日曜日は2級建築士の試験日だった。試験会場は名城大学天白キャンパス。

受験票には9:30までに着席すること、と書いてあった。

 

自宅から天白キャンパスまでは車で20分程度だった。キャンパス周辺の駐車場にはいくつか行ったことがあり、「あの辺りに駐車すればいいか。」と勝手に想定していた。

 

ちょっと早めの8時30分頃に自宅を出た。

 

思い描いていた駐車場に行ったところ満車。

 

「大丈夫、ほかにも知ってるから。」ところが、そこも満車。駐車場周りでは渋滞まで発生していた。

 

徐々にパニックになる。知っている駐車場のすべてが満車。車を走らせる。大学から2キロほど離れたところで駐車場を見つけたが、そこすら満車。

 

「停める駐車場がなくて、試験が受けられない。」ということが現実化してきた。時間がどんどんと過ぎていく。

 

車を走らせていたら、ある駐車場が目についた。そこは、6台ほど停められる駐車場だったが、1台も停まっていなかった。そこに停めた。それが、9時05分だった。

 

俺は、自宅用と職場用で建築法規をそれぞれ持っていて、それぞれ別の個所にアンダーラインを引いていた。建築法規は2冊まで持ち込んでいいことになっている。それで2冊とも持ってきていた。建築法規は1冊でもとても重い。

 

建築法規が入ったバッグを持ちながら、グーグルマップで大学を探す。大学は山を越えたところにあることになっていた。距離は2.2キロ。

 

滝のように汗が流れる。荷物が重い。坂がキツイ。グーグルマップを見つめていたが、大学はどこにも見えず不安が募った。通りがかりの人に、名城大学への道を聞く。

 

「いろんな行き方があるけど、この道を行って、右に曲がって、さらに右に行けば行ける。」と教えてもらう。ずっと登り道だった。

 

9時20分頃に、ようやく、大学の前を通る153号線に出た。そこに「空」のマークがついた駐車場があり、がっかりした。

 

考えてみたら、俺は、昼食も買っていなかった。大学前にあるコンビニに行って、パンとコーヒーを買った。そこも行列ができていた。この時点で、もう9時30分は過ぎていた。

 

そこから大学に向かったが、名城大学の天白キャンパスに行く道も上り坂で、吐きそうだった。ただ、俺以外にも受験生がいて、少し安心した。でも、そのほとんどは、1級建築士試験の受験生で、2級建築士試験の受験生ではなかった。そのことに気づいたのは、校舎に入る直前だった。

 

試験会場の教室には、9時45分頃に着いた。ものすごい汗だった。ハンカチを2枚持っていたが、どちらもびしょびしょになった。建築法規のチェックを受ける。2冊も持っていたので、試験官と少しもめた。

 

「2冊まで持ち込み可ってことだったので。」

他の試験官が「2冊までいいことになっているからいい。」と言ってくれる。

 

それからトイレに行った。汗が止まらず、少しふらふらした。軽い熱中症だったのかもしれない。

 

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昼休みに、俺はいったい、どこの駐車場に停めたのだろうと調べてみた。随分と遠くだった。試験後に、またあそこまで行くのか、と思ったらため息が出た。

 

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午後5時20分まで試験だった。少しでも、荷物を軽くするために、建築法規の本を1冊、大学の古紙回収ボックスに放り込んで、山の向こうの駐車場に向かった。

 

山を越えて、駐車場にたどり着いた。

 

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その日の夕方、知り合いの銀行員が、受けなくてはいけない試験のための勉強スケジュールを作ってくれと言ってきた。

 

もう10日ほどで試験だという。俺はどこまでお人よしなのだろう。そこの駐車場から、その銀行員の元に行き、ピックアップして、自分の職場に向かった。

 

話を聞きながら、その勉強スケジュールを作った。さらに、秋に受ける宅建の勉強スケジュールも作ってくれというので、それも作った。

 

それから、2級建築士の試験の自己採点をした。2級建築士は、各科目で13点以上、全体で60点以上が合格だ。

 

建築計画18点、建築法規19点、建築構造13点、建築施工18点だった。全体点は68点だからいいが、建築構造が、足切り点そのもので、ここから1点でも下がれば、不合格になる。まだ受かったのかどうか、不安で仕方がない。

 

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ところで、学科をもし、合格したとなれば、次は製図の試験を受けなくてはならない。でも、俺は、まだ製図をまともに書いたことがない。

 

建築科の大学を出ているのに、なんで書いたことがないんだと言われても、大学のカリキュラムがそうなんだから仕方がない。

 

製図を書くといった役に立つ学問よりも「包み込む建築とは何か。」なんて哲学みたいなレポートを書かせるのが大好きな大学だった。はっきり言って、こんなレポート、ムダに時間がかかるだけで10円の価値もない。俺は「こんなレポートには価値がない。」っていう自覚もあったから、つらかった。

 

建築科の大学を出て、一瞬も建築士を目指したことがない、なんてやつがいるわけがないんだから、もっと建築士試験に役立つ授業をすればいいのになあ。「建築士の試験に向いた文房具は、これとこれ。」っていう授業の方が100倍役に立つ。どうも、日本の建築科の教授っていうのは、センスが足りなくて芸術科には行けず、工学部に行くほどには優秀じゃないっていう中途半端な人が集まっているような感じがするんだよなあ。

 

それで俺も、どこかの予備校に通わないとなあって思っているんだけど、どこも数10万円もするし、時間帯的に難しかったりするから、まだぼんやりと考えているっていうレベル。本当は、こういう建築士予備校の講師が大学教授になるべきなんだよ。

 

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バイト先の行政書士事務所は、もう辞めたくて仕方がない。自分の事業もあるし、これから製図の勉強もしないといけないし、1時間1077円の仕事なんかしている場合じゃない。

 

でも、なかなか言い出せるタイミングがない。いっそのこと、クビだって言ってくれないかなあ。46時中、仕事のLINEは来るし、本当にうんざり。

 

毎回、毎回、俺は本当に、ロクでもない仕事ばっかり見つけてきて、それで自分が苦しむことになる。こういう性格は、どうにかならないものだろうか。

 

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なーんて、仕事に追われて忙しそうなんだけど、明日から2泊3日で北海道旅行に行く。長野県の同年代の地元の友達たちと行く旅行だから仕方がない。

 

すすきのにあるビジネスホテルに泊まるんだけど、1泊が3万近い。2泊するから5万を超える。

 

事業は赤字。いろいろあって時間はタイト、というなかで、こんなことしていていいのかとは思うけど、思いっきり楽しんできたいと思う。いいやもう。

 

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映画「エージェントゼロ 漆黒の暗殺者」を見た。

暗殺者が、運転手を狙撃する。車は近くにいた車に突っ込んで大爆発。近くにいた子供の母親が炎にまかれてしまう。

 

この事件が重荷になって、暗殺をやめようと男は思う。しかし、次の依頼が来る。

 

ターゲットは誰なのかわからない。ある時刻にダイナーにいた人全員がターゲットの可能性がある。

 

それなりによく練られた映画で、最後まで飽きずに見たけれど、この映画の画像を見たら、誰が黒幕で、誰が真の暗殺者なのか、バレバレじゃん。

 

