ブログネタ：何がおいしいのか分からない、大人の味は？
参加中「子供の時は分からないけど、大人になると美味しく感じるものってのが結構あるらしいな」
「あらそう。談合とか癒着とか裏取引とかかしら？美味しさを知ったら辞められなくなってしまうんでしょうね」
「いや、そういう意味じゃなくて……食べものの話だぞ」
「あらそう。人の善意や良心や信じる気持ちを食いものにしたらもう理性のたがが外れて、美味しい利益のみを追求するようになってしまうんでしょうね。子供は善意や良心に対してストイックな気持ちを持っているから中々そこに付け込む美味しさには気付けないと思うわ」
「いや、だからそういう話じゃなくて、口にするものの話だぞ」
「あらそう。詐欺の言葉や騙しの言葉を口にして美味しい思いをしてしまったら中々抜け出せなくなるんでしょうね。子供はそこまで頭が回らないし、やはり騙す美味しさよりも先に良心に押し潰されてしまうから中々気付けないんじゃないかしら」
「そういう話じゃないって言ってるだろ！食べものの話だぞ！」
「うるさいわね。あまり声を荒げると大人に成長する前に私の味覚が変わってしまうかもしれないわよ。いつまでも好きな味が同じだと思ったら大間違いなのよ」
「うん、そういう話を僕はしようと思って……って、もしかしてまた違う意味で言ってるのか？」
「あら、何の事かしら。二人の未来にとって美味しくない料理が勢いで厨房から出てきてしまっても食べなければ済む話じゃないかしらね」
「う、うん。何か食べものとは違う事を言ってるような気がするけど……とにかく、大人が美味しそうに食べてても美味しく感じない食べものって結構たくさんあると思うんだ」
「ええ、そうね。でも大人だけではなくて子供だってわけの分からないものを美味しそうに食べているじゃないの。給食がカレーなだけで普段大人しい男子が配膳係に食って掛かったり、ハンバーグやステーキが最高の贅沢みたいな扱いをされていたりするわ」
「いや、カレーやハンバーグやステーキをわけが分からないって言われると色々と話がおかしくなってくるんだけど……でもお前の価値観だとそうなっちゃうわけか」
「あら、私が認めるのはフライドポテトだけだと言いたいのかしら？フライドポテトなんて最もわけが分からない食べものだと思うわ。こんなに味を感じない私がどうしてフライドポテトだけ美味しく感じるのか理解出来ないもの」
「まぁ確かにそうかもしれないけど……じゃぁお前にとっては何もかもわけが分からない料理なのか？」
「ええ、そうね。動物だったり魚だったり植物だったり、それらが人間が食べても大丈夫な姿に形を変えるなんて、よく考えたら奇跡なんじゃないかしら。本来は別の種族なんて食べたら毒になる成分でも入っていそうだものね。食べても健康を害さないなんてわけが分からないわ」
「なるほど。まぁよくよく考えるとかなり深いテーマになりそうだな。でもあえてわけが分からないと思う大人の料理に絞って話して欲しいんだけど……」
「あらそう。つい最近だとトンカツにポテトサラダね。更にしょうが焼きとか焼き鮭とか八宝菜とかもあったわね」
「あれ……それって……」
「更にさかのぼると親子丼とか麻婆豆腐とかインスタントラーメンだけの日もあったわね」
「やっぱり！僕の家の最近の夕飯じゃないか！どうしてわけが分からないんだ！」
「うるさいわね。わけが分からない大人が料理しているじゃないの。私が嫌になるなんて滅多に無い事だもの」
「こら！僕のお母さんの何が気に入らないのか分からないけど、わけが分からないなんて酷いぞ！」
「違うわよ。私の親になるなんて滅多に無い、って言ったの。いつかそんな関係になりそうな人がいるなんてわけが分からないじゃないの」
「うっ、そういう意味だったのか……まぁ別々の環境で育ったのに家族になったりするわけだからな……って事は将来は僕と……」
「うるさいわね。わけが分からない料理じゃなくてわけが分からない大人の話をしてしまって悪かったわね。だからもうこの話は辞めにしましょう」
「いや、お前が僕の家の夕飯のメニューを全て知ってるわけが分からないぞ」
「うるさいわね。味のある行動をしているだけよ。私だけが分かる面白味だからあまり詮索しないでちょうだい」
「うーん、確かにその味は大人になっても理解出来ないかもしれない……」
「クリックはどんな味かしらね」
「ツイッター とかいうものを始めてみたわ」
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