仕事がますます忙しくなってきた。毎日、帰るのは11時過ぎ。土日も出勤になってしまう。先週の日曜日には楽しみにしていたラグビーの日本選手権も見ることができなかった。せめてキック・オフの瞬間だけでも、と思っていたが、1時に電話がかかってきて職場に呼び出されてしまった。
毎朝、スターバックスでイタリアンサラミのホットサンドを食べ、マグカップで本日のコーヒーのショートサイズを飲み、日記を書いて軽く本を読む。
そんなおしゃれな生活も朝だけで、仕事に追われて昼と夜は柿の種とダイエットコーラだけだったりする。
最初は残業が嫌で、残業をするということだけで、ストレスだった。でも、最近は随分と慣れてきた。
夜、7時を回り、問い合わせや指示の電話が一段落すると、こっそりi-podを取り出して、音楽を聴きながら仕事をしている。一度i-podを持ってしまうとそれまで使っていたウォークマン・スティックはおもちゃのようで使う気になれない。
最近、気に入っているのはMusic BrokersというレーベルのVarious Artists(これが本当のバンド名なのか文字通りいろんなバンドの集まりなのかは不明)のアルバム「Bossa 'N' Stones」で、ローリング・ストーンズの曲をボサノバ(サンバを都会っぽくした音楽?)にして演奏している。
女性ボーカルの声が甘くてエロティックだ。
I can’t get no satisfaction..と甘い声で歌われると、元々の歌詞とは全然違う、もっと別なことを歌っているように聞こえる。悪魔を憐れむ歌など、ミック・ジャガーよりも彼女の方がなまめかしくて悪魔っぽい。
家には寝るためだけに帰っているようなものだ。その寝る時間も最近は少ない。
みんな、どうしてこんなに真剣に仕事をしなければならないのだろうと思う。活字が0.25ミリずれただけですべてやり直しの書類もある。
その書類ができあがると10人近くの人間が一斉に製図用の定規で何10本も線を引いて位置を確かめる。空しい作業だと思っているのは僕だけなのだろうか。
Oh, Angie, Oh, Angie,
When will those clouds all disappear,
(アンジー、あの雲がなくなるのはいつだろう?)
夜中の11時。仕事はいつまでも終わらない。体も頭も疲れている。i-podから聞こえてくるAngieを聴きながら僕もつぶやく。
「アンジー、あの雲がなくなるのはいつだろう?」