きっとそうなんだろうなあ、って思いながら見たら、本当にその通りで、なあんだって思った。ただまあ、映画はそれなりに面白かった。もちろん、人に勧めるような映画じゃないけどさあ。

日曜日に、実家に帰った。俺の留守中にシルバー人材センターの方が頑張ってくれたようで、庭からあふれんばかりに生えていた雑草が抜かれていた。電話でお礼を言ったら、「作業で邪魔になった木の枝を、何本か切らせてもらった。すみません。」という。

 

「木なんか遠慮なく、ガンガン切ってください。」

 

大学の建築科に通っていた頃、図面に木をやたらと生やしたがる教授に嫌気がさしていたので、庭木が嫌いになった。

 

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今回帰ったのは、セコムから電池交換をするので立ち会ってほしいと言われたからだ。

時間通りにセコムの人は来たが「この地域に通信障害が発生したらしいので、今日は作業が終わらないかもしれない。」と不安になることを言う。

「俺、普段、この家にいないから、明日までかかるって言われても困るんだけど。」

「そうですよね。」

セコムの人はしばらく、家の外で相談して、また戻ってきた。

「作業がもし、今日、終わらなかったら、鍵を閉めて、お帰りください。あとは、セコムの方でセッティングします。」

確かに。セコムは合鍵を持っているから、家に入り放題。

「じゃあ、そんな感じでお願いします。」

 

結局、作業は20分くらいで終わった。通信障害も発生していないようだった。作業後、10分ほどして、また名古屋に戻るために実家を出た。

 

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月曜日はジムにも行った。

 

「今日の体調はどうですか?」というので「ブルガリアン以外なら、大丈夫。」と答えた。

 

「最初は足からです。」とトレーナーが言う。指定されたのはレッグカールマシンだった。それから、ハックスクワットマシンをして、最後はスクワットマシンだった。

 

「最初は足からって言ったよね。最後まで足じゃん。」

「ええ。最初からそのつもりでした。」

「最初は足からって言ったら、次とか最後は、違う所を鍛えるんじゃないの?」

「いえ。最後まで足です。」

きついトレーニングで、満足に足を上げることすらできなくなり、猛暑のなかをヨタヨタしながら帰った。

 

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そういえば、ジムのトレーナーが、抱き枕をしている腕に、ダニに噛まれたような跡ができているという。

 

「じゃあ、抱き枕をやめて竹夫人にしたら?」

「なんですか?竹夫人って。」

「そういう抱き枕があるんだよ。涼しいらしいよ。俺は持ってないけど。」

 

トレーナーがネットで調べた。

「たけ夫人じゃなくて、ちく夫人らしいですよ。」

「そうだったのか。」

値段を見たら約5万円。

「高っ!」

「高級マットレスが買えますね!」

 

なんとなく知っていただけで、読み方も知らなかったし、こんなに高いことも知らなかった。

 

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行政書士事務所でバイトを始めた(基本的に在宅だけど)ので、税理士に報告した。

時給を話したら「最低賃金ですね。」という。確かに。俺の事業所でさえ、最終桁は丸めているのに、円単位で最低賃金。やる気失せるなあ。

 

そのくせ、やることは多い。いろいろなジャンルのことを頼まれてうんざりしてきた。

 

ある仕事では図面を描くことになった。俺はAutoCADしか使ったことがないし、今はもう使えない(大学生の間は無料で使えたけれど、一般人には高すぎる。)。「できません。」といったところ「JWCADを使えばいい。JWCADなら無料だ。」という。JWCADを使ったことがないと言ったら、「YouTubeにいくらでも解説動画があるんだから、それを見ればいい。」という。最低賃金の仕事をするためだけに、別途、勤務外に勉強するの?報酬デカけりゃ勉強もするけどさあ。嫌になってきた。最終的には「じゃあエクセルで。」だって。もう税理士が何といおうとやめたい気持ちでいっぱいだ。

 

役所への提出書類も、基本的には自分で調べて対応する。貧乏人ほど、安い金でつまらない仕事を押し付けられるんだなあって、身に染みた。

 

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明日、2級建築士の試験を受ける。明日なんて、嘘みたいだ。俺、本当に試験受けるの?大して勉強もしてないのに。暑いし、やる気もわかないんだよなあ。遅刻せずに、会場にたどり着いたら、立派だと思う。

 

それにしても、朝9時30分から17時過ぎまでの試験時間って、長すぎだろ。行政書士の仕事もそうだが、こっちの試験も想像しただけで、うんざりしてきた。

 

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ランボーの「怒りのアフガン」をまた見た。

なぜか日本語字幕が出ないので、英語字幕で見た。よくわからない言葉もそれは数多くあったけれど、ランボーはそれでも全然困らず、最後まで見た。

 

っていうか、最後まで見るつもりもなかったけれど、途中でやめることができずに最後まで見てしまった。くそう。面白い。

 

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日本映画の「ナミビアの砂漠」ってのも見ようとした。

2人の男と同時につきあっているきれいな女の子が、ダラダラ生活している姿を撮影した映画(俺が見たのは、そこまで。こっからあと大波乱やドラマがあるのかもしれないが、知らん。)。

 

女の子が冷蔵庫からアイスクリームを取り出して、食べるのをじっと撮影している。何の意味があるのだろう?あまりのつまらなさに、2倍速にして、それでもつまらないので、4倍速にしたけど、結局、挫折した。Z世代のアイコンで、世界中でいっぱい賞を取っている映画らしいけれど、俺にはさっぱり理解ができなかった。最後まで見ると2時間を超える。タイパにうるさいっていうZ世代って、こんなつまらん映画を見るときには時間をかけるのか。よくわからん。

 

同じ砂漠でも(もっとも、ナミビアの砂漠では、俺が見た範囲では、砂漠すら現れなかった。)、俺にはこういう高尚な(退屈な)映画より、ランボーの方が合う。映画を見る感性が子供なのかもしれないけどさあ。

月曜日に、区役所に転入届を出しに行った。転出はマイナンバーカードを使って簡単にできたが、転入は、区役所まで行かなくてはならない。

 

マイナンバーの書き換え、健康保険の書き換え等々、かなり時間がかかった。激混みだったし、窓口の人は、なにかしら責められている人が多かった。ボロボロの服装でわけの分からないことをしゃべっているおばさんや、「俺をどれだけ待たせるんだ!」と怒り狂っているおじさんもいて、僕はただ順番が来るまで座っていただけだが、カオスだった。

 

どこの世界も最前線は地獄だ。こういう現場を担当している区役所の人ほど、高給取りでいいと思うが、世の中は、こういう苦労をする意欲も能力もない人の方が、高給取りで威張っているんだよなあ。

 

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ちなみに、名古屋市は、未だに住民票のコンビニ発行ができないとのこと。「そういえば、そんな話を聞いたことあるなあ。」なんて思っていたのだが、自分ができないとなると「なんでだよ。」という気になる。

 

窓口の喧騒が少しでも軽くなるのであれば、認めたっていいと思うんだけど、そういうことを決めるのは、現場から一番遠い人だから、逆の結論になってしまう。

 

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転入後、区役所の人に長野県の自治体から令和5年分と6年分の所得証明を取るようにいわれた。転入手続き前だったら、それこそコンビニ発行で入手可能だったが、名古屋市にマイナンバーカードを移した後だったので、それはできなかった。

 

郵送で手に入れることにした。自治体に対して証明書1枚につき、300円の手数料を郵便局の定額小為替で払わなければならない。2枚だから600円だ。

 

ところが、600円という定額小為替がない。定額小為替の発行に1枚200円の手数料がかかる。600円の手数料を払うのに、郵便局に400円の手数料を払わなければならない。どこか抵抗を感じたけれど、仕方がないので、払ってきた。

 

マイナンバーにしたんだから、必要な情報は、自治体を跨いでも自由に取れるようにならないのかなあ。

 

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仕事があまりに赤字で、税理士が行政書士事務所を紹介してくれた。バイトということだ。

 

時給は安く、約1000円。がっかりだ。

 

安い割りに仕事内容は超めんどくさい。在宅でほとんどできるけど。そしてつまらない。楽しくて高給の仕事ってないもんだなあ。水商売とかに転職して水割りでも作る方がいいかもしれない。

 

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2級建築士の勉強にも、いまいち力が入らない。

 

いろいろとやることが多くてっていうのが理由かなあ?

