シベリア鉄道の旅 - 3カ国にわたる鉄道の旅へ | * たびばな * 旅好き女子のあちこち歩き

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主に鉄道でヨーロッパ34カ国、世界57か国をぐるぐると駆け回り、とにかく歩き回った、充実した旅の記録です。いろんな人に出会ったり、いろんなものを食べたり、旅のワクワクを少しでもおすそ分けできれば嬉しいです。持ち物やルート、予算についても情報いっぱい。

2011年 4月 27日。

 

いよいよ、北京から 5泊6日のシベリア鉄道の旅が始まります。

 

 

車掌さんにチケットを見せて、深呼吸してから、乗車。各車両に 2人ずつ常駐している車掌さんに、これから 6日間、お世話になります。

 

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わたしが乗車した K3 は、北京発モンゴル経由のモスクワ行き。中国車両で、中国人の車掌さんが 各車両に 2人づつ常駐しています。

 

 

 

K3 には 一等の 「高包」 (2人部屋)、二等の 「軟臥」 と 「硬臥」 (4人部屋) の3種類の等級があり、すべてコンパートメント式。ほかのシベリア鉄道の車両のように、開放寝台のならぶ 三等車は連結されないみたいです。

 

わたしが乗ったのは 二等の 「硬臥」 と呼ばれる車両。

 

2人部屋の 「高包 (一等)」 で気の合わない人とずっと 2人だったらイヤだな、というのもあったし、二等のほうが絶対に現地の人が多くて面白いはず、と思って二等を選択。

 

そして、「軟臥」 と 「硬臥」 の違いが、一両あたりのコンパートメントの数が1室違う (要は、その分だけ 「軟臥」 の部屋が少し広い) だけで、ほかは変わらないと聞いていたので、迷わず 「硬臥」 にしました。(あとで書きますが、この選択は大成功でした)。

 

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車掌さんにチケットをわたし、ホームに卸されたタラップを使って乗車すると、まずこういう、乗降用のスペースに出ます。

 

 

 

そこから重い扉を開いて、客車に入ります。

 

 


客車には細い廊下が伸びていて、左側 (車両によっては右側) に客室のコンパートメントが並んでいます。わたしの部屋は、車掌室と車掌用コンパートメント (一番) のすぐとなり、二番のコンパートメント。車掌室が近いのは何かと安心なのでよかった。

 

扉をあけると、案内してもらったコンパートメントには、すでに、先客がいました。

 

 


中国人の 付 (フー) さんとおっしゃる方で、お仕事でウランバートルまで行くそう。

なので、ウランバートルまでは、付さんがこの旅をシェアするお仲間ということになります。

 

最初は 「女の子がオジサンと同室なんてイカン」 という感じで、ほかの部屋を探してくれたりしていたのですが、ほかに空きがなかったので、結局、「では、ひとつよろしく」 ということに。

 

この鉄道には乗り慣れているようで、荷物のしまい方やベッドメークの仕方を教えてくれたり、着替える時にはすぐに部屋の外に出て待っていてくれたりと、紳士的なとても良い方でした。

ちなみに、英語は一切話さない方なので、主にジェスチャーと、筆談!

(なのに爆笑して話をしてたりするんだから不思議)

 

 

そんなこんなで、いよいよシベリア鉄道の 1カ国目、中国鉄道の旅が始まりました。

 

話には聞いていたとおり、客室内の窓はとても汚かったので (砂埃で)、風景を肉眼で見ている分にはまあいいんだけど、写真を撮るとなると、廊下に出て比較的きれいな窓を探すことになります。

 

 

 

そこで、カメラを取り出して、列車内の探検がてら、廊下へ。空が青いです。

 

 

 

乗車してから、3時間が経過。なかなか進まない時間に困惑しはじめた 11時、最初の停車駅 「張谷口南」 に到着しました。ホームに飛び降りてみましたが、なんにもなかった。

 

 

 

 

