「食べたいものを我慢するのって辛いな」
「ちょっと、私に近寄らないでちょうだい」
「え?何で?会話が出来ないぞ」
「うるさいわね。早弁をしたいけれど先生に見付かるとうるさいから私の背後に隠れて食べたいと雄弁に語っていたじゃないの。あなたの事は何でもお見通しよ。もし見付かったらあなただけではなくて私も叱られる可能性があるものね。私の屁理屈や詭弁に期待しているのか分からないけれど、かばえる問題とかばえない問題とがあると思うわ。それを私は出会った時からずっと熱弁しているのよ」
「誰も早弁したいなんて言ってないぞ!こんな話を熱弁された事も一度も無いし。それにもし早弁したとしても、お前に隠れて食べてる僕が怒られるだけでお前は被害に遭わないと思うぞ」
「あら、そうかしら。木を見て森を見ず、なんて諺を学校で教えているわりにはほとんどの教師が木しか見ていないのが現状じゃないかしら。何となく当事者になっていそうな生徒全員に注意して終わり、という公平で理に適っている印象を与えつつ、実は不公平で理不尽な対応をするはずよ。そうして不当な扱いを受けて不満を溜め込んだ私は校内の窓ガラスに指紋をたくさんつけて全て曇りガラスにしてしまうのよ」
「そこは窓ガラスを全部割っちゃうわけじゃないんだな。かなり疲れそうな気がするけど……」
「ええ、そうね。でも力任せに窓なんて割ったら私の身も危ないじゃないの。何を考えているのかしら。あなたのメガネを全て指紋だらけにすれば恐ろしさが理解出来るかもしれないわね」
「僕はメガネなんてかけてないだろうが!全く。そもそも早弁なんてしないぞ」
「うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。いざとなったらちゃんと窓ガラスくらい全部割るわよ。私を何だと思っているのかしら」
「曇りガラスの部分を冗談にしないでくれ!割る機会なんてたぶん訪れないし、お前が嫌な思いをする前にきっと僕が阻止するから心配いらないぞ」
「……うるさいわね。結局今日は一体何を話したいのかしら?誰かが今日の話題を早弁してしまったに違いないわ。何が何だかさっぱり分からないもの」
「いや、だから食べたいものを我慢するのって辛いよな、って最初から言ってるじゃないか。例えば夜中にお菓子や甘いものを食べたくなったり……」
「あらそう。どうして我慢する必要があるのかしら。食べたくなってしかも手元にあるなら食べれば良いじゃないの」
「う、うん、でも寝る前とかに食べると太りやすいって言うじゃないか」
「あらそう。太りたくない理由でもあるのかしら?飛んでいかないように紐を付けておくから心配いらないわよ」
「そんな風船みたいになるわけないだろ!っていうか逆に太ったら重くなるし!」
「うるさいわね。あなたが動く振動で私が飛んでいってしまうかもしれないじゃないの。体温がすぐに上がって常に上昇気流を発生させ続ける恐れもあるわ。能力も学力も低気圧みたいな顔をして大きな声を出さないでちょうだい、失礼な」
「そんな低いって言われるほど悪い成績でもないんだぞ、全く。っていうかもし僕が太ってもお前は気にしないのか?」
「あら、気にするに決まってるじゃないの。気持ちが悪いもの」
「ぐっ、わ、分かった。お前に気持ち悪がられないように体型の維持には気をつけるよ」
「違うわよ。気持ちが悪くなるもの、って言ったの。太ると色々と体調や健康状態が悪くなるじゃないの。心配だから辞めてちょうだい」
「ううっ、そ、そっか、僕の事を心配して……ありがとう。凄く嬉しいよ」
「……太ったあなたが時間の経ったフライドポテトみたいにグッタリしているのを見たら私まで胸焼けしてしまいそうだものね」
「結局はそういう意味か!全く素直じゃない!」
「クリックをたくさん食べさせてちょうだい」
「1日1回投票出来るからよろしくね」
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