多いっつったって現役のころと比べたら笑っちゃう量なんだけど。とにかくやる気がわかない。

 

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松本清張の短編小説「駅路」(新潮文庫)を読み終わった。

作者の松本清張は、小説を書いているときに、きっと煙草を吸っていたんだろう。行間から煙が漂ってくるような気がする。煙草吸いでないと書けない文章というのが存在すると、彼の本を読むと思う。

 

どの話も暗いが、とても緻密に出来上がっている。そして面白い。作家が、人間の欲望を、そしてその欲望で道を踏み外す人たちを、じっと観察している感じがする。小説を読んでいると、踏み外すのは、意外と簡単なことに驚く。

 

妻以外に好きな女ができた。男はたったこれだけのことで、簡単に道を踏み外す。女も金のためなら、男を誰かに殺させるなんて重大なことを、案外簡単に決断する。そして、松本清張が書くと、その決断にリアリティがある。

 

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この短篇集のなかで、ちょっと異色の「陸行水行」という邪馬台国を題材にした小説がある。

 

邪馬台国があったのは畿内なのか、それとも九州なのか。

 

邪馬台国のこの2つの説については、あんまりきちんと覚えてはいないけれど、確か方角を信じれば九州、距離を信じれば畿内ってことだったように思う。

 

この小説では、実際に、魏志倭人伝の記載の通りに進んだ2人の男の旅の末路が描かれている。相当な財産を費やす命がけの旅である。

 

そして、松本清張は、結論として、命がけの旅で、方角を書き間違えるなんてことはあり得ないと結論付ける。

 

「確かに。」

 

その昔、山登りをしていた頃のことを思い出した。距離は、道があるか藪漕ぎになるのかで、何日かかるのかは前後するだろう。ただ、邪馬台国がどこにあるのかを、命がけの旅を通じてその行程を記した人が、方角を間違えて記載していたなんてありえないと俺も思った。

 

それにしても、数多くのジャンルをまたがる、とても読み応えのある本だ。このレベルの短編を量産できるなんてすごい。煙草を吸いたくなってきた。

知り合いの高校生に、経度と時差の関係を説明した。

「地球は丸いじゃん。円だから360度。これを24時間で割ると、15度。つまり、経度15度あたり、1時間の時差が生じるんだよ。」

「じゃあ、ロシアみたいに東西に長い国は、標準時がいっぱいあるんですか?」

「えー。知らない。」

 

調べてみたら、ロシアは11も標準時があるんだって。

で、カナダは6。やっぱそのくらいないと、不都合なのか。

 

なんて思って中国を調べてみたら、中国には、1つしかない。北京標準時だけだ。

 

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そのあと、ちょっと深掘りしてみた。

 

もともと中国には、6つの標準時があった。ところが、日本が中国に進出した際に、満州国として征服していた大連の時刻だけを中国の標準時として統一してしまった。

 

そして、その後、大連の時刻を北京の時刻に変えたのだそう。だから、中国の標準時が1つしかないのは、日本が原因のようだ。なんだか申し訳なく思った。

 

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今週、病院に行って血液検査をした。中性脂肪は適正値が40~149㎎/dlらしいが、俺はなんと1025㎎/dlもあった。1000超えたら、もう㎎の意味がない。gでカウントができてしまう。

 

「血液、ドロドロだね。何か思い当たることない?」と医師に言われる。「治療しないと。」

 

思い当たることがない。禁酒して4か月になるしなあ。俺は、今回の血液検査では、禁酒効果で、きっといい数値が出ると勝手に思っていたのでショックだった。他にも悪い数値がどっさり。禁酒してからの方が、むしろ不健康になっている。

 

病院から帰って、冷蔵庫を開ける。そういえば、最近、水の代わりに果実酢を炭酸で割ったものを飲んでいたなあと、思い出した。特にリンゴ酢が激うま。ただ、酢のせいか、いくら飲んでも喉が渇く。

 

「ひょっとしたら、この酢が原因かも。」ちょっと調べてみたら、この果実酢には糖類も大量に入っていることがわかる。毎日数リットル飲んでいた。

 

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それから、自分の動きに制約があることも、実は気が付いていた。しゃがむと息が上がる。今まで、気にしないふりをしていたけれど、明らかに太っている。

 

それで、勇気を出して久しぶりに体重計に乗ったら、自分史上最重の「でぶ」になっていたことがわかった。

 

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スイッチのソフト「うちトレ」を買って放置していた。

リングフィット・アドベンチャーはもう飽きちゃったから、買ったんだけど、今までやる気がわかなかった。

 

もともと俺は腹筋の筋肉が発達していて、トレーナーにも、腹筋のトレーニングはさせてもらえない状態だった。

 

ところが、うちトレでトレーニングしたら、ニートゥチェストが、満足にできない。うちトレのトレーナーのペースに遅れてしまう。

 

おなかの肉が邪魔だ。

 

クーラーをガンガン利かせた部屋でトレーニングしたんだけど、ほんの10分程度のトレーニングで汗だくになった。

 

そして、夜は腹筋の筋肉痛で、なかなか寝付けなかった。

 

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今週もジムに行って、すごく鍛えてもらった。こんなに努力していても、でぶになるんだからなあ。

 

トレーナーに「太り過ぎました。」と言ったら、「食生活、気を付けてます?」と聞かれた。「全然。」「気を付けましょう。」

 

そうだよなあ、と思う。酢も飲んでいたけれど、そういえば、毎晩2つくらいはアイスクリームも食べていた。思い当たること、ないと思っていたけど、いっぱいあった。

 

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今週、ジムのトレーナーが美容ばりのお店を紹介してくれたので行ってきた。

はり治療を受けるのは初めてだった。

 

どこのしわが気になるかといった問診票を書かされる。その問診票の選択肢にはなかった、ハゲと老眼、を伝えた。

 

老眼は難しいけれど、目を大きく開きやすくなることはできるのだという。ハゲも、関係性のある治療ができるらしい。

 

「ちょっと痛いかもしれません。」なんて先生に言われたけれど、痛みは全然なかった。俺が極端に鈍感なだけかもしれないけれど。

 

お灸は、今まで、市販のせんねん灸とかを買って「アチ、アチ」なんて体験したことはあったけれど、美容ばりのお灸はほんのりあったかくて、ただもう、気持ちよかった。

 

