数年前、夫がうつ病に…そして今、我が家に深刻な問題がおきました -4ページ目

確実なこと

転職をして、元夫のうつ病は治った。

ということは、あの6月のうつ病は、私たちの引っ越しが原因ではない。
やっぱり、仕事が原因だったんだと、はっきりとわかった。

仕事に行き詰まるとうつ病になる。

これは、確実なことだ。




元夫の転職

雇用形態も、自分で探したのか紹介なのかはわからないけど、元夫はいきなり、植木職人になっていた。

デザイナーからの転職。

未経験。

ド素人。

「とりあえず、やってみて」

それがいわゆる就職試験なのか。

やってみたら合格。

そして、今、自分が刈った植木や、地下足袋の写真がメールで送られてくる。
その文章からは、うつ病の姿はまったくない。

なぜ植木職人なのか。

その経緯は、わかる。


別居生活が始まり、実家で暮らすようになった夫。
昔住んでいた部屋を自分で改装し、ベランダには緑の植物を置き、育てていた。
デザイナーだから、そのセンスは抜群なものがある。

アパートの近くに、大きな造園屋があり、そこで花を買ってはうちに持ってきていた。
私はすぐに枯らしてしまうが、元夫は育てるのが上手だった。

たぶんこれが、植木職人につながるだろう事だった。


最悪な状況の中でも、歩いていく道の中で、人は何かしらを得ているものなのかもしれない。

元夫にしてみれば、実家帰ったことなんて、何一つうれしいことなんてあるわけなかった。
そんな中からみつけだしたこと、それもほんの小さなものから…

朝早く起きる生活
自然のものに触れる

自分の作品ができる
現場は都内、日々かわる
人もかわる

今の元夫にこの状況は、とてもいいものに思える。





悲しい気持ちになる日曜日

引っ越して、まもなく2ヵ月。
新たな住まいで必要な物は、だいたい揃った。

幸いにも、家具や家電品はそのまま使えたが、狭い家から広い家への引っ越しは、買わなければ事足りないものばかりだった。

収納に必要な棚
洋服をかけるハンガーラック
ジュータン
カーテン
網戸
照明器具
ガスコンロ


いろんな物を買い揃えた。

残る最後の大物家電は、エアコンだった。一番大きな出費になるから、まだ買っていなかったが、この暑さにはたえられず、ようやく購入にふみきった。


こんなとき、いつも悲しい気持ちになってしまう。
押し入れ用の、大きな収納ケースを6個買って運んだときも、組立家具を組み立てているときも、照明器具を取り付けているときも、夫という存在がいないことを思い知らされる。

力仕事も大工仕事も、好きな作業だから
やれてしまう。

でも、さすがにエアコンほどの大きな家電を買うときは、悲しかった。
周りをみれば、ご夫妻ばかり。
きっと、冷蔵庫や洗濯機を買うのだったら少しはちがったかもしれない。


夫、お父さん…男の人がやることを、自分でやっている悲しさは、これからもあるんだろうな。


日曜日、いつもなら仕事がはいっている。日曜日に仕事があることで、気持ちをごまかせることが多々あった。

日曜日の電気屋さんは、自分にとって要注意の場所である。