私は海王星とのハードアスペクトが多めです。
良くも悪くも妄想が広がりやすく、理想が高く、実際的な人生の波と比べてかなり大きな振れ幅で感情や思考が乱高下していますw
(関連記事:【海王星】夢を見る時、醒める時【アスペクト】)
海王星がきいていると霊感やサイキックな能力があるという解説も見かけますが、私の場合はそのようなことを感じたことはありません。
あとはドラッグやアルコールなど「依存症」なども象徴するようですが、そのようなところもありません。
海王星のあるハウスや、アスペクトをとっている天体の状態にも左右されるところもありそうですが、私の場合海王星的な働きを「妄想」に全振りしているような気がします
「妄想」は、お金もかからないですし、現実との線引きがある程度できていればそこまで周りに迷惑をかけることもないですし、私の場合は妄想に救われていた部分が大きかったと感じています。
海王星には「逃げる」という象意もあるようですが、まさに「妄想に逃げ込む」ことで自分を守ってきたのだと思います。
あからさまな毒親ではなかったのですが、幼少期は家庭の中に自分の安全基地が見つけられずにいました。
子どもは物理的に親や家から逃げることはできないので、妄想の中へ逃げ込む癖がついたのかなと思います。
その私にとってはある種の自己防衛的な「妄想」ですが、最近仏教系の本を読んでいると妄想の弊害についてかなり丁寧に説かれていました。
人間がストレスを感じる心の状態は、貪欲・怒り・妄想の「三大煩悩」で作られている
(「自分を許せば、ラクになる。ブッダが教えてくれた心の守り方」より)
また、妄想の中で目の前にはない物事に反応し続けて心が乱れているのは「執着」という精神状態にあるようです。
それらへの対処としては、自分の心の状態を観察することや瞑想すること、進みたい方向性を明確にして具体的な解決策とその実践などが挙げられていました。
方向性も定まらないまま、自分が何ができるのかも考えず行動もしないのであれば無駄な「妄想」であるとのことです。
「思考」と「妄想」とは結構紙一重なところがあるのだなという感想です。
私の子どもの時の妄想は、自分がお姫様だったらとか、好きなものを好きなだけ買ってもらえたらとか、ハッピーなことを考えてはその幸福感をエネルギーにして辛いことから逃げていたような気がします。
大人になるにつれて、妄想の内容は妙なリアルさが出てきて、身近に自分の妄想をすでに叶えているような人が存在していたり、自分の頑張り次第では届きそうなのにいまいち努力が続かないということに直面したり、ストレスになるような妄想が増えました。
大人になるということは、自分で自分の妄想を叶える力を手にしていくという事でもあり、海王星が見せてくれる夢や期待と現実とのギャップを感じざるを得ないフェーズに入っていくという事だと思います。
「思考」する力が育っているわけですので、それを使わずに「妄想」ばかりして生きていては、宇宙からすれば「何のために生きてるの?」ということで味方はしてもらえないのでしょう。
海王星的な力を良い形で循環させるには、土星や水星の力で現実的な思考レベルに落とし込む事や、火星や太陽を使って体現していくこと抜きには成立しないのだと感じました。
海王星には夢や希望、期待などの明るい象意もありますし、直観やインスピレーションという周囲や無意識から吸い上げるような力もあります。
ハードアスペクトであれば、最初からそう簡単には天体のポジティブな側面を使いこなすことは難しい可能性が高いとは思いますが、壁にぶつかるたびに自分を律する機会が与えられるわけでもありますので、後天的には自分の「強み」になりうる可能性も同時に秘めていると言えます。
海王星にハードアスペクトが多い場合は、海王星的なことに溺れやすさがあると思いますが、かといって海王星的な働きを抑圧し目を背けることはできないと思います。
どんなネガティブな「妄想」や「依存」があったとしても、建設的な「思考」へつなげて、「実行」に移すところまでセットに出来ると、人生が切り拓けてくるのかもしれません。
そうであれ!と思いながら自分へ向けて書いてみました
ちなみに三大煩悩をホロスコープに当てはめてみると、「貪欲」は発達しすぎた金星。「怒り」は暴走した火星。「妄想」は海王星に溺れて他の天体の力が発揮できていない状態、のように言えるかなと考えました。
ほんの一例で、なんとでも説明できそうですがw
どんや分野や学問であれ、説かれている人間の働きというものは重なる部分があり、そのようなところから普遍性の輪郭が見えてくるような気がします。