1時間30分くらい施術を受けた。

 

「ハリを刺しているときに、顔のくすみが消えたところもありました。」と先生に言われた。治療後に見た鏡のなかの自分はうれしそうだった。

 

美容ばりは、美容だけでなく、精神的にもいいらしい。背中にもハリを刺してもらった。なんだか、総合的に、体にいいことをしてもらった気になった。

 

来月もまた行きたい。

 

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なんだか、勉強量が激減している。やる気がわかないんだよなあ。

2級建築士試験まで、もうあと2週間なのに。

 

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ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーの映画「ツーリスト」を見た。

どうも、今までの人生で映画を見過ぎたせいか、最初から結末が予想できて、実際にその通りだった。

 

でもまあ、面白かった。高校生や大学生には超おすすめしたい。そのレベルの面白さ。

映画や人生等々、いろいろともう知っている大人の人にも、時間つぶしくらいの役には立つと思う。

月曜日にジムに行った。

 

20分以上、早く着きそうだったので、セブンイレブンでゼリー状のドリンクを買って時間をつぶした。そして、それを飲みながら、ジムに向かった。

 

飲んでいるときに、口のなかに固形物を感じて、取り出してみたら歯のかけらだった。ジムに行って、鏡を見たら、前歯が欠けていた。

 

飲み口のプラスチックを嚙んだ時に、割れたのだろうか。

 

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もともとジムの後、歯医者の予定が入っていた。右上の奥歯にジルコニアの詰め物を詰めてもらう。

 

歯医者に前歯も欠けたことを話したら、「これはすぐに直せます。もともとプラスチックが詰まっていたのが、一部、欠けただけですから。」という。飲み口のプラスチックは主原因ではなく、元々欠けていたのが、プラスチックを噛んだことで顕在化したということらしい。「そんなに簡単に欠けないですよ。」なるほど。

 

30分ほどで、欠けた前歯も治り、奥歯のジルコニアも無事に詰めることができた。

思わぬ不幸も、タイミング次第では、軽く済むことがある。

 

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月曜日は、午後から雨だった。折り畳みの傘を持っていたが、歯医者から出たあと、ふと気がついたら、傘もハンカチも持っていない。歯医者に置いてきたのだろうか?めんどくさかったので、取りには戻らなかった。

 

それにしても、雨の日に傘とハンカチを失くすなんて、どうかしている。

いいことがあると、すぐに悪いことが起きるなあ。

 

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母の友達のおばさんがいた。小学生のとき、長野駅に母と行き、このおばさんに会って、善光寺に行った。善光寺はつまらなかったが、おばさんにドラえもんの第1巻を買ってもらった。

 

このおばさんの娘さんは、僕の従兄が経営している会社に就職をしていた。娘といっても、僕よりも年上だ。この方にも東京にいた頃にはお世話になった。

 

この2人に最後に会ったのはいつだろう?ちょっと考えてみたが、おばさんとは、高校以来、会ってはおらず、娘さんとも数十年は会っていなかった。ただ、父の命日にお花を送ってもらったり、年賀状のやり取りをしたりしていた。

 

その2人に今週、会った。聞いたら2人とも命にかかわるような大きな病気を経てきたとのことだった。未だに完治はしていないというのだが、僕が会ったときには、元気そうに見えた。

 

特におばさんは相当な年なんだろうけれど、耳がよく、どんな小声でもしっかりと聞こえている。

 

11時に会って、1時間以上、いろんな話をした。娘さんからは、アメリカの大学院で勉強した話や、世界1周をしたという話を聞いた。スエズ運河もパナマ運河も通過したことがあるのだそうだ。

 

そんな話を聞きながら、俺は、つまらない生活が嫌で仕事を退職したのに、相変わらず、またつまらない仕事をしているなあ、と思った。しかも大赤字。世界の行きたいところに行くべきだと思った。

 

いろいろと自分を見直す、いい機会だった。

 

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いろいろと考えて、今月中に住民票を名古屋市に移すことにした。

 

マイナンバーカードを使ったら、簡単に転出の手続きができた。

ただ、来週は病院に行く必要があり、保険証が失効すると困るので、転出日はまだ先の日付にしておいた。

 

転入予定日は、さらに1週間先にした。

これで名古屋市民になる。どんな行政サービスを受けられるのか、楽しみだ。

 

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映画「ザ・コンサルタント」を見終わった。

パズルに常人離れした集中力を発揮する自閉症の子供が、会計士になる。膨大な資料を前にしても怯むことなく、不正を見破る力を備える。そして、銃器を駆使して敵を抹殺するという危険な能力も身に着ける。

 

そんな会計士が、ある会社に雇われる。不正会計があるのではないか、というのだ。すさまじい集中力を発揮して、不正会計を見破るが、会社からは解雇され、命も狙われる。その会社の社長自身が不正を主導していたからだ。

 

警察は、別の方向から、この会計士に迫る。マフィアをせん滅した犯人ではないかと疑っていた。

 

とてもよく練られた脚本だったけど、自閉症の子が超人になる過程がちょっとわかりづらかった。人に勧めるほどじゃないけど、それなりに面白かった。

実家の石垣はきれいになったが、玄関にたどり着くまでの階段には雑草が茂り、玄関わきの蜘蛛の巣には、ほこりが付着し、玄関の引き戸を開けると、そこにも目につくほこりが見える。

 

「掃除機でもかけたら?」

自分でもそう思うけれど、そんな気にはなれない。そんなことを、地元の銀行の人と話していたら、実家近くの清掃業者を紹介してくれた。

 

電話がかかってきて話をした。

「窓ふきがない普通の掃除だけなら、だいたい3000円くらいです。」

「1軒家を?」

「はい。」

 

詳しい打ち合わせを実家ですることになった。約束した日時は月曜日の9時30分。朝5時55分に何とか起きて、名古屋から長野県の実家に向かった。約束の時間には間に合った。

 

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ところが、その業者が来ない。しばらく待っても来ないので会社に電話をした。

「その担当は、退職しました。」という。

 

「約束していたのは、掃除ですか?見積もりですか?」

「見積もりです。」

「代わりの者が伺います。」

 

20分くらいして、その代わりの人が来た。

 

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今までの経緯を説明する。3000円くらいだと言われたと伝えたら「桁が違います。」と言われた。

 

掃除する部屋を動画で撮影する。「それほど?」ちょっと驚いた。

 

実家は、2軒の家を廊下で繋いでいる。そのうち、1軒分のしかも1階部分だけを掃除してもらうだけだ。

 

今まで、自分の実家が小さいと思っていた。ところが、業者の説明を受けたら、掃除してもらう部屋だけで、10畳が4室、6畳が1室、トイレ2か所、浴室1か所、廊下ということになるらしい。

 

10畳が4室?そんなに広かったのか。そう見えないけどなあ。それで気が付いた。俺の実家、いらない家具が多すぎる。

 

「浴室は使ってないから、掃除しなくていいよ。お湯も出ないし。」

LPガスのボンベは外してある。

 

3日ほどして見積もりが来た。浴室抜きで46,200円。とても払えないので断った。3,000円という金額はいったいどこから来たのだろう?

