「一日一善」と海の中の龍穴は、龍宮城の話 | 御堂龍児の楽しい・おいしい・フシギ台湾ガイド

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前回から続いて、宜蘭県での話です。

竹鞭健康法の老師は、お寺や廟にお参りするのが好きです。
休みの日には、こうして色々な場所にお参りに廻っています。
さてさて、次に向かった場所は、

頭城草嶺慶雲宮
宜蘭縣頭城鎮石城里濱海路七段33號
☎︎  03-978-1075

です。


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ここは主神に『玉皇大帝』という非常に位の高い神様がお祀りされています。
道教では、三清道祖という神様が最も地位が高く、いわば「道・タオ」そのものです。「道・タオ」という大きな宇宙の法則のようなものに人格があればこんな感じかな、という神様です。
道・タオという大きな自然律がその働きによって三柱に分かれました。それが三清です。この辺りのことは、いつか、またお話しさせて頂きます。

玉皇大帝という神様は、「道・タオ」で自然界と人間界を繋ぐ働きをされています。
しかし、どちらかというと人間の方に近くて、人の願いを聞き入れたり、運を足してくれたり、災いを転じて福となす、というようなことをされています。

日本では、多くの方は神社やお寺に行くと開運、商売繁盛、財運アップ、縁結び‥‥などとお願いしますよね。しかし、こういう神界や霊界、つまりスピリチャルの世界からいうと、神様は何の縁があって貴方の願いを聞かなければならないの⁈と言われています。
・・・それは、貴方が、いきなりトヨタの社長に会いに行って、何かをお願いするようなものですね。
会って貰うこと自体が、まず無理ですね。
だから、神様という存在に何かをお願いする、お守りを頂くというような時は、それなりの礼儀と作法が必要です。話せば長くなるので、要点を言うと「一日一膳」です。
あれ、モーターボート協会の会長か、どっかで聞いたような標語ですが。まぁ、その通りです。

台湾では、天界から降りてきて人に乗り移った神様と直接に話ができる廟があって、私はそこの神様から教えられたのです。どんなに小さいことでも良いから、「一日に一つは、他人のためになる事をしなさい。するとワシ達は力を貸してあげられるんじゃ」と。
〜〜そういう廟の話も順番にさせて頂きます。

話が長くなりましたが、貴方のその善の行いという貯金がどれくらいか、としきっている神様が、玉皇大帝なのです。だから、台湾では玉皇大帝の事を「天公」とも親しみを込めてお呼びしながら、とても大事にしているのです。ここの廟の別名は 大里天公廟  です。


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この廟は、西の雪山山脈から伸びてきた龍脈から分かれた山脈が下りてきて、丸く頭を上げたところに、建てられています。
先のグーグルから借りた写真で、何となく山筋が見えるかな‥‥というところでしょうか。

ここでは「四神相応」の話をしておきましょう。
四神相応 とは、後ろが高くて、前が開けていること。そして、左右は囲まれていることです。
専門的には、後ろが「玄武」、前は「朱雀」、左側を「青龍」、右側を「白虎」と呼びます。
風水では、左と言わずに青龍方、右と言わず白虎方、前は朱雀の方に海がある、と言います。
そうして、この廟は、後を玄武となる山に守られています。風水では、後ろに必ず山があることが大切です。基本条件を満たしています。
しかし、前方の朱雀方が海のために、抜けています。
あまり良くありませんね〜!

と、三枚目の写真を見てください海が見えすぎないように、上手く塀があって、続いて下の建物の屋根があります。ちょうど良い高さです。
このように朱雀方を囲むものを「案山」と呼びます。
左右の青龍と白虎を囲むものは、「砂・さ」と呼びます。即ち青龍砂、白虎砂ですね。
これより低いと、せっかくの玄武である龍脈の気が漏れてしまいます。高いと気が塞がって、この建物の息ができません。

海を良く見てください。水平線の彼方、右側には亀山島が見えています。

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それで、水平線の下、中央の屋根の丸く窪んだ辺りより左側から青龍方の煙突状の突起のある辺りに、何か冠のような屋根のようなものが見えたのですが、目の錯覚ですかね〜〜。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。

どうでしょうか、皆さん。

龍宮城ですよ‼︎
実は、先に竹鞭健康法の老師が海の中に何かあるぞ〜、見てみろよ、城だよ、と言われたのです。私と老師は、ほとんど同じ時に見えました。

は、は、は(笑)。
もちろん見えませんよね。
もう一度、見てみましょう。
いえ、たぶん見えませんね。

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実はこのあたり、礁溪斷層海岸に位置していて、潮の流れが速く、風も強いので、昔は船の航行にとても苦労し、事故が多かったらしいのです。
そういう意味で、海の守りの意味を含めて、建てられた天公廟なのですね。
清時代には、噶瑪蘭(グマラン)の董正官が「天公設險界重洋」、「噓帆兼候風南北」、「鉤舵時防石顯藏」、「草船浮海勢難狂」という句を詠んでいます。
海の中の天界と人の世界をつなぐ場所だったのですね、この廟は。

次回、日本での話を書きながら、龍宮城の話に触れたいと思います。私はいろいろな場所に、風水を看て廻っていますが、山の風水と同じように、水の中にも良い場所があります。どうやら、そこは龍宮城らしいですね。らしい、というのはもちろん、私はまだ向こうに招かれていませんからね‥‥。

一昨年度に話が止まったままの幕山に話が戻ります。
そこは伊豆の龍宮城の話と関係ありますから。では、また近いうちに、会いましょー