楽しい・おいしい・フシギな台湾〜異界と現世の狭間の2 | 御堂龍児の楽しい・おいしい・フシギ台湾ガイド

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プロ風水師の御堂です。

前回は、狐仙の話をしました。
今回は、私の鑑定で出会ったお狐様の話です。
もう二十年も前のことです。
あるお客様の紹介で茨城の方に行きました。とにかく、悲惨な事になっているから鑑定してあげて下さい、ということです。

駅で待ち合わせして合流です。
こちらから問うまでもなく、ご依頼人から事情の説明がありました。
……ご主人は、大腸癌で亡くなった。
息子がいたけど、車を運転していて、正面衝突で即死。
娘がいるけれど、離婚して戻って来たとおもったら、癌で入院中。
そして、私は…と、その時の私から見たら、もうお婆あさんでしたが、彼女は肺癌で入院していたけど、一時的に退院して家に戻っている、ということです。

…かなりヤバイ状況ですね。一家全滅ですよ。
私は、背中がゾクゾクして、汗がたら〜っと、垂れて来ます。

先にその家の墓所を看に行きました。
一家全滅というのは、家の風水が悪いだけじゃないですね。
お墓がよっぽど悪いと、こんな事があります。
かつて、師匠の鑑定に付いてお墓を看に行った時に、こんな酷い事に出くわした事があります。
しかし、日本では、初めての事でした。

そのお客様の墓所に着きました。
手順通りに、お墓の方位を量ります。
お墓の前に、尖ったものや変なものがないかを看ます。

……武人で俳優のブルースリーの祖先のお墓の前には、槍のような尖ったものがありました。
結局、親子二代が変死しています。
これは、今度、写真をお見せします。

お墓は、その後ろの方が大切です。
お墓の後ろにゴミ溜めや汚い水溜り、または以前に話したことのある地下水脈があると、やはり家中がぐちゃぐちゃになります。

さて、お墓の後ろ…または少し離れたところに残土置き場がある筈だ…と思っていたのですが、何もありません。
お墓は、とてもきれいに手入れされています。

うーむ。
家の方にお伺いします。
車から降りて、家の方に向かうと、何か臭いがします。
山の中に入っていくと、時々出遭う動物の臭いです。
家の横に小さな犬小屋があったので、そのせいだろう、と思いました。

家の中に案内されて、入ろうとしたら、何か霧のようなものが、ゆっくりと渦を巻いています。
何だ、コレは…と思ったときは、後のまつりです。
殺気を受けてしまいました。
頭がボーとして来て、手が震えて来ます。
と、その瞬間に分かりました。

お稲荷さんが怒っている!

もう一度、外に出て先の犬小屋を看たら、
、、、それは犬小屋ではなく、お稲荷さんの祠でした。
しかも、犬小屋以上に汚く、中には稲荷像がひっくり返ってぐちゃぐちゃでした。

お客様にこのお稲荷さんの祠はいつからあるのか、と尋ねました。
彼女が嫁いで来た時には既にあり、祖父が大切にしていた、ということです。
今の土地や田畑は、その時に儲けたものだ、と自慢しています。

結局、祖父の代では、一生懸命に拝んで大切にして財産を得たようですが、子供たちにお祀りの仕方を伝えなかったのですね。
後の人たちは、お祀りの方法を知らないから、放ったらかしですね。

『ワシ達が手伝ったから、得られたものを返せ』
となりますね。

祖父がお願いして得られたものが、次の代、その次の代と続くかどうかは、しっかりとお祀りを続けていくことです。
もし、途中で止めてしまうと、返さなければなりません。

特に、この世界では利息を付けてお返しするか倍返しですね。

結局、この時は祠を祀り直すように、と伝える以外に、私には何もできませんでした。

これは、風水ではなくお祓いの世界のことです。
しかし、もしこの祠をお祓いするということは、お稲荷さん達に喧嘩を売ってるので、よほどの力がないと大変な目に遭いますね……

こんな話を書くと、狐さんやおいなりさんは怖い、と勘違いする方がいますが、そんなことはありません。
きちんと、接すればそれなりの福と富を分けて頂けます。
稲荷とは、本来『生命が成る➡︎いのちがなる➡︎いなり』なのですから。

ですから、小高い丘の上で稲荷社をよく見かけますね。
次の稲荷社は、私の『パワースポット45』の中で紹介している鎌倉の佐助稲荷です。
湧き出しているお水は透明で清らかです。
私は、とても強い力を感じます。
問題は……
向こうが力を貸してくれて、良くなったら、後の者たちは知らんぷりですから、これは自然界の道理が合わない、ということになるのです。
…いつも人間の側から「ものを看る」のではなく、『大きな自然界の立場からものを観ていかないと』本当の風水は使えない…と、私は思います。

ここは、王子の装束稲荷社。
大晦日には、皆んながワイワイ楽しく、祭りを楽しんでいます。
人と精霊の和合ですね……。