 

そして掃除機かけて、板の間は拭くというだけで、なんでこんなに高いんだろう。

納得がいかなかった。

 

家の周りの草の処理は、シルバー人材センターに依頼した。安いから。

 

事業は赤字で、好転することもなかなか見込めないが、こんな窮状でも自分で掃除する気にさっぱりなれない自分が一番悪いんだけどさあ。

 

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日月の休みにいろいろと用事があったので、水曜日にジムに行くことになった。トレーナーが指定してきたのは朝の8:30。

 

久しぶりに朝の東山線に乗る。通勤時間帯なので、かなり混んでいた。とはいっても、東京や長野(長野は通勤時間帯にも数本の電車しか走らないため激混みになる。)ほどじゃないんだけどさ。

 

久しぶりに会社員という人たちを見る。朝の通勤時の会社員は、みんな苦しそうな嫌そうな顔をしている。本当に仕事がつまんないんだろうと思う。これからディズニーランドに行ってきます、というような明るい顔をした人は一人もいない。

 

「日本はバカンスで行くのは楽しいが、仕事で行くのは最悪。」と動画で語っていた外国人の顔が浮かぶ。日本は、国民の大多数が、つまらないと思うような仕事をしている国だ。みんな我慢強いよなあ。

 

俺は逃げちゃった。それで今は超貧乏。日本だから仕方がない。

 

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2級建築士の勉強範囲をようやく、1周した。

未だに手も足も出ない問題も多い。とりあえず終わったという感じだ。

1周するのに約半年かかった。

あと試験まで1か月。頑張らないとなあ。

 

どこか未だに他人事気分なので、何とか立て直したい。

 

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東村アキコの漫画「かくかくしかじか」(マーガレットコミックス)を全5巻読み終わった。

進学高に入学したのに、勉強もスポーツもせず、部活動でだらだらと絵を描いて、みんなから上手だと褒められて、ぬくぬくと過ごしていた主人公が、絵画教室で出会った先生に、徹底的に鍛えられる話だ。東村アキコの自伝的な漫画である。

 

冒頭から、当時の自分について、今の自分がどう思っているかが書かれている。

ストーリーの結末は、およそ想像ができた。

 

でも、読み終わって、ものすごく衝撃を受けて、今は茫然としているところ。

「ああ、俺はこういった出会いが何もなかったな。」と寂しい思いがした。

 

自分を伸ばそうという意欲も決意もなかった。未だにあるとも思えん。

 

この漫画は、そんな若者のズルさや卑怯さも正直に書いている。

それでも、彼女には「先生」がいて、俺にはいなかった。大きな差だ。

 

もしかしたら、いたのかもしれないけれど、俺は切り捨ててきたのかもしれない。読み終わって、反省も後悔もした。

頑張らないといけないという気にもなった。

 

久しぶりに漫画で感動した。文句をつけようがない。とてもいい漫画だ。

日曜日に寝すぎた。久しぶりに何の予定もない休日だったので、どこまで眠れるものかチャレンジしてみたら、1日のほとんどを寝て過ごした。

 

年寄りになっても、こんなに眠れるものかと驚いた。

 

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悪夢を見た。

 

トンネルのなかで、車を運転していたら、天井を突き破った土砂の山が道路をふさいでいた。慌てて車を止める。目の前の巨石を含んだ山から土石流の前兆のような濁った水が流れてくる。あの巨石が一つ落ちてきただけで、車がつぶれてしまう。

 

慌てて、車から降りて逃げ出す。車のなかに携帯電話を置きっぱなしだった。「後悔するだろうな。」と思いつつ、携帯電話を取りには戻らず、トンネルにある非常口と書いてあるドアへ逃げる。2階へ上がる階段があったので、そこを登る。

 

トンネルがゆがみ始める。壁が傾く。体が押しつぶされていく感覚がある。「携帯電話を持ってくるべきだった。」と後悔する。誰にも連絡できないまま、このまま死ぬんだな。誰に連絡したらいいのかも、わからないけれど。いろいろあった人生だった。死ぬときは、こんなものなのか。

 

右手の上に明り取りの窓があった。トンネルの躯体がゆがめば、枠ごと外れるかもしれない。手を伸ばしたら、簡単に窓枠ごと窓が外れた。

 

そこから上半身を出す。トンネルの壁の外は、安全そうだった。しかし、15メートルほどの高さがある。トンネルがますます傾く。もう少し傾いたら、ここを滑り降りよう。うまくいけば、骨折程度で済むかもしれない。そう思ったときに、目が覚めた。

 

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ネットで夢占いを見る。

 

「トンネルが崩れる夢」は、心理的な不安や現状の困難、進むべき道が遮られることへの恐れを象徴している、らしい。

 

もう既に赤字経営。今さら、何を警告しているのやら。占いによると、見事、トンネルから逃げることができた場合には、「あなたが現実で危機を乗り越えたり、トラブルを回避したりする能力を持っていることを示している」らしいんだけど、逃げようと思っただけで、逃げ切れてないからなあ。いろいろと中途半端で、がっかりだ。

 

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火曜日に銀行に行って、職場で使う電話代の支払をした。その日は雨が降っていた。

水曜日に銀行から電話がかかってくる。

 

「昨日、電話代を支払いましたよね。」と言う。「はい。」

「そのときの領収書が、駐車場に落ちていました。」

「そうなんだ。連絡ありがとう。」

時間を約束して銀行に領収書を取りに行くことになった。

 

水曜日に取りに行く。火曜日は雨が降っていて風もあったのに、小さな領収書が駐車場にずっと存在し続けていたことが奇跡のようだった。ただ、現実問題として、支払の事実は、通帳に残っている。請求書部分はあるので、領収書がなくても税理士が事業の経費として認めてくれないってことはなさそうだった。だから、なくったって何とかなりそうだったけど、せっかく見つかったのだから。

 

「いつも来られる方ですね。お話は聞いています。お待ちしていました。」

いつも機械的な会話しかしない銀行の受付の女性がとても親切で驚いた。お礼を言って帰ってきた。

 

夢のお告げのトラブル回避ってこのことかも、と思った。規模が小さすぎでがっかりだった。

 

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今週はジムにも行ったが、特に何もなかった。

 

歯医者にも行った。今回は虫歯を削って型取りをしただけ。型取りは、ピンク色のぐにゃっとしたやつを噛むのではなく、3Dスキャナーだったのがちょっと新鮮だった。前回の話のとおり、ジルコニアの料金を前払いした。

 

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事業の経営は未だに先行きが暗い。

 

そして、2級建築士の勉強も法令でつまずいて、意欲がダダ下がり。今週もそんなに勉強に夢中になれなかった。

 

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映画「シンプル・フェイバー」を見た。

ママ友から、息子を預かってほしいと言われた女性。夫を交通事故で失い、普段はブロガーとして収入を得ている。息子を預かって数日経っても、ママ友からの連絡はない。

 

ママ友の夫とともに捜索願を出したところ、湖で死んだという連絡が来る。自殺らしい。遺体を確認し、葬儀も終える。

 

ママ友の夫と恋に落ちる。しかし、ときどき、死んだはずのママ友の姿がチラつく。ママ友の服を大量に捨てたところ、翌日には、すべてが元通りに。

 

ママ友は本当に死んだのか。生きているとしたら、葬儀のときの遺体はいったい誰なのか。

 

