無実の人間が殺される 京都の街を殺意で結ぶ五本線の罠」
京都府警科捜研のマリコ(沢口靖子)は、5年前に殺人を犯して刑務所で服役中の殺人犯・大橋明成(三田村邦彦)に呼び出された。そこで、大橋からこれから起きる連続殺人事件を止めてほしいと頼まれる。半信半疑のマリコに、大橋は先月、京都市内で若い女性が自殺した事件は実は殺人であると言い、さらに次の殺人が起きる場所と月日まで詳しく告げる。
マリコは戸惑うが、先月亡くなったのは、倉持瞳で派遣会社に勤務し、自宅で睡眠薬を飲んだが、死に切れず首を吊った自殺されていた。携帯電話に遺書らしき文面が残っていた。
大橋の予言に類似した殺人事件が発生。マリコは5年前の事件との関連を疑い、あらためて調べ直すと、大橋が犯人ではない可能性が浮上する。
彼の妄想だとは思いつつも、先月、派遣会社のOL・倉持広美(坂本真衣)が首をつって自殺した事件を再調査すると、他殺の疑いが出てきた。
マリコは土門(内藤剛志)と刑事部長・佐久間(田中健)に報告するが、部長は自殺で判断した事件で遺体はなく、再調査しても立件は不可能だと許可されなかった。マリコは有給休暇を使って、捜査する。
大橋秋成の事件資料が届いた。
マリコは大橋の弁護を担当した弁護士・御木本郁夫(尾美としのり)を訪ね、大橋が犯した5年前の殺人事件について調べ始める。
大橋のレストランの内装工事で汐田富弘(太田雅之)と知り合い、汐田が大橋に融資していたが、汐田が不況でお金を返すように大橋に言ったが、大橋もお金を返せず、衝動的な犯行だったと聞く。大橋と倉持広美の接点を聞くが知らないと言う。
土門と権藤(高橋光臣)は、広美とつきあっていた同僚の朝羽史明(矢崎広)に会い、つき合っていたのは一ヶ月ほどで別れていて、その日は家にいた。迷惑だと言った。
そして、9月4日(土)、大橋が予告した場所にほど近い建築現場で、コンビニ店員・湯沢敏也(恒松勇輝)が殺され、死体が発見されて科捜研一同、驚愕する。鈍器では殺さず、土を使った生き埋めで窒息死にする必要があったようだ。
日にちがずれていたが、大橋の予告は当たった。
5年前の大橋の殺した汐田の死体検案書が滋賀県から届き、死体にある腕の傷が、右手を怪我していた大橋には付けられないので、大橋の犯行ではなく、同一人物の連続殺人だと推測する。それは大橋がかばっている人物。マリコは接見して、大橋は犯行を止めて欲しいためにマリコを呼び、犯行はまだ続くと言って、心臓発作で急に苦しみだし、救急車で運ばれた。大橋は前から心臓に重大な疾患があった。大橋が殺人犯となって、かばうとしたら家族。
大橋は事件で離婚をして、家族は母親の実家である神戸に引っ越していた。土門たちの捜査で、大橋の息子・朝羽史明で、殺された広美と別れ話でもめ、湯沢とバイク音がうるさいと口論していたと分かる。
史明を事情聴取して、マリコは史明に大橋が心臓発作で治療中だと教えた。
「あんな男、父親でも何でもありません。5年たってまだ、俺達や母さんを苦しめる。」
弁護士の御木本が朝羽史明をすぐに帰すように要求。殺人犯の家族として、中傷を受けて傷ついているという。大橋は大手レストランチェーンで右肩上がり、何不自由の無い理想的な家族だと御木本は言った。不動産の投資で失敗した大橋が、あんな事件を起こしたのだろうといった。
土門は大橋が史明の犯行をかばっているかもしれないと、御木本に言った。
土門は史明を手の開いている者で24時間監視するように、権藤に指示した。
犯人は「シリアルキラー」、動機が重要ではない快楽殺人者である。
権藤たちは朝羽を見失った。大橋の病院に史明が現れ、看護婦に見つかり逃げた。大橋は急変して心停止して亡くなった。
マリコたちは、点滴パックに穴が開いていて、注射器も見つかった。史明の指紋も見つかった。病室内に大橋に必要の無い車椅子があるのはおかしい。犯人は大橋を運ぼうとした。その車椅子から髪の毛のような何かを見つけ、注入された毒は金属毒で、金を表そうとしたらしい。注射器や点滴パック、車椅子には指紋がなく手袋をしていて、史明の指紋が出てくるのはおかしい。
マリコは、史明の悲しそうな目は、快楽殺人を犯す犯人とは思えなかった。
神戸へ訪れ、朝羽美恵(烏丸せつこ)を訪ねて話を聞くと、理想の家族を演じて世間にはそう見えていたが、空っぽの家族だった。夫は仕事ばかりで家にはいない、自分はその金を使って買物依存症でストレス解消、史明が万引きで弁護士の御木本と出会った。
史明は家族をあきらめていた。だから、史明が夫を殺したと聞いても、驚かなかったという。史明の部屋には大橋との写真はなく、思い出の品は京都で捨ててきたと聞く。史明の本棚には、陰陽道や新五行説の本などがたくさんあった。高校の頃、その手の本を読んで、京都の地図に何かを書き込んでいたという。妹・奈美が家に帰ってきて、「兄は犯人じゃない。」といい、昔と同じように疑われていると言った。
