2011年 12月 31日。
早いもので、2011年ももう終わりです。今年はなんだか、モロッコで大晦日を迎えることになりました。
とはいえ、キリスト教に基づく 「西暦」 とは全く違う 「イスラム暦」 で生活しているモロッコでは、今日は大晦日でもなんでもないし、そもそも現在は 1433年なんですけれども。
隣のキッチンで絞りたてのオレンジジュース、トーストにモロッコパンにジャムにチーズにヨーグルト、卵にフルーツに、と豪華な朝食を食べたら、さっそくルシーフ広場へ。
広場からタクシーに乗って向かったのは、メディナの裏手にある高台 「マリーン朝の墓地」。
ここからフェズの町が一望にできると聞いて行ってきましたが、午前中は朝もやで煙ってしまうので、午後のほうがよかったかもしれません。
帰りは徒歩で坂を下り、メディナの北側の ジャメイ門 からメディナへ。
ジャメイ門周辺は庶民のスークになっていて、食料品や、生活雑貨が所狭しと並びます。
スパイスや穀物、パスタ、ぜーんぶ量り売り。カラフルでなんか可愛い。
休日 (金曜日) だった昨日とは打って変わって、街は活気にあふれていました。あちこち覗きながら、ぶらぶらとメディナ散策です。
今日は大通りのお店や工房もみんなオープンしています。
タジン鍋など陶器の工房、街じゅうで声をかけられる絨毯屋さん。
スークでは、ひっきりなしに投げかけられる日本語たち 「ジャポン!」 「トーキョー!」 「オーサカ!」 「カワイイネ!」 「ヤスイヤスイ!」 「ビンボープライス!」 をかいくぐって、先へ、先へ。
ときどき、ふと目をひくものがあって、ちょっと立ち止まってしまったら、すぐにそこから始まる金額交渉。 (買うと決めたわけでもないのに!)
なんとなく目がいっただけなんだけど、結局買ってしまったものたち。でも、なめし皮で有名なフェズで革製のラクダを買ったのは、よいお土産だったかも。
小さなタジン鍋は、香炉になっています。
細くてまがりくねっていて、分岐がえんえんと繰り返される不思議な迷路の街フェズ。
ヨーロッパとは違ったにおい、色、音、光と闇。少しだけ不安。興奮、ぞくぞくするような感覚。
メディナ内のモスクにはイスラム教徒しか入ることができませんが、いくつか見学できるイスラム教建築があります。それが 「マドラサ」 と呼ばれる神学校。
14世紀に建てられた、「ブー・イナニア・マドラサ」 という神学校に行ってみました。
イスラムの装飾がほんとうに細かくて、ものすごく美しかった。
中庭の見学はOKですが、異教徒はお祈りの場には入れません。
イスラム建築 / 美術でこのような装飾デザインが発達したのは、イスラム教がいっさいの偶像崇拝を許していないから。(ユダヤ教も同じです)。
その昔、高価な絵画を発注することができたのは、リッチな教会や権力者のみでした。なので、キリスト教圏の芸術家たちは、聖書の物語や肖像画などを描き、その美術を発展させていったわけですね。
でもイスラム教圏では、モスクを飾る飾り文字や装飾デザインの方が発展したのです。
さて、一度リャドに戻って荷物を置いたら、フェズに来たら必見のタンネリ (皮なめし工房) に行ってみようと思います!
Dar Seffarine
www.darseffarine.com/
ダブルベッドルーム € 80
タクシー 10 DLH
※ €1 (ユーロ) = 約 98 円
※ 1 DLH = 約 9 円
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