樹の学校にKenan君という同い年の子が「話しさせろ」(笑)と来ることになった、と学年主任の先生に聞いたのが7月1日。調べるとPocketQubeとアメリカの宇宙教育NPOについての論文まで出してます。「これだ、これ俺やる」と樹が言い出し、事前に調べて調べて、私が興味を持ってしまい、衛星データ利用検定β版解説イベントにまで参加してきました。
それから、Unisecへのアポ取り、Heptasatで有名な日大の山崎先生と、各自のネットワークと高校生ならではの純真さでもって、駆け巡りました。
その間に文部科学大臣杯 全国高校囲碁選手権大会があり、瑛と同様ラ・サール囲碁部のメンバで来ていた櫻井親子との出会いがあって、ハイブリッドロケットを研究する鹿児島大の片野田先生のmeetingも実現しました。
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WCDT(そのアメリカの宇宙教育NPO)のfounderであるSimmons先生とZoomで直接お話も出来ました。樹も宇宙に興味があり、WCDTもKenan君と一緒にやりたかったのですが、物理チャレンジ 第2チャレン2024全国大会の合宿があり、今は理論物理が面白いということを正直にチームにお伝えしました。
ただでさえ勉強、囲碁部、文化祭委員、物理チャレンジと様々な事を詰め込む樹の生活に「衛星(ハードウェア, しかも衛星w)を組み立てる、英語論文執筆のレクチャー, プレゼン指導を英語で受ける」ということを、「onlineで海を隔てて」「全て超未経験・英語苦手の高校生が」ことの不可能っぷりは以前のハードウェアスタートアップでの経験から、私は確信していました。
(それを勧めてくる先生がチャレンジャーなのか、活躍されてるアメリカ人として当たり前なのかはわかりません)
更にこの数週間の活動では、どの家庭でも母が少しサポートしていて(でないと、コミュニケーションや締切がなっていない) どこも15歳男は同じだ、と思いました(お母さん達がテキパキ系だったのもあるが)。
勿論、最終的には本人が決めました。
ただ、事前に諦めるような材料を教えて良かったのか?
周囲・本人の負荷も相当にはなるが、チャレンジさせて、あえて失敗させても良かったのではいう思いはありますね。
まあ、これは今回の私の反省でもあるので、スモールステップと考え、次回はもう少し負荷を増やしてもらおうと決めましたw Simmons先生の「君たちは大人以上の力がある、どんどんやってみろ」はうちの教育理念と同じです。
更にKenan君のお母様からは色々な話を伺えて「アメリカでは伝える技量は超重要で、幼少期から鍛える」というのがありました。これは「宇宙に命はあるのか〜人類が旅した一千億分の八」の著者で有名な小野さんがJPL採用試験で同様のご経験があり、そこでは「自分の研究成果のほうが優れている筈なのに、プレゼン上手な人に負けた。しかし、それが基準だから仕方ない」だったと記憶しています。
なので、実際にアメリカ高校生のお母さんからそういう話が聞けたことも収穫であり、感謝ですが、非常に腹落ちもしました。
私も20年くらい前、業界のconferenceでspeechしたし、また英語が不得手な日本人エンジニアの内容が素晴らしいspeechも見ていますが、下手な英語でも、内容に価値があればaudienceは拍手を惜しみませんでした。
まあ、それは何か選抜されるものではなく(speakerとしての評価は下るが)会場の人が、私や他の日本人エンジニアが発した情報をとても欲していた、からかもしれませんね。
「内容の価値や質+伝える力=総量」での勝負かもしれません。
そのKenan君の「中高生の母なら必見」素晴らしいspeechはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=yvQeC-GRsgQ