時間つぶしにちょうどいい内容で、それなりに面白かった。ちなみにシンプル・フェイバーとは、ささやかなお願い、っていう意味なんだって。なるほど。

 

ただこの映画、戸籍制度がしっかりしていて、結婚時に相手の家族状況がわかってしまう日本では、成り立たないトリックだった。

3か月に1回のペースで歯医者に行く。

 

歯医者に行く前日までに、LINEで歯医者から「何日の何時からの予定だから、忘れないように来なさい。」という趣旨の連絡が来る。

 

今回、歯医者に行く予定日は月曜日だったので、その連絡が先週の土曜日に来た。

 

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以前は、歯茎が腫れていた。歯間ブラシを使うと、毎回、ブラシに血が付く。その血は、ドブのなかにある石の裏のような臭いがした。

 

口のなかには、本当にドブのなかの石の裏で生きているような虫状の菌が生息する。そして、やつらが出す消化液だの、排せつ物だのが、その臭いの元になっている。

https://youtu.be/41jmz2Vuv2g

 

毎日、歯間ブラシやフロスで掃除すればいいのだろうけれど、そんなめんどくさいことを俺がするわけがない。

 

それで、「口腔洗浄器」というものを買って、以前は風呂に入るたびに使っていた。吐き出した水が、血でピンク色に染まった。そして、その血は臭かった。

 

何度か使っているうちに、吐き出した水に血が混ざらなくなってきた。臭いも格段に減少した。歯医者からも「歯周病は問題がないですね。」と言われるようになった。

 

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それで今でも、歯医者に行く2日前くらいから、口腔洗浄器を使って、歯茎を洗う。ときどき痛みを感じる。血が出ることもあるが、我慢して使い続ける。2日も使うと、血が止まる。歯科衛生士さんから、「歯茎の浮きは3ミリ以内なので、問題ありません。」と言ってもらえる。

 

土曜日に歯医者から来た通知を見たあと「今日から歯医者の日までは、口腔洗浄器を使おう。」と思った。口腔洗浄器で歯茎や歯間を中心に洗った。そしたら、洗浄器から噴出する水の勢いで、上の右奥の奥歯から、金属製の詰め物が取れてしまった。

「まじかあ。」

 

それが土曜日の夜。月曜日の昼の歯医者の予約時間まで、計算してみたら40時間ほどだったので、それまでは、詰め物がないまま生活することにした。

 

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月曜日の約束の時間に歯医者に行く。詰め物が取れてしまったことを話した。取れた金属製の詰め物を示す。

「これをまた嵌められたらいいですね。」

歯科衛生士の人がそう声をかけてくれる。

 

ところが、取れた詰め物の下の隠れた部分に虫歯があった。これでは再び、同じ金属製の詰め物を嵌め直すことはできないという。

 

それで、新たに何を詰めるかが課題になった。通常はプラスチックが主材料の詰め物を使うのだそうだ。ただ、今回は、嚙合わせる反対側の歯がインプラントで、とても、硬い。プラスチックは削られてしまうから使えないという(「硬さ」というのは、実は、いろいろな尺度がある。有名なのは、モース硬度計。こすり合わせて、どちらにキズがつくかで硬さが決まる。ダイヤモンドは鉄より硬いというのは、モース硬度計的な硬さ比べだ。だから、ダイヤモンドに鉄の銃弾を撃ち込んでも割れないという意味ではない。今回も、こすり合わせての硬さについて話しているんだと思う。)。

 

それで、最終的に保険適用外のジルコニアを使うことになった。

「ジルコニアって知ってます?」

「知らないです。」

知っている人がいるのだろうか?「おう、あれかあ。二酸化ジルコニウムが主原料のセラミックだよね。」なんて反応を期待されても無理だ。話を聞いたら硬くてきれいという特色があるのだそうだが、6万円もするのだそうだ。しかも前払いなんだって。

「まじかあ。」

 

来週、型取りをすることになった。

 

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ジムにも行った。

 

ハックスクワット・マシンでのトレーニングをこなした後、椅子に座ってぐったりしていたら、トレーナーが不穏な動きをしている。

「まさか、あれ?」

そのまさかだった。久しぶりのブルガリアン・スクワット。

 

緊張しながら取り組んだが、思いのほか、きちんとできた。ただ、正しい姿勢よりも少し重心が後ろ気味になっているらしい。トレーナーの指示通りに姿勢を正しくしたら、尻にキタ。今までここの筋肉は使っていなかった。ブルガリアン・スクワットって、尻の筋肉を使う種目だったのか。俺の尻の筋肉はやわやわだった。

 

それから2日間、ずっと尻の筋肉が痛かった。

 

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松本清張の短編集「黒い画集」(新潮文庫)を読み終わった。最初の作品は「遭難」。

男ばかり3人で鹿島槍ヶ岳に登り、天候の急変によって遭難。1人が死亡した。その遭難した状況が「手記」の形で雑誌に掲載される。死亡した男の姉は、その遭難に疑問を持つ。死んだ男の従兄が、かつては登山家だった。それで、その従兄が、パーティーのリーダーと冬に再度、鹿島槍ヶ岳に登り、遭難の状況を検証する。

 

5万分の1の地図なんて、随分と大雑把な地図で登るんだなあ、それから、コンパスはどうした?とは思ったが、最初の遭難は、俺が「手記」を読んだときには、十分にあり得る事故だと思われて、疑うところなんてなかった。リーダーは、変な疑いを持たれて気の毒だと思ったくらいだった。

 

登山の途中で、ザックを下ろして休ませるのは、一見、親切そうだが、かえって疲れるので逆効果、なんて話も俺は初めて聞いた。俺レベルだと、ザックを下ろして、寝転んだ方が、体力の回復が早いような気がする。

 

で、ジムのトレーナーにも聞いてみた。トレーナーは「登山はわかりませんが、寝転んじゃうと、かえって疲れる感じはありますね。」という。その会話のあと、ブルガリアン・スクワットでボロボロになった。座り込んだら、もう立てない。確かに、かえって疲れる説も、あり得るのかもしれないと思った。

 

登山の描写にリアリティがある。自分も一緒に登山しているような感覚になった。そして、まさかの結論に。

 

このほか、「天城越え」という作品でも、結末は読めなかった。こんなに人間の業が詰まった、そしてスジが予想外になる小説を今まで読んだことがなかった。

 

「坂道の家」という小説では、化粧品販売を細々とし、青春がなく、ひたすら金儲けばかりをしてきた男が、キャバレーのりえ子という女に夢中になる話だ。最初は口紅をプレゼントしただけだったが、家庭も顧みなくなり、すべてをこの女につぎ込んでしまう。

 

他の男と付き合っているのではないか?嫉妬にかられ、男は女をストーキングする。女の嘘は簡単に見破れるが、男は、見破った真実を、自分でも認めない。女が生きがいだからだ。そのハマり具合は、読んでいられないなあと思うほどだった。ここまで書くのか、小説家という人たちは。

 

こういう本と比較すると、今時の小説は薄っぺらい。この「黒い画集」はすごい短篇集だった。この中の1篇だけでも書くことができる能力が欲しい。

普段はニューヨークで働いている友達が、出張で名古屋駅に来ることになった。「久しぶりに会って、お茶でもどう?」というLINEが来た。

 