車内に戻り、列車が出てしばらくして、付さんが 「昼に行こうか!」 と誘ってくれました。


実は、この列車では初日 (中国内) のみ、昼食と夕食の食券 (ミールクーポン) が配られたんです。

 

 

これね、知らなかったので配られた時びっくりしたんですが (もし全行程分食事つきのチケットを買ってしまっていたのだとしたら、持ち込んだ食べ物はどうしようと)、結局、これ以降は配られなかったので、中国食堂車のみのサービスのようでした。

 

 

そこで、2人で 「午餐 (Lunch)」 と書かれたチケットを持って、食堂車へ。

 

 

 


メニューは、セロリの炒め物と、ピーマンと豚肉のしょうゆ炒め。

盛り付けとかはまあ、アレですが、これね、案外、美味しかったです。

 

ちなみに、付さんはまったく足りなかったらしく (そしてそれを想定していたらしく) 持ち込んでいたカップ麺を取り出して食べ始めました。当然のようにわたしにも 1つくれたのですが、そこそこ満腹だったので、笑顔で辞退。

 

 

中国の田舎をひた走る列車。車窓ものどかです。

 

 

 

 

14時ちょっとまえに、次の停車駅 「大同」 に停車しました。

 

 

 

 
 
 

 

車内では、カメラを片手に廊下で写真を撮ったり、コンパートメントで本を読んだり。付さんと筆談で話をしてみたり、ちょっとうたたねしてみたり。さらに、このときはまだ日本が GW に入る前だったので 仕事の連絡 (メール) もしょっちゅう入ったり、だったのですが。

 

それでも、なんだか、一日が長くて、なかなか先に進まないような気がしていました。

 

 

16時、次の停車駅 「集寧南」 に到着。

この駅には物売りのおばちゃんがいました。3つ目の停車駅にして、やっと!

 

 

 

 


そういえば、この駅のあたりから、景色がすこし変わってきたように思います。

地平線まですーっと見えるようになってきて。

 


暗くなるまえに、また、食事の時間が。

 

今日の 「晩餐 (Dinner)」 は、キャベツ炒めとミートボール。付さんのおごりで、ビールも頼みました。

 


 

お昼もそうだったんですが、おうちで作るご飯みたいな素朴な味で、案外美味しい。

 

付さんはまたカップ麺を食べていましたが。

 

 

部屋を出て、また風景を眺める。

風景が、なんとなく、モンゴルを思わせるような何もない真っ平らな大地になってきました。

 

何にもないけれど、不思議とすごく美しい風景です。

たくさんの風車がまわっているのが幻想的に見えたり。

 

 

 

 

そろそろ、国境に近づいてきているんですね。

 


このあたりから、車内がひどく埃っぽくなってきました。埃というか、砂。砂埃です。

髪の毛がバリバリになって、煙たくなるほど。

 

そして、20時すぎ、乗車して 約12時間が経過したころ、中国の国境駅 「二連」 に到着しました。車内で出国手続きのため、パスポートが回収されます。ここを越えれば、もうモンゴル。

 

中国とモンゴルでは線路の軌間 (ゲージ) が違うので、ここ 「二連」 では、列車の台車交換も行います。なので、出国手続きとあわせて、停車時間は 3時間もあります。

 

その間、車内にいてもいいし、駅に降りて売店や待合室にいてもOK。駅停車中は列車内のトイレが使用できないので、トイレを使いたい人は駅に降りたほうがいいかも。売店では両替もできます。

列車が台車交換に出てしまうと、もう駅には戻れないので、降りる人は早めに決断を。

 

わたしは、付さんとともに駅に降りて、2人でまわりをブラブラ散歩したり、売店で買った (というか付さんがやたらに買ってきた) ビールを飲んだり、待合室で本を読んだりして過ごしました。

 

外は真っ暗だし、周りには数件の小さな店以外なにもないし、3時間、長かったです。

 

 

 


 

北京 Beijing 07.45 - 23.59 Erlian 二連

シベリア鉄道 (K3)

 


 

メントス、キャラメル 2~3元くらい? (国境の売店)

 

※ 1元 = 約 12 円

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