イブルチニブ2年 | 慢性リンパ性白血病(CLL):奇跡の処方せん

慢性リンパ性白血病(CLL):奇跡の処方せん

自分とは到底無縁の病気だと思っていた慢性リンパ性白血病になりました。20万人に1人という確率です。しかも、かなり進行速度が速いようです。

   イブルチニブ開始して2年が経ちました。1日1錠でずっとやってきたのですが、WBCが4万くらいから減少しなくなってきたので、3ヶ月前から1錠半/日に増やしました。2錠にしなかった理由は、副作用で血が止まりにくいので、2錠はちっときびしいです。半カプセルは売っていないので、小さいカプセルを買ってきて小分けして飲みました。その結果、WBCは23000まで下がりました。これは、10年前の診断時の数値です。ただ、心電図に異常がでてしまいました。心室容積が大きくなることを示す心電図が出たのですが、イブルチニブの副作用かどうかはわかりません。そのような報告はみつかりませんが、可能性はあるので、1錠半カプセル/日は厳しいかも知れません。今後、心電図がどうなるかみて、薬の量を調整する必要があります。

 

とりあえず、10年間のデータを添付します。経過観察の方の参考になれば幸いです。

 

 思い起こせば、10年前、血液内科学会のURLには、余命は最大でも12年、ステージ3なら余命3〜4年と書いてありました。そして、当時最も有効な治療法と言われた、FCR(フルダラビン、シクロフォスファミド、リツキシマブ;リツキシマブは発がん性なし)ですら、2次がんや著しい骨髄抑制のリスクの割には、余命を数年延長させるに過ぎませんでした。それを考えると、2次がんのリスクもなく、骨髄抑制のリスクもほとんどないよい薬が開発されたのはラッキーでした。

 

 今のCLLクローンであれば、減らなくても最低でも進行を停止できればと思っています。悪性度が高いクローンが出現しない限り特に問題はありません。悪性度が高い(たとえば急性に近いもの)クローンの出現を可能な限り抑えるには、今のおとなしいCLLクローンが変異しないようにすること。例えば、CTスキャンなどの放射線を浴びないことでしょうか。