前回
「そんな事より今日は違う話をする予定だったのよ」
「え?何だ突然?」
「うるさいわね。私達が本になるなんて誰も言ってないわよ。何を取り乱しているのかしら」
「えっ?僕達が本になるのか?」
「あら、何を興奮しているのかしら。ならないに決まってるじゃないの」
「な、なんだ……ちょっと期待したじゃないか。ちらほらそういう話も聞いてるんだけどな……じゃぁ何の話なんだ一体」
「私は詳しく知らないけれど、私達の会話はほとんどあなたがブログネタとかいう妙な場所からテーマを持ってきているんでしょう?」
「うん、そうだな。結局はほとんどテーマ通りの会話になってない気がするけど……」
「うるさいわね。じゃぁもう今日の話は終わりよ。早く帰ってちょうだい」
「ちょ、ちょっと待った!一応何を言いたいのか教えてくれないかな」
「あらそう。意外と執念深いわね。嫉妬に狂っておかしな行動をするタイプの人間性なんじゃないかしら。あまり近寄らないでちょうだい」
「こら!僕はお前が嫌がるような事はしないぞ!」
「うるさいわね。それならどうしてこんな近くで大声を出したりするのかしら。声の大きさと想いの大きさが比例すると思ったら大間違いよ。街中で大声でプロポーズするような不気味な演出によって結婚した人達に限って数ヶ月で離婚したりするのよ。それくらい気持ちを高めないと結婚に踏み切れないなんて最初から無理が生じているじゃないの」
「まぁ全部が全部後に別れたりするとは限らないだろうけど……っていうか何で僕が文句を言われてるのかよく分からないぞ」
「あら、あなたが大きな声を出したりするのが悪いと説明したじゃないの。それともやはり私の言葉はところどころ聞こえていないのかしら?まさか私の声が届かないからもっと近くに寄って話したいとか言い出すつもりじゃないでしょうね、いかがわしい」
「そ、そんな事言わないぞ!そりゃ近くにいたいとは思うけど……お前の事が大好きなんだし……」
「……何をごにょごにょ夕飯があまり好きなメニューではなかったから早めに満腹をアピールしたものの、その後大好きなデザートが出てきてしまって本当はまだ食べられる事を打ち明けようかどうしようか迷っている男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。とにかく今回言うべき話が全く進まないじゃないの。いつまでも会話をしていたいからって中々本題に入らないようなマネは辞めてちょうだい」
「いや、今回の本題はお前しか知らないんだけど……」
「あらそう。【会話ブログクラシック】よ」
「………………」
「あら、やはり聞こえていないのかしら。【会話ブログクラシッ……」
「ちゃんと聞こえてるぞ!意味が分からないだけだ!えーと……要するにブログに音楽を流すのか?」
「まぁ、そんな事をしても誰も喜ばないわよ。私もたまに音楽が流れるブログを見掛けるけれど、毎回驚いてページを閉じてしまうもの。基本的にはブログを読む行為の邪魔にしかならないと思うわ」
「それはあんまり言い過ぎない方が……音楽が流れる設定にしてるブログの人も結構たくさんいるんだし……まぁ僕も音量が大き過ぎるのはどうかと思うけどさ……」
「さっきからごにょごにょうるさいわね。ブログに不気味な囁き声を流して怪談的な演出をしたいのかしら?それが出来たらとっくに会話をそのまま声で公開しているわよ」
「僕は来てくれた人を怖がらせたり驚かせるつもりは無いぞ。って、【会話ブログクラシック】の話が全然進んでないけど、結局何なんだ?」
「うるさいわね。要するに【古典】よ。ここまでたくさん会話をしてきて、過去に話したのと全く同じブログネタで会話をしたケースも何度かあるでしょう?今後そういうケースは会話をすればするほどもっと増えると思うわ」
「うん、そうだろうな。万人が興味を持つブログネタなんてある程度内容が限られるだろうし。じゃぁ同じテーマだった時に過去の会話を紹介するわけか」
「ええ、そうね。もちろん生きている以上は考え方も価値観も日々変わっていくし、そういう時は同じテーマでも全く違う内容になるでしょうけれど。結局この【会話ブログクラシック】は全くの不定期で、いつ公開されるかは私達にも分からないのよ。紹介したものの一度も公開されないかもしれないわね。皆も今すぐ忘れてちょうだい」
「こら!せっかく紹介しておいてそれは適当過ぎるぞ!忘れられたらまた説明する羽目になるじゃないか!」
「違うわよ。皆も会話はすぐ忘れてちょうだい、って言ったの。ずっと聞いてくれている人は同じ会話を2回聞く事になってしまうもの」
「なるほど。まぁ見掛けたら軽い気持ちで楽しんでくれると嬉しいです」
「まぁ、私の言葉に軽い言葉なんて何一つ無いわよ、失礼な。身を清めて正座して聞くのよ」
「誰も聞きに来てくれなくなるぞ!」
「クリックするまで正座よ」
「1日1回投票出来るからよろしくね」
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