『街とその不確かな壁』。2ヶ月かけて読み終えました。 | 本当に笑いたい時だけ笑えばいい:ミニマムに生きる



4月に出版された『街とその不確かな壁』。本日、読み終えました。

村上春樹さんファンの方には、なぜそんなに時間をかけるのか? と言われてしまいそうですが。

という私も村上春樹さんの本は、おそらくほぼすべて読んでいます。

 

10代の頃に『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』を読んだ頃から。

一番好きなのは、今も変わらず『ダンス・ダンス・ダンス』。

大人(?)になって朝まで紙と指が離れず止まらなかったのは『1Q84』。もう1冊でると思ったのに。BOOK3で終わったんだ、と今頃思ったり。

 

『街とその不確かな壁』の行ったり来たりは、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』だなぁと思いつつ。20代のときに、遅々として進まなかった『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を、それでも読み切った自分を思い出していました。通勤時間に読んでいたシーンが今も記憶に残っているくらい印象深く。進まないのに、読むのを辞めなかった不思議な1冊。たぶん、難しかった。自分にまだ春樹ピースが足りなかった感じ。

 

そして、上京したばかりの頃に図書館で読んだ『アンダーグラウンド』。人目もはばからず泣きながら読みました。

 

 

『街とその不確かな壁』を読み終えて、ひとつ前へ進めたことがあります。それを得られたことがきっとこの本を読む意味だったんだろう、と思うくらいに。

 

そして、これまでの自分を変える時期に、この本を読めたことはには、ただただ感謝です。このままでいいんだ>自分。みたいに。

 

あとがきを読みながら『街と、その不確かな壁』を探す人が多いのだろうな、と思いつつ。私も調べてみたりして。でも読まないかな。

読むべきなら、自然にやってくるだろうし。

 

呼ばれると行ける神社さんのように、呼ばれないと行けない神社さんのように。

そこに意味や縁があれば、出会うだろうことを思ったりして。

 

2023年6月19日は、梅雨の中休み。

コロナを経て、未来がいかに危ういかを感じています。

「人生100年時代」という言葉は、私のなかから消えました。いつ何が起きてもそれを受け入れるのが、地球という場所を借りている人間なんだな、と。