「名古屋駅周辺でお茶できるところを探さなくては。」

探していたら「私が宿泊するマリオットホテルのロビーでお茶すればいい。」とまたLINEが来た。

 

で、当日はマリオットホテルに行った。マリオットホテルに行くのも久しぶりだ。15階に行く。

 

ホテルの従業員に「マリオットのロビーで待ち合わせなんですけど、ロビーってどこですか?」と聞いたら、「ここです。」という。

 

待っていればここに来るのかな、とブラブラしていたら、「36階のラウンジに来て。」というLINE。

 

「36階?どう行ったらいいんだ?」

15階まで昇ってきたエレベーターでは、36階には行けない。

 

マリオットのフロントで「36階のラウンジに来るように言われたんですけど、どうやったら行けるんですか?」と聞く。

 

フロントの女性が、別系統のエレベーターを示して言う。

「そちらのエスカレーターで行くのですが、36階はエリートメンバー専用ラウンジですので、ルームキーがないと、なかには入れません。」

あなたには相応しくないと言われているような気がした。気持ちはわかる。

「よくわからないけれど、相手の人が、エレベーターホールで待っていてくれるんだと思う。」そう言って、示されたエレベーターに乗った。

 

「エリート(選良)メンバー専用ラウンジかあ。どうせ、俺はペザント(田舎者)メンバーだからな。」

正確には、メンバーですらない。マリオットホテルに泊まったことなんか一度もない。卑屈な気持ちになる。

 

エレベーターホールで友達が待っていてくれた。久しぶりに会った。

 

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36階のラウンジは見晴らしがよく、缶ビールも飲み放題だった。今は禁酒しているので、ペプシとトニック・ウォーターを飲んで、ナッツをつまんだ。全部無料だという。

 

彼女は、これからバンコクなどにも行き、アメリカに戻るのは6月になってからになる。いろいろと聞いていたら、素晴らしい仕事だけど、ストレスも相当ありそうだった。

 

1時間くらい、話をして別れた。彼女はこの日の夜も、仕事上の会食があるのだそうだ。

 

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今週はボイトレにも行った。

 

B‘zの「ウルトラ・ソウル」は今回で終わり。次回からはクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」を練習することになった。

 

「あんな長い曲、歌うことができるんですか?」

不安しかない。

 

トレーナーは6月上旬に出産をする予定。

「妊娠前から、7キロも太っちゃって。」という。

「大丈夫ですよ。7キロの元気な赤ちゃんが生まれますよ。」

励ましておいた。

 

「これでしばらくお休みですね。」

「いえ。ぜひ、来月もお願いします。6月後半のご予定はいかがですか?」

「赤ちゃんを産んだ直後なのに、そんなことが可能なんですか?」

都合が悪くなったら、ドタキャンあり、という条件で、来月もボイトレの予定が入った。新生児は、その間、夫が見てくれるのだそうだ。

 

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ジムにも行った。今週は久しぶりにハックスクワットをした。ハックスクワット・マシンってこんなに傾いているんだったっけ?

 

負荷が大きく、とても疲れた。

 

最近、身体が膨れているように感じる。

「デブになったのか、筋肉がついてきたのかがわからない。」とトレーナーに言うと、「筋肉がついてきたんですよ。顔色も肌つやもいいし。禁酒が続いているのもいいです。」と褒めてくれた。

 

ただ、本当はどうなのかはわからない。リップサービスなのかもしれない。なんか、ウエストも太くなって、動きづらいんだよなあ。

 

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税理士と会う。

 

「本格的な赤字なので、バイトを考えてもいいかもしれない。パートタイムで行政書士事務所に勤めてみるというのはどうですか?」

という提案を受ける。募集サイトも紹介してくれる。こういうのを親身になった相談というのだろう。

 

俺としてはバイトをするなら2級建築士の試験が終わる9月以降からにしたいと思っているが、なかなか言い出せない。あなたはやりたいことが多すぎる、自営業ならもっと自分の仕事に集中しないと、と指摘されているからだ。

 

7月後半に次の面談がある。それまでに「バイト先を探したんだけど、見つからなかった。」というアリバイを作らなければならない。

 

それにしても、もうからない。

 

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歌人の斎藤茂吉が、大事にしていた盆栽に、カボチャのツルが絡みついたのに激怒して、それから一生、カボチャを食べなかったという話を思い出した。

 

この話を聞いたのは、中学生のときだった。その頃は「ふーん。変わった人だな。」と思っただけだった。

 

思い返してみて、あの食糧不足の時代に、カボチャを食べないと決めるなんて、すごい話だということに気がついた。カボチャを食べなくてもいいほど、他に食べる物があったのだろう。飢え死にしかけている人なら好き嫌いなんて言っていられない。

 

何かを嫌うというのも、ひとつの道楽だなと思った。余裕があるから嫌うことができる。それで、いろいろと考えてみたら、俺が嫌いなものについても、道楽だ、という気がしてきた。

 

楽しいから、嫌っている。「嫌うことが楽しいんだ。」ということを感じた。

 

それから、嫌うことで視野を狭めるということも考えてみた。高校時代は、現国や英語の先生が嫌いで勉強もしなかった。

 

それはそれで、楽しかったのだろうけれど、嫌わずにその世界を知ることができた方が、より人生が豊かになった。英語は取り戻すのにも苦労した。嫌いということだけで、失った世界は大きい。

 

好き嫌いは、今の仕事が儲からない原因にもなっている。例えばフランチャイザーが嫌いだとか、システムが嫌いだとか。フランチャイザーのピンハネだとか、システムの能力不足に怒るのはいいが、嫌う必要はないのではないかという気がしてきた。

 

嫌うということが、いろいろともったいない気がしてきた。嫌いだという感情は、個人のものだから大切にしていい。でも「だから門前払い」というのは、よくない。感情を、するかしないかの基準の最優先にしてはダメだ。

 

ジムにはヒップホップが流れていて、最初は「なんだ、この曲」なんて思っていたのに、今では善し悪しがわかるようになってきた。嫌いだからって、最初から拒絶することはない。本当に嫌いなのかどうかも、よく知らないと分からない。

 

いろいろと考えているうちに反省した。俺は嫌いというだけで、本当に多くのものを切り捨ててきた。これからの人生では「嫌う」ということは危険だと思いながら生活していきたい。

 

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松本清張の短編集「張込み」(新潮文庫)を読み終わった。

最近、本を読むことは楽しいということを再認識した。ただ、残念なのは老眼が原因で、すぐに目が疲れてしまう。長時間、読んでいられない。

 

俺が高校生の頃、映画を見て帰ったら、父親に「そんなもんで視神経を疲れさせてどうする!」と怒られた。要は「勉強しろ!」ということだ。その頃は「うるせえな。視神経なんか、疲れねえよ。」と吐き捨てるように答えていたが、今は疲れる。

 

特に俺の場合は、寝転がって本を読むので、そのせいもあるのかもしれない。

そんな障害はありつつも、この短編集は読み進めた。

 

ほんの数十年の違いなのに、ここで綿密に描かれている日本は、今の日本とは違う。ちょっと郊外に行くと、藁葺きの家が残っているなんていう日本はもうどこにもない。

 

