世界最古の薬局 - フィレンツェ、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局 | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2012年、夏。

地中海沿岸を鉄道でめぐる旅、2日目はフィレンツェの街を散策しています。

 

ローマも暑かったけれど、フィレンツェもひどく暑いですね。水分と糖分を補給するため、町中で売っている Granita (グラニータ) と呼ばれるフローズンドリンクを購入。

 

 


カキ氷とジュースの中間のような飲み物で (日本にあるようなものよりもっとジャリジャリして氷っぽい) 、猛暑のなか歩き回ったこの旅では何度も飲むことになりました。

 

味のバリエーションはミント、レモン、オレンジが基本で、その他ストロベリー、マンゴー、アプリコットなど。そのへんのカフェで扱っている安いものはちょっとジャンクな味で、ちょっと良いジェラテリアなんかで購入すると、ミルクが加わってややどろどろした触感になったりします。

 


そんなグラニータを片手に、フィレンツェの街を中心部から駅 (フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ駅) のほうに戻りましょう。

 

 

宿泊した駅近のホステルに戻って荷物をピックアップして、午後からは鉄道で移動を開始するのです。

 

シニョリーア広場から駅まで、普通に歩いてだいたい 30分くらいかな。その途中に、今回どうしても立ち寄りたかった場所があります。


サンタ・マリア・ノヴェッラ教会の裏手に、教会付属の世界最古の薬局があるんです。

 

今もかわらず営業中のその薬局の商品がひそかに人気が出てきていて、ロンドンやパリ、バルセロナやニューヨークだけではなく、日本にも数店、支店が出ているんですよね。

それで、ぜひオリジナルの薬局のほうに行ってみたくて。

 

というわけで、やってきました、「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局」。

大きな看板が出ているわけでもない小さな入り口を入ると、中は広いホールになっています。その廊下を奥まで歩いていくのですが、この時点ですでに石鹸や化粧水の良い香りがしてます!

 

 

 

内部の様子。フロアの一角に商品リストが置いてあるので、それを参考にして、商品を実際に触ったりにおいをかいだりするのは、薬局の方にお願いしてサンプルを出してもらいます。

 

 

 

 

 

ほしいものが決まったら、番号の書かれたカードをもらって奥の小部屋に向かいます。

 

そこはむかしの調剤薬局の姿をそのままに残す、小さな戸棚で囲まれた部屋で、こちらで商品を受け取って、お金を払うわけです。

 


 

今回購入した商品はこちら。

白い箱の中身は日焼け止めです。

 

 

今回、うっかり買い忘れてきてしまった日焼け止め。ローマについたときから大後悔して、街の薬局で買おうと思っていたのですが、どうせならココでと思って。

 

日本ではなかなか無い感じの、アーモンドの甘い香りのする日焼け止め。

これに限らず、ここの商品は昔ながらのレシピで作っているものが多いので、ハーブなど植物由来のものが多くて香りが良いんです。右の石鹸は、シナモンの香り。



 

というわけで、念願の 「世界最古の薬局」 でお買い物をして大満足。

ホテルに戻って荷物をピックアップします。

 

今回泊まったのは、駅から歩いて 3分くらいの場所にあるホステル。

 

フィレンツェは深夜着で朝出発のつもりだったので (結果、午前中をフィレンツェで過ごす予定に切り替えましたが)、とにかく駅から近くて、シャワー浴びれて寝れれば良い!という感じで決めたホテルでした。駅前の手頃なホステルの固まっている通りにありました。

 

 


お部屋はまあ、小さくて簡素でしたが、中庭があったり、パラソルのついたテラスがあったり、なかなか広いホステル。わたしが泊まったような 1人部屋、2人部屋もあれば、ユースホステルみたいな 2段ベッドでバス・トイレがシェアのお部屋もあり、居間など数部屋で構成されたファミリールームもあったようです。

 

朝食も無料で、時期や曜日によっては夕食も無料でふるまわれるようでしたよ。ランドリールームなども完備だし、長旅やバックパッカーには良いホテルなんじゃないでしょうか。



 

と、いうわけで荷物をピックアップして駅へ。

ところが、駅の自販機で、乗りたかった便がすでに売り切れてしまっていることを発見!

 

しまった。いつもは、前日のうち、少なくとも当日の朝のうちにチケットを取っておくのですが、うっかりしていたのです。出発前に、イタリアは込み合いそうだから要注意だなって思っていたのに!

 

結局、2時間ほど遅い便があったのでそれで移動することにしたのですが、うむー! 2時間かぁ~。

 

2時間あれば、街に戻ってレストランに入ることもできる。サンドイッチの買い食いに切り替えれば、あいた時間で美術館に出かけることも可能です。だけど、日々の激務から逃げるようにヨーロッパにやってきたばかりのわたしには、もうこれ以上の気力・体力がわいてこず。

 

駅のカフェテリアでランチをして、本を読んで過ごすことにしました。

 

 


こういう、さっとあきらめて無理をしない感じは、長旅をしていたときに学んだことかもしれない。

 

旅先では常にある程度の 「余力」 を残しておくようにしておくことが、わたしのなかでは、鉄則で。ギリギリで旅をすると、ただただ 「移動」 だけになって、心がしぼんで感動しなくなり、全体的にすごくもったいないことになってしまうので。

 

特に今回は移動の多い旅程なので、あんまり飛ばしすぎるとあとでキツそうだったしね。

 

と、いうわけで、カフェテリアのラザニアを食べながら、ぼんやり考え事をしたり、明日の計画を立てたり、読みかけのスティーブン・キングを開いたりしながら過ごしてみました。

 

15.25、やっと鉄道に乗り込んで、この夏のヨーロッパ鉄道旅の始まりです。



 

 

 

 

フィレンツェ Florence 15.25 - ボローニャ Bologn 16.02

ボローニャ Bologna 16.22 - リミニ Rimini 17.31

€ 37 / Trenitalia

 


 

グラニータ € 3 (フィレンツェ)

日焼け止めと石鹸 2つ € 40 (S.M.N 薬局)

ランチ € 8.10 (駅のカフェテリア)

 

※ €1 (ユーロ) = 約 101 円

 

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