2011年 8月 14日。
ハノイの見どころをぐるっと回ってもらったバイクタクシー、最後には旧市街の中心に位置する 「ホアンキエム湖」 の湖畔につけてもらいました。
ここまで 3時間ちょっとチャーターして約 700円。
ベトナムの物価って、ほんとにまだまだ安いんだなぁ。
ハノイ観光の締めとしてやってきた ホアンキエム湖には、湖に浮かぶ小さなお寺があるんです。「玉山祠 （ぎょくざんじ）」 というそのお寺に、赤い橋を渡って向かってみます。
13世紀に建てられたこの祠 （建物自体は 19世紀に入って立て直されたもの） には、13世紀に中国 （元） を撃退した英雄と、文・武・医 の三聖人が祀られています。
のですが、ここにはなぜか、亀にまつわるものもたくさんあるんですよ。
祠の門にまで、剣を背負った亀の姿が描かれています。
その理由は、ホアンキエム湖を舞台にした、ベトナムの歴史にまつわる伝説にありました。
15世紀、中国 （明） に支配されていたベトナムが、この湖に棲む亀から授かった宝剣で中国 （明） 軍を破り、自由と平和を勝ち取った。英雄 レ・ロイ は、夢のなかで亀に啓示を受けて、再び剣を亀に返したんだそうです。
それが、現在 「亀の塔」 が建てられている、湖の中に浮かぶ小島なんだとか。
さらに、この話には続きがあります。
1968年に、この湖で 体長約 2mもある大亀が捕獲されたのです！
伝説の亀だと話題になったその大亀の剥製が、いまも玉山祠に展示されています。
というわけで、もともと湖にあったお寺と、その後生まれた伝説が融合した結果、はからずしも 「亀を祀る祠」 としてのイメージが強くなっている感のある玉山祠なのでした。
ちなみに、余談ですが、この ホアンキエム湖の大亀、2011年 現在も湖に存在していたようです。今年 4月に怪我をしているところを捕獲され、治療を受けていたとか（ロイターの記事 ）。
だとすると、これは伝説の大亀の子孫なんでしょうか？
それはそれとして。
祠には、お参りをする人たちに混ざって、将棋を指すおじいちゃんたちがたくさんいました。
ベトナム将棋とよばれるこの将棋、日本の将棋と違って、丸い駒を使います。
日本の将棋とは、ルールも違うんだそう。
マレーシアで見た、びんのフタを使ってやっていた将棋は、これかなぁ？
ヨーロッパならチェス、アジアなら将棋や囲碁。
携帯ゲームの時代になっても、案外、街角にまだ こういう風景が残っているのが嬉しい。
そんなわけで、ふたたび赤い橋を渡って、湖畔に戻ってきました。
日曜日のホアンキエム湖は、ハノイの人たちの憩いの場所です。
散歩やジョギングをする人、ヨガをする人、子供連れや、友達、恋人とおしゃべりをする人。
日曜日だったこともあって、湖畔には人があふれていました。
わたしものんびりと、湖をひとまわりしてみることに。
それほど大きくない湖ですが、郵便局に寄ったり写真を撮ったりしながら ブラブラ歩いて、一周 45分くらいかかったでしょうか？
ちょっとひと休みしようと、湖岸のカフェに。
オープンエアで クーラーはありませんが、湖の近くは風が涼しく快適です。
ハノイの地ビール 「BIA HANOI ビア・ハノイ」。
東南アジアのビールらしい、やや水っぽいサッパリ系ビールでした。
さて、これでいわゆるハノイの観光スポットめぐりは終了！
「ハノイ36通り」 と言われる市場街を歩きに、旧市街の中心に向かいましょう。
玉山祠 10,000 VND （入場料）
切手 （日本までのポストカード） 一枚 10,500 VND （郵便局）
ビール 40,000 VND （ホアンキエム湖畔のカフェ）
※ 1 VND （ドン） = 約 0.004 円
（カンマ以下の 000 を取って、4 をかけると簡単です。20,000 の場合、20 に 4 をかけて 80 円）
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