車のマフラーをすべて交換してもらったら、5万9千円もかかった。
しかし、前のマフラーは完全に錆びて腐っていたので、仕方がない。
職場に車を運転して行き、昼の10時45分から夜の11時15分まで残業した。
でも、まだ仕事は終わっていない。
今日は他の人の作った資料のチェックと修正のみ。
明日から本当の僕の仕事が始まる。
ずっと椅子に座っていると体が痛くなってくる。なんだかもううんざりだなあ、と思ったときに、先日、サッカー部の友人が僕を訪ねてきたときのことを思い出した。
久しぶりに会った彼が痛々しい松葉杖姿だったので驚いたのだ。
彼とは昔、松本でバレー部やバスケ部も一緒だった。
僕は職場の先輩たちにつかまって部活動に半ば強制的に入らされていたのだが、彼は僕と違って運動神経が発達しているので、自分から入部し、いつもレギュラーだった。
「どうしたの?」
バイクに乗っているときに車に跳ねられて、大腿骨と手首、それから肋骨を6本折り、その骨が肺に突き刺さったのだという。
2か月間入院していたそうだ。
「つらかったのは、事故のとき意識がはっきりしていて、すごく痛かったこと。気絶したかった。」
確かに気絶したい。想像するだけで痛そうだ。
それから、彼が病院のベッドの上で過ごした2か月間を考えてみた。
痛くて、悔しくて、悲しかっただろう。
話を聞きながら、俺もあそこが痛いとかここが痛いとか言っていてはいけないな、と少し反省をしたのだった。
課長が転勤になったので、送別会のときに「僕も早く転勤させてくださいよ。僕はもう今の仕事うんざりです。」と酔った席で言ってみた。
「今は無味乾燥に見える数字も、だんだんとその向こうにドラマが見えてくる。少なくとももう1年頑張ってみろ。みんな見捨てているわけではない。君が頑張っているのは、みんなわかっているんだ。確かに、君は今までこういう職場にいたようなタイプではないけれど、君がいると職場の雰囲気が変わる。それはいいことなんだ。」と説得された。
数字の向こうにドラマが見えるのかあ。
今日は一日、そんなことを考えながら残業していたけど、誤りや適当な計算式を見つけるたびに「こんな細かい数字、概算でいいや。」とか「よくわかんないけど、こんな数字でいいだろう。」と適当に数字を入れている担当の顔が浮かんできて、「くそう、ろくなドラマじゃないなあ。」と腹が立った。