マリコは科学捜査班に京都の地図で、史明の元の京都の家を中心に犯行場所が、安部清明の紋である五ぼう芒星の頂点で犯行が行われている。ルールに従えば、京都駅で火を使った犯行と分かる。
マリコと乾(泉政行)と吉崎(奥田恵梨華)は、買い手のついていない売り家の史明の元の家で調査しようとすると、家には奈美がいて、USBメモリを落とした。
そのメモリには、「殺人計画書」があり、犯行日時・場所・ターゲットの犯行が書いてあり、予告どおり大橋が殺害された。史明は連続殺人で両親を殺害計画を立てていた。妹はその計画を隠そうと家に訪れて、データを取り戻しに行った。
次のターゲットは母親で、京都駅で火を使って殺害されるはずだ。
母・美恵はケーキ店を休んで京都に行くと言っていた。史明は朝、京都の公衆電話で防犯カメラに写っていた。
奈美は隙を見て逃げ出し。弁護士の御木本に連絡をとった。
若宮が鑑定した車椅子から採取した物が、サボテンのトゲと判明し、マリコは御木本の事務所にたくさんサボテンが合ったのを思い出す。
土門とマリコと乾は御木本の自宅を捜査して、壁に殺人計画地図があり、時限爆弾を製作し、科学捜査で、睡眠薬・犯行現場と同じ土・金属毒の酢酸メリル水銀が見つかり、御木本の犯行で、靴に付着した黄色の塗料はアスファルト用で、映画用フィルムの削れた粉が付着していて犯行現場が映画館「京洛シネマ」と判明した。
犯人は史明の母親・美恵を狙い、京都駅近くの映画館「京洛シネマ」に爆弾を仕掛けて火をおこし、睡眠薬で眠らせた史明と美恵を殺そうとした。
マリコたちが突き止め、土門たちが爆弾を見つけ、阻止した。
御木本は奈美を連れて行き、殺害をたくらんだが、マリコと権藤が御木本を捕まえて犯人の証拠もあるといい、奈美を放して、逃げた御木本を賭け付けた捜査一課が逮捕した。
御木本は、5年前に大橋家に出入りして、史明が描きパソコンに残した殺人計画書を見つけて、実行にうつした。大橋秋成と金銭トラブルがあった塩田富浩を琵琶湖で殺し湖に投げた。
宏美は弁護士の立場を利用して近づき、睡眠薬を飲ませて広美の自宅で、ロープで首を吊り、木に吊るして自殺に偽装した。
湯沢敏也を工事現場に呼び出し、シャベルで殴って気絶させて、生き埋めにした。
大橋秋成は、点滴に注射器で金属薬を入れて、車椅子である地点まで移動しようとしたが、史明が現れて看護婦が騒いだため、隙を見て急いで逃げた。だから、遺体を運び出すのをあきらめた。
そして、美恵を爆弾で殺して史明の犯行に見せかけようとした。
史明は大学で神戸にいたが、就職で京都に戻り、御木本に挨拶に来て、職場で付き合っている派遣OLの話や、バイクでうるさい若者の話をして、天啓だと思ったという。御木本は次の犯行のチャンスを待っていた。計画をコンプリートしないと、もったえないと言った。
史明が父親の病院で、逃げたのは絶対に自分が疑われると思って、御木本に相談をしようとして、母と駅で待ち合わせをして、御木本に映画館まで連れて行かれて、スタンガンで気を失ってしまったのだ。
史明は、あの殺人計画書を書いたせいで、父が塩田を殺したと思い、ずっと後悔して責任を感じていた。しかし、大橋は計画書に書かれた場所で、遠くから犯行を目撃して、史明の犯行と思い、かばって身代わりになったのだ。
父親の刑が決まり、母や妹に謝罪の言葉を聞きたいと、面会に行った時に、「自分のことはどうでもいい。自分のこれからすべきことをして、母親と妹を守れるのはお前しかいない。」と、殺人をしていて偉そうに父親らしいことを言いだして激怒した。
マリコから大橋は史明を守るため殺人犯となり刑を受けた。家族を守るために父は何でもしたと聞き、母親と妹に父の分まで守ると約束をした。
御木本は、幼い頃両親を亡くし、苦学の末司法試験に合格した。大橋秋成の家族を嫉妬して壊そうとしたのが動機だと土門は言う。
マリコは大橋の家族が、自分が手に出来ない幸せの中にいるくせに、家庭や家族を顧みなくなっていた父親や、バラバラになった家族が許せなかったのだろうと言った。
父親が殺人者ではないと分かり、史明たちは、家族を取り戻せたのだろう。
キャスト
沢口靖子(榊マリコ) 内藤剛志(土門薫) 若村麻由美(風丘早月) 斉藤暁(日野和正) 泉政行(乾健児) 奥田恵梨華(吉崎泰乃) 高橋光臣(権藤克利) 小野武彦(榊伊知郎) 田中健(佐久間誠)
三田村邦彦(大橋秋成) 矢崎広(朝羽史明) 尾美としのり(御木本郁夫) 烏丸せつこ(浅羽美恵) 森カンナ(浅羽奈美) 坂本真衣 恒松勇輝 太田雅之 松永吉訓 笹木俊志 小谷浩三 井上久男 高橋知代 木谷邦臣 小畠徳子 林哲夫 他
