンツェ) ミュージアム/タワー共通券 € 10 (ヴェッキオ宮)
※ €1 (ユーロ) = 約 101 円
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