警察が町の人に尋ねると、住民が真摯に答えてくれるという社会でもない。地方の新聞社がガリ版刷りの新聞で、お金を稼ぐなんてことももう、あり得ない。その仕事内容が原因となって殺された電話交換手という職業も、もはや存在しない。

 

それでも、その置かれた環境下で、それぞれの人間が悩み、犯罪を引き起こし、そして警察や新聞記者が知力の限りを尽くして、犯人を捕まえる。あるいは、逃げ切る。そんな世界がこの本のなかにある。

 

どの短編も、どうなることかとワクワクしながら読み進めた。不倫する人間、不倫の結果生まれた子供たち。そして妻にその子供を殺せと言われた父親。時代や環境は違っても、普遍的な悩みや悲しみ、人間の業が描かれている。

 

松本清張の作品がこんなに面白いとは。もっともっと読みたいという気にさせられた。ただ老眼がなあ。

今週もジムに行った。

 

脳梗塞の漫画を読んでいたら、脳梗塞後、リハビリのテストで、両手を前に伸ばして、目をつぶり、片足立ちを30秒するというものがあることを知った。

これができないと、脳梗塞からの回復途上だという。

 

やってみたら、できない。

「俺、脳に問題があるのではないだろうか。」と不安になった。

 

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トレーニング前にトレーナーにこの話をした。トレーナーも挑戦してくれた。

「30秒どころか10秒も立っていられません。」

「だよね。」

トレーナーでもできないのかと安心した。もっとも、確率的に考えれば、サンプルが2つだけだから、俺とトレーナーの両方が脳に問題ありってことも考えられるけど。

 

今もときどき、このテストをしている。不思議なことに、だんだんとできるようになってきた。30秒はまだ無理だけど。訓練次第で、できるようになるものなのかと、自分自身に驚いた。

 

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ジムのメニューは、だいたいベンチプレスあたりから入るのだが、今回はレッグエクステンションからだった。そして、そのあと、スクワット。

 

あれあれ?と思って聞いてみたら「今日は下半身トレーニングです。」という。

「下半身トレーニングかあ。」

ジムで聞く言葉のなかで「ブルガリアン・スクワット」と同じくらい嫌いな言葉だ。「お疲れ様でした。」と言って帰ろうかなと思った。

 

スクワットのあとは、レッグプレス。それもトレーナーが開発した、最初はらくちんだけど、じわじわと負荷が増してくるようなメニューで、へとへとになった。

 

着替え終わって、プロテインを飲みながらトレーナーと話していたら、突然、両足の力がストンと抜けて、転びそうになった。

「こわっ!」

「びっくりしました。」

想像以上に、追い込んでいたみたいで、よたよたしながら帰った。

 

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6日から仕事が始まった。でも、お客がいなくて暇なので、実際は休みの頃とほとんど変わらない。自主的に職場に来ているか、来ざるを得なくて来ているのかの違いだけだ。

 

5月になって、あまりに職場が暑いので、お客もいないのに冷房を入れてしまう。「ああ、冷房代が。」とは思うが「もうどうでもいいや。」と投げやりな自分もいる。

 

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その昔、「山と渓谷」という登山の雑誌があった。ゴアテックスという生地でできた高性能の雨具があるとか、エスパースという軽いテントがあるんだとか、そういうことは、みんなこの雑誌から学んだ。冬山に登るには、ピッケルとアイゼンといった装備が必要なんだということも、この雑誌で初めて知った。

 

この雑誌は今でもある。ただ高校時代には、この雑誌に、椎名誠と沢野ひとしが連載をしていた。

 

「どうせこの学校で、こんな連載を読んでいるのは俺くらいだろ。」

そう思った俺は、授業をさぼって、ほかの真面目な生徒が授業を受けている間に、高校の図書館にあった山と渓谷をバックナンバー含めて丸ごと、図書館の窓から無許可で運び出し、家に全部持ち帰った。

 

「みんな万引きしたことあるっていうけど、俺は人生で窃盗を、したことがないなあ。」なんて思っていたけれど、こうして考えてみたら思いっきりしていた。住居侵入と窃盗の牽連犯だ。迷惑をかけた人がいたらこの場を借りて謝りたい。

 

最近になって、キンドルで(アンリミテッドの契約をしているから)雑誌「山と渓谷」が無償で読めることを知った。

久しぶりに読んでみたら、沢野ひとしが「ふたたび山へ」なんて連載をしている。

 

沢野ひとしについては、酒飲みで、人の悪口をよく言い、よく不倫をするいい加減な男だという認識でいるが、山のことになるとどこか静かで頼りがいのある男に変わる。

 

山登りをしていた頃「ここで転べば死ぬ。」という思いを何度もした。山なら、危険な場所でついうっかり踏み外したり、転んだりしただけで死んでしまう。冬なら普通に歩いていただけでも、雪庇の踏み抜きなんかがあり得る。そんなわけで山登りを続けていれば、どうしたって、しんとした気分になる。

 

久しぶりに沢野ひとしの連載を読んだ。

相変わらず、山の文章ではどこか優れている感じがする。今回、連載していた話も、そこそこ、よかった。「本当はいい加減な男なのになあ。でも、そのうちに俺は単行本も買っちゃうんだろうな。」となんだか悔しかった。

 

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今週、従兄からメールが来た。コロナの後遺症(たぶん)で、自力歩行ができなくなってしまった。最近になっても体調が改善しない。

 

従兄は大きな会社を経営していた。今は顧問。それで、今もその仕事に関することについて、YouTube番組で放送している。そこでは、台本はあるのだろうが、次々と現在の経済や労働環境についての質問がされ、従兄が真っ当な答えをする。見ていて、よく必要なときに、必要なことをきちんと発言できるものだと感心してしまう。体調が悪くても、頭脳は明晰だ。

 

僕にはとてもそんなことはできない。もし僕が番組に出たら、きっと僕は間違ったタイミングで、間違った内容を話してしまう。そして放送終了後に3日間くらい「うーむ。」と悩む。苦手だ。

 

医学が進んで、コロナ後遺症やその他の病気も治らないものかと思う。能力に恵まれた人が病気になると、その能力が優れているほど、悔しいという気持ちが増す。それが、コロナ後遺症だと思うと一段と。

 

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石田夏穂の小説「冷ややかな悪魔」(U-NEXT)を読み終わった。

体脂肪率が高く、海外出張の継続を中断された女性が主人公。仕事はできるが、独身アラフォーで会社ではどこか浮いている。何とか体脂肪率を落として、国内勤務から脱却して、再び海外赴任をしなければ。それでジムに通うが、女性のパーソナルトレーナーと話が合わない。

 

たまたまジムで、男性のトレーニーが結婚指輪を失くす。それを見つけて拾ってしまい、自分の指にはめてみたところ、ぴったり。その指輪をした途端、パーソナルトレーナーとは話がかみ合い始め、会社でも「事実婚をしていたんだ。」と話をどんどんと作ってくれる。「8歳と10歳の子供がいます。」と嘘もどんどん大きくなる。

 

自転車操業なみにギリギリの嘘をつき続ける。読みながら「いつバレるんだろう。」と冷や冷やしながら読んだ。

 

読み終わって、ところで「冷ややかな悪魔」って何を指しているんだろうと思った。書評とかネットを見ると、どうやら指輪のことを指しているらしい。なるほどなあ。面白かった。