設立時発行株式総数
設立時発行株式総数とは、株式会社を設立する際に発行することが決定された株式の総数のこと。具体的には、会社設立の手続き中に発起人が引き受けることを約束した株式の数。
設立時発行株式総数の詳細
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意味と定義:
- 設立時発行株式総数は、会社設立時において発行される株式の数。これは発起人が引き受ける株式の総数として、定款や設立手続きの中で定められる。
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法的規制:
- 公開会社の場合、設立時発行株式総数は発行可能株式総数の4分の1以上である必要がありる。これは、会社設立時における資本の確保と株主の権利保護を目的とした規制。
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設立手続きにおける位置付け:
- 発起人は会社設立の手続きの中で、定款を作成し、設立時に発行する株式の総数を決定する。この数は、会社の資本金の形成に直結する。
- 例えば、発行可能株式総数が1000株の場合、公開会社として設立するには少なくとも250株を発行しなければならない。
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設立後の変更:
- 設立後、発行済株式総数は株式の消却や新たな発行により変動することがある。設立時発行株式総数は設立時点での数を指すけれども、その後の会社の経営や資本政策により変わることがあるため、設立時の数に対する規制は設立時点に限られる。
例
例1: 公開会社の設立
- 発行可能株式総数: 1000株
- 設立時発行株式総数: 250株(発行可能株式総数の4分の1以上)
- 資本金: 250株 × 1株あたりの発行価格
例2: 非公開会社の設立
- 発行可能株式総数: 1000株
- 設立時発行株式総数: 任意(ただし、会社の運営に必要な資本を確保する数)
結論
設立時発行株式総数は、株式会社の設立時に発行される株式の総数を意味し、特に公開会社においては発行可能株式総数の4分の1以上であることが法律で定められている。この規制は公開会社において会社設立時の資本確保と株主保護を目的としており、設立後は会社の資本政策に応じて柔軟に対応することができるようになるのだ。