今回は、茶道の掛軸「揉紙」(もみがみ)についてです。
菊揉、乱れ揉、簾揉(すだれ)、などという技法などが伝えられています。
「揉紙」(もみがみ)とは、和紙に胡粉(ごふん)を掃いて、その上から顔料をかけて乾燥した後、その紙を揉んだものです。
また、下地に胡粉(ごふん)を掃かずに、直接顔料だけを掛けて揉む場合もあります。
揉紙は表具に使う紙で、茶道では本紙の内容にも変わってきますが、侘びた風情や軽味を求める表装に使います。
さらに、紙の揉み方にはさまざまで、揉む加減によって胡粉(ごふん)や絵の具が揉み落とされて、独特な風合いとなっています。